2016年9月27日放送

色彩豊かに郷愁を満たす 日本の四季…。

それは、切り取って描きます。

切り絵画家 久保修さん

「切り絵の大きな特色である、
黒の線が残っているのは持ち上げると全部つながっている。」

大胆かつ繊細な作風は、無駄を省いた線の美しさと
久保さん独自の「色」が生み出します。

「全部自分で白い和紙に絵具を混ぜ合わせて、それを染めて使っている。それは、日本の季節の移り変わりから生まれてくる色ですよね。それも自分の色じゃないと面白くないので」

季節ごとに異なる木の葉の色味、自然が作り出す複雑な紋様…
その美しさを探しに、街に飛び出せば、
そこには、多くの発見が満ちています。

「例えば紅葉の季節になってもゆっくり紅葉していくといった、
季節を感じようとそれと同時に食材の旬のモノも待ちわびる心も感じようと、
作品を通して色々な人に伝えて行こうと。」

日本の美を切り取る久保さんが大切にする言葉。

「光彩陸離(こうさいりくり)」

光リ輝き、美しいさまを表す四字熟語です。

「光によってきれいに益々鮮やかな色を出せるという、それは作品にも反映されるし、人の生き方にも反映されるんじゃないかなと」