STORY

2023/06/24 OA
さよなら、Dr.チョコレート

2年前の爆破事件の首謀者“め様”の正体は、殺された寺島葵(安達祐実)の友人・北澤睦美(香椎由宇)で間違いない…ついに真の黒幕にたどり着いたTeacher(坂口健太郎)と奥泉(西野七瀬)は、睦美と一緒にいる唯(白山乃愛)を救出するため急いで北澤の家に向かうが、一家はすでに軽井沢に引っ越した後で、家はもぬけの殻…。新居の住所を知らない2人は、刑事の与田(平子祐希)に電話をかけ、調べてほしいと頼み込む。

ちょうどその頃、与田は城南署で『め組』の対応に追われていた。事件の実行犯・沢入(福山翔大)が出頭し、『め組』の一員だった後輩刑事・薮下(石川恋)も逮捕されたのだ。「こっちも暇じゃないんだよな」とぼやく与田から北澤の新居の住所を聞き出したTeacherは、万が一に備え、カンパニーに連絡して軽井沢に集まるよう伝える。

北澤の新居に駆け付けたTeacherと奥泉は、寝室で倒れている北澤(眞島秀和)を発見!さらに唯を見つけ出し、一緒にいた睦美を問い詰める!「あなたが、め様ですね…」…すると睦美はうろたえるそぶりも見せず、「遅いですよ、気付くのが」。自分が“め様”であることをあっさり認めた睦美は、薄笑いを浮かべ、2年前の全てを語り始める。そして、事件の全貌が明らかになった時、思いがけない悲劇の刃が唯を襲う!命のリミットが迫る最後の患者は唯!追い詰められたTeacherとカンパニーが下す最後の決断は…!そして、唯がTeacherに伝えた最期の願いとは…?さらばDr.チョコレート…涙の最終話!!

以下、ネタバレを含みます。

唯の母・寺島葵(安達祐実)と睦美は同じ大学の研究室で学び、卒業後も同じ研究所に就職。友人として互いに切磋琢磨して『サーチュイン遺伝子』=“人間の寿命を延ばす遺伝子”の研究をしていたが、5年前、国からの研究費が削減されたことで睦美は研究所をリストラされ、葵だけが残った。そしてその2年後、葵は大きな研究成果を上げ、一躍、時の人に。言い表せないほどのショックを受けた睦美は、『めをさませ』というアカウント名を使い、ブログに『サーチュイン遺伝子は、人口を減らして人類を管理したいディープステートの陰謀だ』などと書きつづった。単なる気晴らしのつもりだったが、予想外に食いつく者が多く現れ、瞬く間に“め様”として祭り上げられた睦美は、誰かに必要とされていることに高揚。試しにタトゥーを入れてみたら信奉者たちも後に続き、さらに満たされていった。そしてあの日、サーチュイン遺伝子の研究者をこの世から排除しても構わないと軽い気持ちでコメントした直後、寺島邸が爆破されたのだ…。事件を知った睦美は恐怖に震えてブログを閉鎖したが、事態は収まらず、新たな“め様”も現れ、事態はどんどん大きくなっていった。誰にも言い出せなかった睦美は、せめて唯だけは守ろうと預かったのだと言う…。

全てを語った睦美は包丁で自害しようとするが、「ダメ!」…唯がとっさに止めに入り…もみ合いの中、唯の腹に包丁が突き刺さる!奥泉は悲鳴をあげ、Teacherは「唯!唯!」と必死に叫ぶ!そこにようやくカンパニーが到着!すぐにオペの準備を始めるが…誰が執刀するのかカンパニーが困惑していると、意識もうろうの唯が告げる…「Teacher、助けて…」と。Teacherにカンパニー一同の視線が集まる。誰一人、無理だなんて思っていないのだ。覚悟を決めたTeacherは、ついにメスを執る—— 

オペは無事成功し、目を覚ました唯は「やっぱりTeacherは、ちゃんとお医者さんだね」。そんな唯のおかげで医者としての誇りと自信を取り戻したTeacherは、今まで小さな体で頑張ってきた唯をねぎらうと、カンパニーのみんなにも礼を言い、カンパニー解散を告げる…「Dr.チョコレートは終わり。我々は解散です。…皆さん、グッジョブでした」。カンパニーは笑顔で別れ、Teacherと唯は奥泉の前からも姿を消した—— 

それから3か月が経ち、沢入をはじめ事件に関わった『め組』のメンバーは軒並み逮捕されたが、彼らを唆したのはあくまで警視庁の町野(戸次重幸)であり、睦美が罪に問われることはなかった。警視庁は依然としてチョコレートカンパニーのメンバーの行方を追っているが、与田がしれっと妨害しているらしい。

残高こと座間味和直(小澤征悦)、足湯こと阿達みずほ(鈴木紗理奈)は、かつてTeacherが勤めていた海王病院にそれぞれ麻酔科医とオペナースとして再就職。うなぎこと宇野静香(斉藤由貴)は医師免許を取るため医大を目指し、出川ことデイビッド幸太郎(古川雄大)は兄と一緒にホームレスを支援する団体を立ち上げた。お笑いこと落合瞬(前田旺志郎)は芸人の道一本に絞り賞レースに参加。ギルベルトこと銀原明日香(葵わかな)はカンパニーのアジトだった遊園地の広報企画室に転職し、イラストレーターとして新たな一歩を踏み出していた。そして、Teacherと唯は—— 

カカオ豆の産地ガーナに小さな診療所がオープンした。医師は日本人の青年と少女。2人は日本でたくさん稼いできたようで、診療代は不要、その代わりチョコレートをくれと言う。そんな不思議な診療所に、日本から奥泉渚がやってくる。旅行鞄を手に、「遅くなりました」と笑顔の奥泉。すると現れたのは、Teacherと唯だった!奥泉をうれしそうに出迎え、3人は3か月ぶりの再会を、おいしいチョコレートで祝うのだった。「……んま―っ!」。

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