2019年7月9日放送

ボウリングボール開発、斉木昌和さん。
国内唯一のボウリングボール製造会社で、ただ1人開発を手がけています。
「ストライクを出すためには、ピンに入射角で3度から5度くらいでぶつけると、
10本倒れやすい。そのためには、やっぱり曲がる方がいいボールです。」
ボールの曲がり方は、中心に埋め込まれるコアの形で決まります。
「例えばロケットみたいな形とか、回転させるとコアが暴れる。
それが曲がりにつながる。コアの設計は独学で学んだ。
日本に1社しかなくて、教えてくれる人は誰もいませんからね。」
新たなコアの形を思いついたら、自ら削り出して作ります。
「削り方を3mm変えるだけで、結構、曲がり方が変わるので、
失敗しては、がっかりして、失敗しては、がっかりしての繰り返しです。」
コアの周りをウレタンで固め、出来上がった試作品のテストを何度も繰り返します。
こうして生まれる新しいボールは、年間15個程。
「今自分が考えているのは、曲がり出してからピンに当たるまでが加速しているような
ボール。ちょっとずつ理想に近いボールが作れるようになってきたかなと思います。」
ストライクが出せるボールを追い求め、開発を続ける斉木さんが共感する言葉…

「蟻(あり)の思いも天に届く」

一生懸命努力し続ければ、いつか願いはかなうという意味のことわざ。

「ガターばっかり出していても、そのうち1球ストライク出てくれるだろうと、
それを出すためにもガターでも続ける、という感じです。」