2016年12月6日放送

鉄の「型」が描く、たい焼きの美味しい表情…

鋳物職人 中村栄次(なかむら えいじ)さん。

「たい焼きは、柄が一番大事だと思うんですよ。どのようにしたらうまく品物に出せるか?」

たい焼きの型は、俗に「天然」と呼ばれる一匹ずつ焼くものや、
「養殖」と呼ばれ一度にたくさん焼けるものなど様々。
どちらも金属を薄く仕上げる「薄もの」と呼ばれ、作るのが難しいといいます。

大事なのが鉄を流し込む「型」作り。素材は砂を使います。
木型を砂に埋め形を移しとり、できた隙間に鉄を流します。
この時「薄もの」であるがゆえ、難しいのが…。

「水加減が一番だと思います。水余計に入ると中で水分が暴れちゃって品物になりません。」

熱く溶けた鉄を入れた際、砂に含まれる水分が沸騰し、
形が崩れてしまわないよう、見極めます。

日々、「鉄」に向き合う中村さんが共感する言葉、それは…。

「認識はすべて経験とともに始まる」

イマヌエル・カントの言葉です。

この道54年。新たなデザインにも挑戦します。

「新しい品物が入るでしょ。それには素人なんですよ。他人より多く動かなければ、上手くならない。」