〜 そば 〜
初めてのそば打ちは、そば粉100%で挑んでみたが、そばの形にこそなったものの、なかなか長くつながらなかった。
そこで2年目の今年は、城島が、埼玉県吉川市にあるそばの名店、「ほそ川」さんでの修行を経て、よりおいしく、長くつながるそばを打つことを目指す。
完成したばかりの水車の挽き臼で、収穫したそばの実を挽き、2年目の新たなる挑戦がはじまった。

1.そばの収穫

2002年8月、高さ80センチほどになり、よく実った実を鎌で刈り取って収穫。この時点でけっこう乾燥していた。


2.脱穀

刈り取って束ねたそばの実を、板に縄を巻いてつくった手づくり脱穀板で、こすって脱穀。
さらに、箕に乗せて、塵や葉のくずなどを風で飛ばし、よりいっそう磨きをかけてきれいにする。
実は、高床式の穀物倉庫で保管。


3.粉挽き

塵やほこりを取り除いてきれいにしたそばの実は、水車の挽き臼に入れ、水車の力で挽いて粉にする。
水を流すと、重たい水車がぎしぎしと音を立てて回りだし、歯車を伝って石臼が回り、真っ白でさらさらした粉が出てきた。


4.選別

石臼で挽かれて出てきたそば粉には、挽かれたそば殻が混ざっている。
そこで、絹ふるいというふるいにかけて、選別。
2回、3回とふるいにかけることを繰り返し、真っ白い"そば粉"のみを選び出す。


5.つなぎを入れる

そば粉の用意が整ったら、いよいよそば打ち。
ただ、「ほそ川」の細川さんによると、DASH村のそば粉は100%ではつながりにくいという。それならば・・・と、こちらDASH村産の山芋をすりおろしてつなぎとして混ぜ、長くつながるそばを目指す。


6.水回し

ねり鉢に入れたつなぎの山芋を混ぜたそば粉に、水を全体に行き渡るように少しずつ注ぎ、均等に混ぜてこね、1センチ大くらいの小さな玉をつくっていく。入れる水の割合は、つなぎの山芋の量にあわせて考える。なお、前回は1キログラムのそば粉に対してだいたい400ミリリットル入れた。

7.こね

つなぎの山芋をよく混ぜたそば粉を小さな玉にしたら、それを手の平と指でもんで、ひとつの大きな玉をつくる。生地を回しながらこね、ひびをなくしていく。

8.へそ出し

玉にした生地を少し平らに延ばし、中央を盛り上げた形にする。
乾燥してしまうと、そばは、ぼろぼろに崩れてしまう。そこで、手際よく行う。

9.延ばし

麺棒を使ってへそ出しをした生地を延ばしていく。
生地を麺台にのせ、生地が麺棒や板にくっつかないよう、打ち粉(そば粉)を振りながら、縦に横にと、90度回転させながら、延ばしていく。このとき、厚さにむらが出ないように力の入れ方に気をつけながら、四隅を出し、仕上がりが正方形になるようにする。

10.たたみ

延ばした生地を切りやすいように4枚ほどに重ねてたたむ。

11.切り

たたんだ生地を、そば切り用の包丁で、好みにあわせた太さに切っていく。DASH村ではやや太めに切った。

12.茹で

かまどで沸かした湯に切ったそばを入れ、2分ほどゆで、さっとあげる。

13.冷まし

ゆでた麺をざるに入れ、アヒル村長の浮かぶ湧き水で冷ます。

14.つゆづくり

もちろん、そばつゆも手づくり。だし汁は、干ししいたけ、昆布、鰹節を煮て、かえしは、砂糖にしょうゆを入れて煮詰めて、みりんを加えてつくる。
だしとかえしを混ぜ合わせる割合は、温かいそばの場合、だし:かえし=9:1、冷たいそばの場合、だし:かえし=3:1。だしとかえしを、何度も味を見ながら調合したら、できあがり。

15.かきあげづくり

温かいそばには、かきあげをのせることに。こちらも、DASH村でとれた、ごぼう、にんじん、たまねぎを、細かく、包丁ではらうようにして切り、水に溶いた小麦粉でよくかき混ぜる。そして、こぶしくらいの平らな大きさに丸めたら、油で揚げできあがり。

ついに完成、こだわりの水車石臼挽きそば。


山で採ったわさびをすりおろして薬味にし、竹を切り、組んでつくった手づくりのせいろや器で、いただいてみると・・・
こだわりの逸品、2年目の水車石臼挽き、
DASH村手打そばは、コシがあり、風味も薫り高く、 そして、何より、前回より長くつながっていた。
晩秋の夜、囲炉裏を囲み、みんなでいただくおいしさ・・・。
そば打ちは、本当に奥が深い・・・。


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