2014年3月25日放送

幻の和菓子を今に伝える…
金花糖づくりの職人、鈴木真善(すずき まさよし)さん。

金花糖は江戸時代の庶民に愛された、砂糖菓子。
結婚式などの祝いの席には欠かせない縁起物でした。

「金花糖は、とても繊細なお菓子で、それが1番の魅力といいますか、守んなきゃなあと。真っ白で、きれいなものが出来た時は、自分で惚れ惚れしちゃうし。」

鈴木さんは、お菓子問屋の4代目。
7年前、東京最後の金花糖職人から木型を譲り受け…

「貰える物は貰っておこう位の、軽い気持ちで貰ってきちゃったんですけれど。母が『これは金花糖という文化を残すのを託されたんだよ』と。その時に初めてハッ!と…。」

伝統を受け継ぐ責任を感じ、
僅かに残る職人の元を訪ねて、修行を重ねていますが…

「まだまだ完成度は低いですし、奥が深いです。」

そんな鈴木さんが心に刻む言葉、それは…

『汝の足元を掘れ そこに泉あり』

19世紀ドイツ哲学者、フリードリヒ・二―チェの言葉です。

「自分の持っている使命、それを信じて行動することによって、道が開けるのかなと思っています。」

はかなく繊細な美しさを、今に伝えます。