2016年10月25日放送

メダルを影で支える、輝く技術。
競技用車いすの技師 安大輔(やす・だいすけ)さん
2016年リオデジャネイロパラリンピックで国枝選手や上地選手のメダルに
安さんの作った車いすが大きく貢献しました。

「(競技用の車いすの)大きな特徴としては日常のものより安定させなきゃいけない。
競技の特性を持たせなきゃいけない。例えば、まっすぐだと、
すぐ下でタイヤを支えてますから遠心力が横にかかった時に倒れてしまう。
それが八の字で遠いところで支える事によって安定させる効果がある。」

なにより安さんが大切にしているのは選手たちとのコミュニケーション。

「話し合いは相当長くしますね。
大会現場で溶接し直したりできるわけないので(選手と)こうした方が良いじゃないか、
ああした方が良いじゃないかディスカッションは
テニス会場の中で繰り返したりとかしました。
やはり二人の話し合いの中から生まれてくるものですから
2人3脚という気持ちは強いですね。」

「10回以上は(調整)やってますね。一緒に車いすを作ってもらって、
それに乗って自分がプレーする感じです。」

トップアスリートたちと向き合い、車いすを作る安さんが大切にする言葉…

「簀子の下の舞」

影で人知れず努力する様を意味することわざです。

「これまで日本の選手が数々の結果を残してきた車いすの業界ですけど他の国が
どんどん台頭してくるようになったので、
それに負けないようなチェア作るというのが私の夢ですね」