「腐った糞は臭くない!」〜ミミズは土を改良する (明雄さん)

広大な荒地を蘇らせることから始まった畑づくり。
一面に伸び放題の雑草を刈り獲った後、
荒地を畑として再生させるために、栄養分を多く含んだ堆肥を撒いた。
このとき、近くの牛舎から堆肥化した牛糞をいただきにあがったとき、
明雄さんが言った言葉。

牛の糞には、植物が育つ上で欠かせない窒素、炭素を豊富に含んでいるが、
2ヶ月以上長期間かけて醗酵させることで空気を多く含み、
より良質の堆肥になる。
それと同時に、臭いを抑えられることから、よい堆肥は臭わないのである。

また、ここで農業の達人が注目したのは「ミミズ」。
これは、臭いを分解する微生物にとっても住みやすい環境となり、
牛糞の臭いを消す効果がある。

「腐った糞は臭くない」という言葉には、
良質の堆肥を選ぶ上で、経験から生まれた先人の知恵なのである。
 


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