2011年12月20日放送

金槌やノコギリの音が心地よく響く建築現場。
大工道具を慣れた手つきで使いこなす人がいます。
女性の大工・名取裕子(なとりゆうこ)さん。
大工になりたいと思ったきっかけは、中学2年生の時。
物置だった納屋がきれいに改装され、はじめて自分の部屋を持てたという感動から。

「大工さんて魔法使いじゃないけど、
すごいなって思った。あんなに汚かった部屋を綺麗にしちゃうなんて
すごいなって思って、いい仕事だなって思って。それで
私も大工さんっていいなって、ずっと頭の中に思い描いていました」

気を抜くと大怪我をする現場。何度かそんな経験をしかけたことも。
けれども、彼女にためらいはありません。それは、ある言葉が胸にあるから…

「私たちに頼んで良かったと言ってもらえると
とても嬉しいので、そういう人になりたいなという意味で、
『掛け替えのない者は必要不可欠になる』という言葉です。」

「掛けがえのない者は必要不可欠になる」 

(フランスのことわざ)

確かな技術を持つ者は欠く事の出来ない存在である

『掛けがえのない者は必要不可欠になる』 確かな技術を持つ者は、
欠く事の出来ない存在である。というフランスのことわざ。
妻であり、三人の子を育てる母でもある名取さん。
きめ細かな仕事ぶりで、今日も人に喜ばれる家づくりをしています。