2014年2月11日放送

甘いチョコレートから創りだされる、褐色の芸術…。
チョコレート工芸 パティシエの横田秀夫(よこた ひでお)さん
バレンタインデーを前に、にぎわう人気洋菓子店。
シェフの横田さんはこの時期、チョコレートで作ったディスプレイで、
お客様を迎えます。テーマは「古代の海底」。

「見えるものは、全てチョコレートですね。シーラカンスの、体のひねりとか、生きているっていう雰囲気を出すのが、ちょっと苦労しました」

国内外の洋菓子のコンテストで、数多くの賞を受賞。
アイデアあふれる技法で、アートな食を生み出します。

「本当に2~3℃違うだけで、(チョコレートが)固まってしまって、作業ができなくなったり。チョコレートと本当に仲良くならないと、自分が思い描いたように、形にならないです」

チョコレートを知り尽くした横田さんが共感する言葉、それは…

『柳は緑、花は紅(くれない)』

何事も自然のままであることが一番という、中国の詩人、蘇軾(そしょく)の言葉です。

「自分の中から自然に湧き出てくる、感じるものをやりたいという…チョコレートでこれだけ表現できるというのは、やりがいのある部分だと思いますね」

褐色の世界が、見る人の心を溶かします。