今月の花

アサガオ
夏の日差しを受ける西洋アサガオ、
ヘブンリーブルー

 
夏の風物詩
アサガオの栽培

川手農園 川手 進

アサガオは、古来わが国の夏を彩る
風物詩として親しまれてきました。
その清楚な花色はすばらしく、いま
なお多くの人々に愛好されています。
垣根や窓にからませたり、鉢づくりに
したりと、たのしみ方も多彩です。


●特徴・種類
(日本アサガオ)(西洋アサガオ)(その他)
●栽培管理
(種まき)(植えつけ)(置き場所)(潅水)(施肥)
(病害虫)(種取り) │
●朝顔の楽しみ方/行灯仕立て
●朝顔市


特徴・種類

 アサガオは、熱帯アジア原産の日本アサガオと熱帯アメリカを原産とする西洋アサガオとに大別できます。

曜白アサガオ アサガオアレンジ
左/垣根にからませた曜白アサガオの可憐な花
上/こんなアレンジも、おしゃれな印象を与える


日本アサガオ

 高温多湿を好み、乾燥や病害虫に強い種です。わが国で栽培されるアサガオの9割が、日本アサガオで占められています。花の色は非常に多彩で、青、紅、ピンク、白、紫、茶と様々です。
 最近は大輪花に人気があり、その品種には行灯仕立てや垣根に適した浜シリーズや暁シリーズ、切り込み仕立て用の相模シリーズなど多数あります。その他、ツルが伸びない矮性アサガオ(サンスマイル)、小輪種のツバメアサガオ、キキョウ咲きアサガオなどの品種があります。
 7月はじめから10月上旬くらいまで花が咲きます。明けがたの午前1時頃から咲きはじめ、9時頃にはしぼみます。


西洋アサガオ

 日本アサガオより小輪ですが、花数が多い種です。ツルや葉はサツマイモに、花はヒルガオに似ています。低温に強く、気温が高いと花があまり咲きません。病害虫に弱く、とくに高温多湿では葉ダニやツル割れ病にかかりやすくなります。
 品種には、ヘブンリーブルー、スカーレットオハラなどがあります。6月下旬から咲きはじめ、開花の全盛は8月下旬の涼しくなる頃です。花は昼頃まで咲いています。


その他

 曜白アサガオ、チョウセンアサガオ、変化アサガオなどがあります。曜白アサガオは、花弁の中央の「曜」と呼ばれる部分と花弁の縁が白いものです。花梗に3〜4輪着花し、朝から昼過ぎまで花を咲かせます。
 曜白アサガオと日本アサガオ(暁シリーズ)とを掛け合わせた富士シリーズも、最近人気を集めています。



栽培管理

 水はけのよい用土を選ぶ


種まき

 普通、5月上旬に種まきをします。種まき用の端用土2リットルを木の平箱などに入れ、水をたっぷりかけて、30粒ほどの種を間隔をおいてまきます。播種した後に、さらに端用土を覆土して軽く水をかけ、紙で覆って日除けをします。

〜種まきから植えつけまで〜
アサガオ種まきから植えつけ
1)平箱にメトロミックスなどの端用土を入れて、種をまく。
 種は、少しずつ発芽していく。
2)5〜10日目で発芽する。
3)6号鉢に苗を4本植えつける。用土は軽めの水はけのよいものを使う。


植えつけ

 播種して5〜10日で発芽するので、整った形の双葉を選んで、植えつけします。6号鉢に苗4本くらいの割合が適切です。用土は一鉢あたり、赤土50%、腐葉土35%、ピート15%に肥料のマグアンプ5gを混ぜます。通気性のよい用土を使用しましょう。


置き場所

 植えつけが終わったら十分に水をやり、日当たりのよい暖かいところに置きます。
 行灯仕立てやツル巻き仕立てなどを終えて、6月上旬頃から屋外の日当たりの良い場所に置きます。11月頃からは、屋内の日当たりのよい暖かいところに移します。管理がよいと、クリスマス頃まで花が咲いた例もありました。
 夜間の光にも気をつけてください。照明の明るいところに置くと花が咲かなくなる場合があるので、夜間は新聞の字が読めない程度の暗い場所で管理することが大切です。


灌水

 植えつけして3日ほどたつと、根が張ってきます。この頃から、土の表面が乾いたら水をジョウロでかけて生育を見ます。
 屋外に出した後は、土の乾き加減を見て、葉がしおれてきたらたっぷりと水をやります。ただし、水をかけすぎないように注意してください。天気のよい日なら、午前10時〜午後2時の気温が上がる頃に水をやり、夕方には乾かします。


施肥

 肥料は、6号鉢に対してアイビー化成5g(大さじ1杯程度)を、最初は植えつけの後10〜15日たって置き肥します。その後は、根が張って約1カ月後にもう一度置き肥するだけで、あとは施肥は不要です。


病害虫

 植えつけ後、アブラムシとアカダニがつくので、デス剤などの殺虫剤を5〜9月頃までに3回、散布します。また、水はけが悪いと気温が17〜15度に低くなったときに根と土の間にリゾクトニア菌が繁殖し、根腐れ病を起こします。そのため、水やりのあとは、夕方までに必ず土を乾かすわけです。とくに入梅の時期には気をつけましょう。


種取り

 9月頃になると、種がついてきます。ひとつの果実に4〜6個の種が入っているので、中身を取り出し、風通しのよい日の当たらないところに保管します。



アサガオの楽しみ方

 アサガオの花は、いろいろな植え方をアレンジしてたのしめますが、その代表が行灯仕立てです。
 その他、1本の支柱に1本のツルを巻きつけるらせん仕立て、ツルを伸ばさずに鉢の上に花を咲かせる切り込み仕立てがあります。また、垣根や窓の桟などにからませる方法など、鑑賞の仕方は様々です。


〜行灯仕立て〜
行灯仕立て図
1)鉢に植えつけた後、長さ50cm程度の支柱を5〜6本、
 鉢の周辺に等間隔でさしていきます。
2)針金を全部の支柱に沿って輪状に回し、支柱を固定します。
 針金で固定するのは3ヶ所くらいが適切です。
3)支柱にツルをからませます。
※行灯用の支柱や輪は、園芸店でも売られています。


朝顔市

 東京の夏を告げるのは、入谷の朝顔市。7月はじめに鬼子母神の縁日に開かれるこの朝顔市は、初めてアサガオづくりが流行した江戸時代に始まったといわれています。
 朝4時頃から、行灯仕立てをはじめ小鉢に植えられた様々なアサガオが並べられ、涼を求める人々でにぎわいます。



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