桶をつくって40年。小さな手桶から2mもの巨大な桶まで桶なら何でもOK。村の鉄砲風呂づくりでは、風呂桶づくりを指導していただいた。ヒノキをなでるかのようにカンナで削ってゆく巧みな技は、素早く正確でみなを驚かせた。仕事の時はいつも頭にタオルを巻くことで集中力を高める鴫原さん。しかし、タオルをとれば職人の顔から普段のひょうきんな性格の顔に戻り、村のみんなにもすぐ慕われるようになった。鴫原さんは、カメラの前に出ると極度に緊張してしまい、桶をつくり始めた頃は昼ごはんもあまり食べられなかったという。しかし、長い風呂づくりを通じて、完成するころにはしっかりと昼ごはんも食べられたらしい。

     
     
     


「村人」一覧に戻る