「魚沼で新男米の田植え」

日本で一番有名なお米の産地、新潟県魚沼地方にお米の勉強をする為に訪れた。
今まで、新潟県に行った事は何度もあるが、いずれも冬にスキーをしに行くだけだったので、雪が全くない光景は新鮮だったし、すごく印象的だった。
どこを見渡しても水田が広がっており、そこに隣り合わせるように住宅が建ち並んでいる。水田が中心の町づくりなのかもしれないなと思った。
本場の米づくりについて学ぶために、まずJAの方に色々とお話を伺った。その時、おもむろに明雄さんがメモ帳を取り出した。なんと事前に勉強し、それをノートに書き記していたのだ。


80歳を超えても、積極的に学ぶ姿勢は見習わなければならないし、お米に対する明雄さんの意気込みの高さを感じた。
この日はいくつかの農家の方の水田にお邪魔して、色々と教えて頂いたのだが、同じ地域でも土質も違えば、育苗や田植えの方法も色々だった。棚田でお米づくりをする農家の方は、環境がいいからいもち病に絶対にかからないと断言していた。しかも、環境がいいだけではなく、様々な趣向を凝らしより良いお米づくりを目指していた。例えば、苗をわざと痛めつけて丈夫にしたり、水に浸けて育苗したり。
この事を通して、お米づくりには、「土・水・気候」と大切な要素が沢山あり、それに個々の農家さんのこだわりやおいしいお米を作るという志などがプラスされてあのおいしい魚沼産のお米が誕生するという事が分かった。





そして、そこで出来たお米を直接その場で味わえた。甘くてすごく美味しかった。けれど何より驚いたのが、同じ魚沼地方で作られているのに一軒一軒お米の味が違ったのだ。やはり、こうやって成果が味に出るからそれぞれの農家の方のこだわりが生まれるのかと思った。
そして、新男米を植えさせて頂いた。5年に渡り世代促進を目指してきた新男米、まだまだ、その途中。その試みを途絶えさせないようにと、避難する時に持ち出した種籾を僕の家で育て、生長した苗を魚沼に運んだのだ。まさか、2回目の田植えを魚沼でやる事になるとは思ってもみなかった。今年の田植えもまだまだ手際が悪かったけれど、純粋に楽しめた。魚沼の大自然に囲まれ一つ一つ植えていく苗。村にはまだ戻れないけど、村の息吹は魚沼でも生長し続ける。そして、村が再会した時の為の備えにもなる。


日本一のブランド米が育つ魚沼。そこで育った新男米は日本一に負けないモノになるのだろうか?本当にいもち病にならないのか?新男米がこの地でどのように生長するのかが楽しみでしょうがない!!


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