６年前、愛媛県の山間の村で一人の老人と出会った。絶滅の危機が叫ばれる山草、｢クマガイ草｣を咲かせる９２歳の近藤清さん。一杯の焼酎を楽しみ、畑を耕し、汗をぬぐい、花を育てる。何の無理も背伸びもない日々は、不思議な輝きを放っていた。清さんが暮らす人口２７０人の小さな山里が、一年に一度にぎわう時がある。４月下旬からわずか２週間、クマガイ草の花を見るために５０００人近い人が清さんの家を訪れるのだ。競争･利害･勝ち負け…そんな言葉が渦巻く中、私達は｢大自然｣と｢老人｣と｢花｣が織り成す物語を６年間にわたって定点観測した。清さんは３年前他界、長男夫婦が跡を継いだ。そして、今年もまたクマガイ草が咲いた。清じいちゃんとの“いのちの約束”を果たすかのように…。

7/11（日）参院選特別番組編成のため休止

社会人だけで構成された｢我武者羅(がむしゃら)応援団｣依頼があれば、結婚式やマラソン大会にも出かけ、時に路上で出会った見知らぬ人にもエールを送る。いまや、年間依頼数１５０件超の注目の集団だ。彼らは、ただ声をはりあげるのではない。まず何を応援し、どんな言葉を投げかけたらいいのか｢取材｣をする。そしてメッセージを込める。『あなたも俺たちも頑張っている、一緒に頑張っていこう』そんな応援団に一通のメールが届く。｢まだ見ぬ赤ちゃんを応援してほしい…｣かつてない応援に自分の誕生に関わった家族や周囲の気持ちに思いを巡らす団員。そして気が付いた感謝の思いが応援となり、新たな命が生まれた。ガムシャラに応援し多くの人を励ます、熱き思いに密着する。　　

飲酒運転の厳罰化が進む一方で、飲酒運転とそれに伴う事故が後を絶たない。その要因の一つにアルコール依存症の存在がある。全国のアルコール依存症患者は８１万人(厚労省調べ)。そのうち約１万人の患者とその家族５千人が、各地で自助グループ｢断酒会｣を作り、参加している。山形県長井市にある｢長井断酒新生会｣もその一つ。大学生だった２１歳の時｢アルコール依存症｣と診断された諸川倫子さん(５３)。１６年の間に４０数回の入退院を繰り返した末、断酒会に入会したが、７年目に再飲酒。同じ依存症と闘う諸川幸二さん(５１)との結婚は、この再飲酒がきっかけだった。倫子さんは、断酒のきっかけとなった幸二さんとの結婚から１０年の節目に、かつての自分をたどる旅に出た。