2018年6月24日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

少しずつ動いていた、反射炉建設。
松岡「だいぶ、復旧してきたね」
完成すれば、あり合わせの材料で作った帆船が、頑丈な鉄の船に。
人力のトロッコが、動力で動く鉄道に。
それはまさに、無人島に産業革命をもたらす、世界遺産・反射炉計画。
レンガの本場、岡山県の工場で、材料となる耐火レンガを作り、
30トン以上にもなる反射炉の重みに耐えるよう、建設予定地の土砂を掘り、
杭を打って地盤を固めた。
そして、築炉一筋60年の築炉士・本勝さんの指導の元、3か月かけ、
約4000個ものレンガを積み上げて、土台部分のアーチを完成させた。
しかし、昨年夏の終わりに日本列島全土を大型台風が襲った。
DASH島にも、強烈な雨と風が1日中打ち付け、積んだばかりのアーチが崩壊。
その原因は、雨でレンガ同士の接着剤・モルタルが流出してしまったこと。
微妙なバランスが崩れてしまったと考えられる。つまり、急務なのは、
城島「雨対策ね」
そこで、いち早くスタッフが取り掛かった。
トタン板を貼り合わせ雨を防ぐ屋根を作り、風に飛ばされぬよう石で押さえつける。
さらに、趣味は筋トレ、AD佐藤が入念にチェック。
合計150kgほどの石で押さえ、これで安心して作業を進められる。
雨対策後、すぐにTOKIOが崩壊した反射炉の修復を行った。
松岡「やっとここまで戻った」
TOKIO4人が揃って、作業は一気に進み、積み上げたレンガは5千個を超えた。
太一「これで、どれくらい出来たの?」
本勝さん「3分の1くらいですね」
松岡「これは長い」
目指すのは、世界遺産・韮山反射炉。
これまで積み上げたのは、土台部分。この上に溶かす鉄を入れ、
燃料を燃やせば、熱がドームの曲面に沿って反射し一点に集中。
鉄をも溶かす高温になる。
土台部分の空洞にも温められた空気が充満。ドームの温度が下がらぬよう、
床暖房のような役目を果たす。
つまり、この土台の上に、反射炉のドームを作るという事。となると…
松岡「屋根が邪魔ですかね」
トタン屋根は、雨は防ぐが、作業の妨げにもなる。
そこで、屋根を支える丸太の柱を一度上に持ち上げ、新たな丸太を継たし固定する。
城島「丸太を上げて、番線でくくる」
長瀬「また番線ですよ」
番線とは、建設現場で足場の固定などに使う太い針金。
シノという、先の尖った道具で結び目をねじると、きつく締まって固定される。
開拓の助けに、度々使ってきたはずだが…
松岡「オレ、番線苦手なんだよ」
しかし、この日は4人の誰かがやるしかない。
長瀬「じゃあ、高さある俺と松岡くんで柱を上げる」
長身の松岡と長瀬を中心に柱を持ち上げ、力に不安の太一は、反対側を押さえる。
そして、残る城島が番線を締める役目に。
息を合わせて、重さ250㎏の屋根を持ち上げ、番線で丸太を固定する
ようやく、1か所目の番線を締めたものの…
長瀬「リーダー、番線がガバガバだよ。全然締まってないよ」
屋根を持ちあげている松岡・長瀬、スタッフも限界が近い。
すかさず手を差し伸べたのは、無人島歴6年のAD足立。
AD足立「これダメっすね。ガバガバすぎる」
一度、屋根を下ろして、仕切り直し。
AD足立「番線って基本、水平にしないとダメ」
つまり、始めから番線が傾いていると、重みで丸太が下がった時、
隙間が生まれ緩んでしまう。
最初から水平なら、丸太が多少下がっても、よりキツく締まり外れることはない。
さらに注意することが。それは、番線の結び目は全て右巻きであるという事。
右に巻けばねじれて締まっていくのだが、これを左に巻くと、
捻りがほどけて引っ掛かりがなくなってしまう。
番線が緩ければ、重さ250kgが一気にのしかかる。
やるべき事がわかったところで、再度、屋根を持ちあげて、城島が番線を締める!
なんとか、1本目を締める事ができ、続けて2本目も。
これでうまく土台を上げる事ができたのか?AD足立のチェックが入るが…
AD足立「大丈夫です」
しかし、どう見てもガバガバな番線が…。
松岡「お前、気を使ってるだろ!」
AD足立の忖度が判明。
しかし、雨から守るこの屋根は、グループ同様リーダー自ら支えねば。
残り2本の丸太は城島がきちんと締め、屋根は高くなり、
狭かったスペースも広がった。
これで、次の仕事へ取りかかることができる。
今、出来上がっているのは、反射炉の土台部分。これからは、
本勝さん「この炉床の角度を、鉄の流れる角度にします」
この土台の上に材料の鉄を置き、熱を反射させ1点集中させて、
鉄を溶かしていくが、溶けて液状化した鉄を出口へ流すには、
「炉床」という、緩やかな傾斜の床が必要。
長瀬「ここがスロープになるんですか」
城島「レンガを斜めに切るのは大変」
松岡「だから、三和土か」
三和土とは、古くから日本家屋の土間などに使われる。いわば、和製コンクリート。
その材料は、粘土・砂利・石灰など、全て自然の中で手に入る。
DASH島でも、その丈夫さを見込んで、U字に仕上げ、
全長500mの洲を結ぶ、水路の樋に使っていた。
この三和土を段差に敷き詰め、傾斜の緩やかなスロープにする。その角度は、
松岡「1m行って5㎝上がればいい」
つまり、レンガは同じ大きさで作られているため、26列でおよそ3m。
1mで5cmの勾配ならレンガ2枚分の、約15cm上げればちょうど良い勾配になる。
糸を張って目安を作り、そこに合わせるように土を盛っていく。
北海道出身の松岡が、雪かきの要領で三和土を運び、
それを、小回りの効く太一が奥へと流す。
長瀬は、長いリーチを生かして三和土を慣らす。
太一「なかなかいい流れ作業じゃない?ちゃんとみんなの役割があって」
得意分野が特になしの城島は、全ての作業をちょいちょいフォロー。
そして、日が傾き始める頃には…
太一「いいねえ!傾斜できてる!」
そして、一週間後には、三和土が乾き、コンクリートのような硬さに。
しかし、三和土だけでは溶けた鉄には耐えられない。
三和土で仕上げた斜面には、レンガの本場・岡山県の工場で調達していた
ろう石レンガを。
ろう石という鉱物を混ぜ込んだレンガ。
溶けた鉄に強く、溶鉱炉の内側などに使われている。
このろう石レンガを鉄が直接触れる炉床の表面に。しかし、これまでと違うのが、
本勝さん「目地を1㎜以内で」
隙間が禁物のアーチでさえ、モルタルの厚みは1.5~2mm。
しかし、ろう石レンガのモルタルの厚みは1mmほどに。
というのも、モルタルが厚ければ、溶けた鉄が漏れだし、崩壊につながる。
厚く塗りすぎた時には、余分なモルタルを押し出すようにレンガを
スライドさせ注意深くレンガを積んでいく。
スケジュールが許す限り、TOKIOが代わる代わる作業を進め、
レンガを積み始めてからおよそ1年で、炉床が完成。
出口には、2つの穴。これは、
城島「鉄が溶けた後、悪い鉄と良い鉄が上下に分かれるってことですね」
鉄は溶かすと、アクのようにサビなどの不純物が浮いてくる。
質の高い鉄を作るため、不純物は上に、鉄は下の穴へ流れる仕組みに。
この穴を作ったのは、太一と長瀬。
炉床はきちんとできているかどうか、粘りがあるモルタルを、
溶けた鉄に見立てて、出口まで流れるかテストを。
長瀬「ゆっくりだけど、ちゃんと流れてく!」
そして、下の穴からモルタルがゆっくりと流れ始めた。
城島「きたきた!」
炉床は、問題なさそう。しかし…
長瀬「ようやく、鉄が流れるところができたって話だよね」
レンガを積み始めてから約1年。
反射炉としては、まだ6割。つまり、ようやく折り返し地点。
城島「次はこの上のドーム」
反射炉作り、ここからは炉の心臓部・ドームの建設へ。
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