2018年1月21日 放送内容グリル厄介 ~沖縄県石垣島 離島に潜む恐竜~

今回、城島・達也・長瀬の3人がやって来たのは、沖縄県石垣島。
加藤「沖縄本島にも外来種はいるんですが、そこからかなり離れた離島にも入り込んでいるんです」
沖縄には、日本に侵入した外来種のうち、半分以上の1200種類が定着。
TOKIOが美味しく頂いたのは、そのうちのわずか3種類だけ。
そして、石垣島に入り込んだ外来種のうち最も対策が急がれる厄介者がいるという。
それは、“離島に潜む恐竜"グリーンイグアナ。
中南米原産の大型爬虫類で、1995年に石垣島で発見された。
ペットなどが野生化したものと考えられているが、1月でも平均気温が約18℃の温暖なこの島だからこそ、冬を生き延び繁殖。
草食だが、小さい頃は虫も食べるため、マングローブ林を形成する在来のヒルギダマシや絶滅危惧種のセミ「イシガキニイニイ」を食い荒らすこともある。
さらに、人と遭遇すると爪や尻尾で攻撃する事も。しかも、全長は180㎝。
長瀬「デカ!俺ぐらいあるよ」
そんな道すがら、小学校の塀で見つけたのは、グリーンイグアナの絵。
長瀬「子どもの絵でも出てくるくらいだから」
達也「しょっちゅう見かけるんだね」
この小学校の先生に話を伺うと、
先生「ここら辺、結構出ますよ」
さらに、運動場の砂場に卵を産みに来たこともあるという。
1度に50個近く卵を産み、石垣島には天敵がいないため、どんどん増えてしまう。
加藤「卵を産んでいたということは、この辺り一帯を調べた方がよさそうですね」
調査のためにやって来たのは、小学校近くの高台。
城島「こっから見つけるのか」
高台の下に広がる森でも、イグアナが数多く目撃されている。
加藤「ポイントは居心地が良い所。ツルがあってベッドになっている所」
というのも、イグアナは変温動物で、自力では体温調節ができない。
赤みを帯びて活発に動けるようになるまでは、木の上で日差しを浴びている。
全員足すと133歳の3人は、度がキツめの双眼鏡でイグアナを探す。すると、
長瀬「アレがそうなの?」
最初に見つけたのは、やはり最年少の長瀬だった。
続けて、加藤先生、城島、達也も確認。
城島「でっか!」
すると、そのイグアナが威嚇を開始!
城島「バレた!?」
加藤「首を縦に振るのは威嚇です。“来るな"って言ってますね」
イグアナの視野は300度以上。動く物なら、500m以上先でも認識できる。
見つけたのはオスで、近くにメスもいる可能性が高い。
その言葉通り、別の木にもイグアナの姿を発見。
しかし、イグアナに近付こうにも、森の中は似たような木ばかり。そこで、
達也「連携しないとダメだ」
捕獲部隊の達也・長瀬・加藤先生と、山頂から誘導する城島に分かれる作戦に。
しかし、城島の指示が当てにならない。
結局、捕獲部隊は自力で、目印にしていた高い枯れ木にたどり着いた。
イグアナまでの距離は、およそ100m。
しかし、近づいてくる捕獲部隊に気付いたのか、イグアナは葉の中に身を潜めながら、より高い枝へ。
城島「動きを読まれてる感じがするな…。むっちゃ厄介やんか、これ」
一方、捕獲部隊は森の中を進んでいく。
しかし、高さ10m近い木ばかりで、目印の枯れ木を探すのにも一苦労。すると、
加藤「あった!木を登った時にこういう痕がつきます」
それは、イグアナが木を登った時についた、ナイフで切ったような痕。
イグアナは縄張りを持ち、この木を日常的に使っている可能性が高い。
長瀬「じゃあ、今、いい所にいると思うんだよな。いそうだけどなあ」
その頃、山頂から見張っていた城島。
ターゲットのイグアナが隠れてしまい、その姿を見失ってしまった。
目を凝らし、周囲を探っていると、近くに別のイグアナを発見。
すぐさま、捕獲部隊にその情報を伝える。
その情報をもとに、それらしい木にたどり着いた捕獲部隊。
しかし、その瞬間、木の上にいたイグアナが跳び下り、地面に着地すると同時に猛スピードで走りだし木々の隙間を突っ切る!
その姿を追いかける捕獲部隊だが、生い茂る森の木々に隠れてしまった。
達也「これは難しい…」
そして、城島は別の仕事のため、タイムアップとなってしまう。
一方、別働隊から吉報が。
先ほどの小学校でイグアナを発見したという。
沖縄出身のAD盛が指さす先には、木の上に隠れるイグアナの姿が。
長瀬「森の奥に行かれると面倒だから、森の奥からグランドの方に押し出す」
つまり、長瀬が奥の森から追い込み、警戒して跳んだ所を、反射神経抜群の達也が取り押さえる作戦に。
森に入った長瀬は、イグアナのいる木の裏側に回り込み、達也と加藤先生もイグアナに近づき、距離を詰める。
加藤「イグアナと目が合った!」
しかし、イグアナは木から跳び下りる気配を見せない。
跳べば捕まると本能的に判断したのか、音を立てたり、葉を揺らしてもダメ。
さらに、逃げるように、元いた場所より1mほど高い枝に登ってしまった。
そこを、棒で突こうとした時だった。
長瀬「やばい、雨が降ってきた。急に嵐」
石垣島は、イグアナの生息地と同じ亜熱帯気候。
イグアナがいる場所は分かっているが、見上げようにも大粒の雨が目に入る。
さらに足元が滑る可能性も。
その後も、雨が弱まる気配はなく、達也と長瀬は、時間切れに…。
2時間後、雨は弱まり、使命感に燃える加藤先生とAD盛が動き出した。
棒の先の輪っかを引っ掛け、イグアナを引っ張り落とす作戦に。
変温動物のイグアナは、気温20℃以下だと動けない。
うまく首に輪っかを引っ掛けるのに成功し、加藤先生がイグアナを落とす!
そして、その落ちたイグアナを、木の下で待ちかまえていたAD盛がキャッチ!
捕まえたグリーンイグアナを見て、AD盛は改めて思う。
AD盛「本当に恐竜みたい」
体長は130㎝で、繁殖可能のサイズだった。
加藤「これが捕れなかったら、今年も30個くらい卵を産んでたかも」
この捕獲した厄介者は美味しく頂けるのか?
やって来たのは、東京・中央区銀座の
日本料理「栞庵やましろ」。
こちらで腕を振るうのが、山城和彦さん。
沖縄本島中部・うるま市に生まれ育ち、16歳で料理の世界へ。
各地の名店で修行したのち2012年に開店。
素材を巧みに活かした料理で2018年版ミシュランガイドで1つ星に選ばれた、まさに新進気鋭の料理人!
イノシシや熊なら経験があるが、爬虫類は初めてだという。
早速、その身をチェックしていくと、
山城さん「この辺は使えそう。赤身だね」
さらに、草食のため、身に臭みはない。
長瀬「見た目とは裏腹に食べやすいってこと?」
さらに筋肉質で硬いその身は、例えると、
山城さん「シャモ」
闘鶏用に生まれたシャモの肉は、筋肉質で硬いのが特徴。
和食では煮込むことで、その硬さを弾力へと変えてきた。
他にも、肉の固さを克服する調理法は様々。
どのように美味しくさせるのか?
まずは、ほぐした肉を刻んだ舞茸・醤油・みりん・酒に漬け込んで軽く炒める。
舞茸に含まれる酵素のプロテアーゼにより、肉が軟らかくなる。
そして、すりおろしたカブ・人参と混ぜ合わせる。
カブはその滑らかな食感で、肉を軟らかく感じさせる。
それを団子状に丸めて蒸す。
そして、イグアナの骨と昆布でとった出汁を餡に。
こうして完成した一品目が「イグアナの蕪蒸し」。
長瀬「臭みが全然ない!身も軟らかい!」
達也「美味しい!ササミとムネ肉の間!」
さらに出汁も、イグアナの甘みが引き出され絶品!
次は、肉本来の食感を楽しむ料理に。
肉を酒粕・白味噌・酒・みりん・淡口醤油に漬け込み、炭火で焼き上げ、表面をカラッとさせ、旨味を閉じ込めると共に、中はふっくら。
こうしてできた二品目は、「イグアナの酒粕焼き」。
酒粕の酵素の働きで軟らかくなった肉は、
長瀬「美味しい!プルンっとした感じもあって、歯応えもあって」
さらに一緒に添えられていた、「イグアナの橙和え」も絶品。
そして、シメの一品。
イグアナの骨、昆布などでとった出汁で炊いた、「イグアナの炊き込みご飯」。
長瀬「うめえ!ムネ肉っぽいモチモチ感もある。鶏肉みたいなバサバサ感がない」
達也「優しい味!」
今回も、厄介者をありがたく頂くことができた。
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