2018年3月18日 放送内容DASH海岸

この日、横浜DASH海岸を離れ、対岸の千葉県富津市へ。
達也と木村さんが訪ねたのは、東京湾唯一の深海網漁の使い手の手嶌さん。
達也「今年の深海はどうですか?」
手嶌さん「寒いから、変わった魚が獲れるよ」
今年の冬は、最強寒波が日本中を襲い、東京都心では48年ぶりの冷え込みに。
DASH海岸の水温も、ここ2年の平均水温より2.8℃も低い。
その影響が、東京の深海にも及んでいるという。
そこで、東京湾の深海・東京海底谷の調査を敢行!
今回も、水深500mまで潜れる深海カメラを沈め、深海の様子を捉える。
強い匂いで生き物をおびき寄せるためのイカをカメラの前に設置し、
380mの深海へ沈める。
達也「寒波の深海への影響はどうなんだろうか」
深海カメラは録画式のため、再び引き上げるまで、何が映っているかは不明。
録画の限界の1時間が経過すると、
達也「イカが食べられてるかも」
細かくかじられたような跡が。
一体、どんな生き物の仕業なのか?
その犯人は映っているのか?早速、映像を確かめてみる事に。
水深380mの海底に到着すると、
達也「細長いのが来た!」
木村さん「タチモドキ。深海性のタチウオですね」
普段は、水深600m以上の深い場所にも棲息する。
イカではなく、そのイカに集まるエビや小魚を狙ってやって来たらしい。
すると、達也の大嫌いなニョロニョロ系が。
達也「ヌタウナギだ!え?こんな深海にいるんですか?
もっと浅い場所にいると思ってたのに…」
確かに、DASH島では、水深10mの浅い海にいたが…
木村さん「皮が厚いんですよ。水温の変化にすごく強い」
つまり、生息域の広さはトップクラス。
その丈夫な皮は、海外で財布やバックにも使われているほど抜群の耐久力。
さらにやって来たのは、
達也「あ!来た!タカアシガニですね!」
と、思っていたら、2匹がイカの奪い合いを始めた!
木村さん「イカの耳を食べた犯人はコイツですね」
普段は群れで仲良く暮らしているが、深海はエサが少なく、
食べる時だけは、大ゲンカになると言われている。
しかし、それを記録した映像は少なく、まさに貴重な一瞬。
タカアシガニがイカにかじりついていたその頃、
海上では、そのことを知らない達也が深海カメラを引き上げ始めた。
タカアシガニはしばらくイカにしがみついていていたが、200m付近で脱落。
達也「めっちゃ元気だったね。感動」
さらに、今年の深海には、TOKIOもベテラン漁師の手嶌さんも
見た事無いヤツらが…。
達也「網上げてみてチェックしましょう」
それは、3日前に仕掛けていた、深海刺し網。
海底に特製の網をカーテン状に設置し、暗闇の中、
その網に触れた生き物が絡まるという仕組み。
網にかかっていたのは、パンパンに膨らんだ謎の魚。
達也「何この子!可愛い!お祭りの水風船みたい!」
木村さん「ミドリフサアンコウですね。」
パンパンなのは怒っているアピール。
水族館では1、2を争う人気者だが食用にもされ見た目とは裏腹に、味は格別!
続けてかかっていたのは、2年前に三浦半島の城ヶ島沖で獲った、
高級魚のアコウダイ。
別名は「提灯」。その由来は、水圧の変化で浮き袋が膨らみ浮かんだ姿が
提灯のように見えることから前回は、
40㎝サイズだったが、今回はなんと62㎝の超大物!
木村さん「これのサイズなら2万円くらいする」
さらに、見慣れない魚も…
達也「なんか美味しい匂いがする!」
その魚の正体は、スケトウダラ。
手嶌さん曰く、年間で1匹かかるかどうかの超珍しい魚。
最大80㎝に達するタラの仲間で本来、北海道などの寒い海に生息。
白身魚フライなどでおなじみで、その卵は、たらことして、実は身近な魚。
木村さん「ポピュラーな魚だけど、東京湾じゃ相当珍しい!」
と、さらに珍しいヤツが!
木村さん「大発見ですよ!恐らくホテイエソです!」
大きな口と鋭い牙を持つ深海のハンター。見た目から、別名“深海のエイリアン"。
木村さん「定かではないけど、ホテイエソなら東京湾で2例目です。」
長いひげの発光器官を光らせ、小さな魚をおびき寄せて一気に食べる、
とされているが、あくまでも仮説で、実際にそれを見た人は誰もいないという。
木村さん「欲しがる研究者いっぱいいるだろうなぁ」
残念ながら上った時には、息絶えていたので、後日、スタッフが
横須賀市自然・人文博物館へ。
魚類研究担当の萩原さんによると、
萩原さん「東京湾では非常に珍しい魚ですね」
標本にして、謎大きホテイエソの生態解明に役立てていただく事に。
そして、網にかかっていたのは、タカアシガニ。驚くべきはその大きさ!
達也「こんなのいるの!?」
前回は、達也の身長とほぼ同じくらいだったが、
今回は、なんと、達也2人分の約3m級!体も大きければ、ハサミも大きい!
推定年齢は、達也と同級生の46歳。
味の方は、大味で身の詰まりもないという。
まだまだ元気一杯なので、もっと長生きしてもらうため、深海へ帰した。
そして、またしても貴重なヤツが。
木村さん「また珍しいのが上がった!」
手嶌さん「イバラガニ。1年に1匹か2匹しか上がらない」
名前の由来は、全身のトゲトゲ(荊=いばら)から。
主に北の方の冷たい海に棲んでおり東京湾では滅多にかかる事のない幻のカニ。
その体の色と、風格ある見た目から、英語では“ゴールデンキングクラブ"。
値段も、1匹3万円を超える超がつく高級ガニ!
手嶌さん「食べたらおいしいよ」
そこで、この日もやって来たのは、
オリジナル深海料理が自慢の、かぢや旅館。
料理長、黒川さんに調理して頂く!
黒川さん「イバラガニは身がギュッと締まってて、味がすごく濃い」
まず、一品目は、『イバラガニのしゃぶしゃぶ』。
胴体と昆布、酒で作った出汁に、脚を5秒くぐらせて頂く。
達也「うまい!甘いだけじゃなく、カニの香りがスゴイ!」
手嶌さん「うめえ!」
続けては、ハサミを贅沢に使った『イバラガニの天ぷら』。
シンプルに藻塩だけつけて頂く。
達也「うめえ!一本一本の繊維が太い!」
木村さん「ああ~うめえ!」
黒川さん「本当にプリプリで、すごく美味しい!」
そして、シメの一品は、カニと昆布で取った出汁と、
出汁を取った後の肩肉、炙った殻を乗せて米を炊いた『カニの炊き込みご飯』。
達也「これ、信じられないくらい米に味が染みてる!米だけでも超美味い!」
そして、さらに、カニ味噌と肩肉を和えて作った『イバラガニ味噌』を
乗せて頂くと…
手嶌さん「身の風味と味噌の風味が違う」
皆、黙々と食べ続けるが、この日は、締めの言葉担当の城島がいないので、
代わりに手嶌さんから、締めの言葉を頂く事に。
手嶌さん「またこのカニ獲ろうとしても絶対獲れない。今日は美味しかった。
どうもありがとう!」
達也「ありがとうございました!」
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