2006年2月5日 (日)/30分枠
吠えろ!災害救助犬Q  救命率ゼロの壁
   制作=北日本放送

救助活動の訓練をするQちゃん
新潟県中越地震の土砂崩れ現場。92時間ぶりに男の子が救出された。その生存をレスキューに知らせたのは「災害救助犬」。この災害救助犬の育成に心血を注ぐ男性が富山にいる。坂井貞雄さん64歳。台湾中部大地震や中越地震にも駆けつけたが、その活動は全て公的援助がないボランティアだ。しかも日本では法律が整備されていないため、救助活動は大きな制約を受けている。番組では、生後45日の子犬キュウが救助犬をめざして厳しい訓練を受け、認定試験に臨むまでの660日間を縦糸に、救助活動の前に横たわる縦割り行政の壁を検証する。

ナレーター:柳生 博


 2006年2月12日 (日)/55分枠
楽園は 何処に…  祖国を訴えた日本人
   制作=山口放送

ドミニカの山本福槌さん夫婦
神奈川の工場で働く山本ノボル(22)。ドミニカ共和国の日本人入植地で生まれた。祖父・福槌は50年前ノボルの父・新ニらを連れドミニカに渡った。当時外務省が作った募集要項は農地18ha、東京ドーム4つ分の無償譲渡を約束。しかしドミニカに渡った1319人のうち約束の土地を手にした移民はいない。祖父の田は未だ所有権がなくあるのは耕す権利だけだ。6年前移民たちは祖国日本に32億円の損害賠償と謝罪を求め提訴。しかし長引く裁判にノボルの祖父母ら16人が他界した。ノボルは言う。「日本は約束を守るイメージがあったのに」移民が祖国を訴えた初の裁判にこの春、判決が下る。

ナレーター:伊藤惣一


 2006年2月19日 (日)/30分枠
信州 松代藩を救った男  250年前のヒーロー伝説
   制作=テレビ信州

財政改革を断行した恩田木工
今、「改革」はまさに時代のキーワード。250年前、松代藩の財政を立て直した男がいる。松代藩家老・恩田木工(おんだもく)。その功績を伝える『日暮硯(ひぐらしすずり)』は、江戸時代から現代に至るまで、広く読み親しまれてきた。「決して嘘はつかない」「飯と汁以外は食べない」木工は自らを律し、固い決意で改革に取り組んだという。木工はどのようにして改革を断行したのか?改革を進めながらなぜ人々に愛され続けたのか?信州松代に実在した偉人の足跡を追いながら、現代の改革を考える歴史ドキュメント。

ナレーター:湯浅 真由美


 2006年2月26日 (日)/30分枠
憲法第九十九条  土井たか子という生き方
   制作=日本テレビ放送

憲法の勉強会で講演する土井さん
雪深い山里の高校で生徒たちに熱く語る女性がいる。77歳、喜寿を迎えた土井たか子。軍国少女だった戦時中の話。多くの死を目にした神戸大空襲。初めて憲法に接した時の感動…。今、講演のため全国を飛び回る。先の総選挙で土井は若い世代に道を譲る気で戦い落選した。だが彼女が表舞台から去るのを待つかのように「改憲」への流れが湧き上がった。引退はできなかった。憲法にこだわる土井の生き様を通し、私達にとっての憲法を考える。注)憲法第99条=「憲法尊重擁護義務」規定として「天皇、摂政…国会議員、その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」という条文。

ナレーター:神奈 延年