2012年7月17日放送

涼しさを音色に乗せて届ける人がいます。江戸風鈴職人 篠原正義さん。
篠原さんが今に伝えているのは江戸時代から続く、手作りの江戸風鈴。
風鈴は、音色が一番。心地よい音色は
鳴り口と呼ばれるガラスの口に秘密がありました。

「江戸風鈴はですね、鳴り口の部分がギザギザになっています。
ギザギザになっていることでいい音がでる。」

内側に一筆一筆描かれる絵柄には意味があります。
金運が良くなるといわれる金魚、トンボは前進を表す絵柄なのです。

「いい加減なものを作ったら良くない。お客さんが常に見ていますから。」

そんな篠原さんが大切にしている言葉、それは…

「誠心誠意」。

ごまかしのない真面目な心で接するという意味の四字熟語。

「品物に対しても、お客さんに対してもその心がないと
いいものは出来ないと常に思っています。」

風を音に変える職人技。江戸時代から変わらぬ夏の音色です。