2018年4月17日放送

駄菓子製造 植田 博実 さん。
昔懐かしい駄菓子屋に並ぶ、1個15円の“あんこ玉”。
それは、荒川区にある小さな町工場で生まれます。
「もともと初代がお菓子屋を始めて、羊かんを作ったんですね。それが、まあ売れなかった。
で、それをどうしようってなった時に、羊かんを煮直して、
あんこの玉を作って、売り出したのがあんこ玉なんです。」
昭和4年の創業以来、材料も味も当時のまま。こだわりのあんこは、毎日、植田さんの手で作られています。
「あんこ玉の適した硬さにするため、ペタペタやりながら、感触を見てますね。
固すぎず柔らかすぎず、3~4かみで溶けるくらい。口どけが違うから、何個も食べられる。」
きな粉も自家製。風味を出すため、炒った大豆を使用するこだわり。
父と2人、丁寧に守ってきた味です。
「本当は値上げしたいけどできない。駄菓子だから。子どもも大人もおいしく食べられるのが、駄菓子。」
味に妥協を許さない植田さんが共感する言葉、それは…

「偉大な製品は情熱的な人々からしか生まれない。」

アメリカの実業家 スティーブ・ジョブズの言葉です。

「ウソを付かないですよね、子どもは。まずいものは絶対もう食べてくれないし。
昔からのものをそのまま維持する。それだけです。」