2018年2月11日 放送内容出張DASH村 ~長野県 雪中キャベツ~

日本中を襲い続ける大寒波。その影響で各地が大雪に見舞われ、
大混乱を引き起こしている。
人間にとって、雪は厄介者だが、雪のおかげで美味しくなる野菜が…。
その野菜があるのは北陸新幹線長野駅から、さらに車で2時間、
新潟との県境にある、長野県小谷(おたり)村。
城島「すごい雪やね」
小谷村は、特別豪雪地帯に指定されるほどの雪国で、
ひと冬に積もる雪の量は、およそ9m!
この地で、雪で美味しくなる野菜を作っている農家さんを訪ねると、
城島「皆さん、ご家族ですか?」
福永さん「野菜を作っている仲間です」
一見、ご家族のように見えるが、小谷村に住むご近所さん。
小谷村の中にある伊折集落は、わずか12戸。
集落に暮らす人たちは、共同で田んぼや畑を使っているという。
82歳の坂井さん、58歳の田原さんを始め、村人には高齢者が多かったのだが、
昨年に26歳の福永さんが東京から単身で移住。
東京農業大学時代、自然豊かな小谷村に惚れ込み、ここに住んで農業を
やりたい!という夢を抱き、昨年、この村にやって来たという。
そんな福永さんも惚れ込んだ、雪で美味しくなる野菜を見せて頂くことに。
長瀬「杭がいっぱい刺さってる」
坂井さん「あの下に埋まってます」
一見、一面、雪野原だが…
城島「ここ、畝になってるんですか?」
杭と杭の間に畝があり、そこに畑になっているという。
早速、一番手前の畝を、スコップで掘ってみることに。
雪かきはほとんどやったことのない、奈良県出身のアラフィフの城島と、
神奈川県出身のアラフォーの長瀬が慣れない手つきで掘ること15分。
城島「ちょっと待って、これはまさしく」
田原さん「雪中キャベツです。このキャベツは、収穫して
貯蔵しているのではなく、雪の下でそのまま育ているんです」
小谷村の雪中キャベツは、11月には食べられる大きさに成長しているのだが、
収穫期を迎えても、そのまま畑に残して成長させる。
冬になると、雪が降り積もり、積雪は1m以上に。その特徴は何と言っても、
長瀬「デカいね!」
その大きさ、一般的なキャベツのおよそ1.5倍!重さは3kgにも!
城島「重たくてダンベルにできそう」
福永さん「ずっと雪の中にいたので、みずみずしくてズッシリ」
坂井さん「甘みが全然違う」
食べてみると…
長瀬「甘い!何これ!?みずみずしい!」
普通のキャベツならあまり食べることのない芯の部分も、
城島「美味しい!」
長瀬「なんで雪の中って甘くなるんだろうね」
田原さん「自分で凍らないように耐えて、だんだん甘くなる」
積雪1m程の中は、凍る直前のおよそ0度。
するとキャベツは、凍ることから身を守ろうと、糖質を作り出すため甘くなる。
そんな甘みをたっぷり溜めた雪中キャベツを収穫。
坂井さんが乗ってきたのは、ユンボ。
福永さん「あれで雪をギリギリまで掘ります」
雪中キャベツが眠っている深さは、およそ1.2m。
キャベツを傷つけないためには、およそ1m分を勘だけで掘る。
操縦歴57歳の坂井さんの神業的な技術に城島も驚く。
続けて、キャリア17年の城島もチャレンジ。
城島「土じゃなくて雪をすくうって感覚が違う」
一気に深く掘る坂井さんに比べ、つい怖くてショベルを上げてしまう。
坂井さんの助言で、思いっきり掘ってみると、今度は雪だけではなく、
土ごとすくってしまった!しかし、深く掘りすぎ、逆にキャベツは無傷だった。
そして、残りは手で一個一個収穫。
坂井さん達が、1日に収穫するキャベツは、多い時で250球!
収穫したら、坂井さんのお手製スキー板を改良したカートに乗せて運び、
すぐに古い葉を取り除いて見た目をキレイにする。
こうして、とれたては地元のスーパーで1玉500円ほどで売られている。
特に大きなキャベツは、贈答用として、発泡スチロールの箱に
1玉だけ、雪と一緒に入れて出荷する。
長瀬「おしゃれだね!」
ちなみに、1玉雪付きで、ちょっとお高め2500円!
期間限定、雪中キャベツを使った地元ならではの食べ方で!
教えてくれたのは、田原さん。
一品目は、荒めのみじん切りしたキャベツと豚肉で作った『メンチカツ』。
その形は、城島こだわりのハート型に。
城島「キャベツの味が濃い!」
続く二品目は、田原さん一押しの『雪中キャベツの天ぷら』。
甘みの強い芯をそのまま残して衣で揚げた一品を塩で頂く。
田原さん「雪中キャベツならではですよね」
城島「甘みと旨みですよね」
長瀬「サツマイモの天ぷらくらい甘い」
三品目は、生姜、ネギ、色どりにピーマンとパプリカ、キャベツをゴマ油で炒め、
さらに豚バラ肉を加え、甜麺醤、豆板醤で味付けした『回鍋肉』!
城島「自然なキャベツの甘みが丁度いい。
肉じゃなくてキャベツを探すほど、キャベツが美味しい」
そして、シメは鰹・昆布の出汁に酒粕と味噌を加え、味を調えたスープに
キャベツと豚肉を交互に挟んで入れた『キャベツと豚肉のミルフィーユ鍋』!
城島「美味しい!これはこの寒い中ズルいわ!」
長瀬「豚肉と合うな、このキャベツ。キャベツの甘みが味噌とも合ってる。
これは東京じゃ食べられない味」
城島「じゃ来年も、コレを求めにここに“おったり"(小谷)しますんで」
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