2019年9月10日放送

老舗洋食店 店主 小島幹男さん。
東京・日本橋、明治45年創業の老舗洋食店、小春軒。
人気メニューは、初代にあたる祖父が考案した“カツ丼”です。
「ジャガイモが入ったり、ニンジンが入ったり、タマネギが入ったり、
これは洋食の材料ですよね。そのタレの中にシチューのドミグラスを使って
コクを出したっていう、ひとつの面白さ。」
一度はメニューから消えたカツ丼ですが、
24年前、幹男さんが試行錯誤の末に復活させました。
「子どもの頃、おじいさんが作ってくれんたんですよ。
これをいつかやってみようと思ってね。でも、なかなかね、うまくいかなかった。
だって、『コレとコレとコレとで、こういうタレが出来ますよ』っていう、
レシピが何も無いんだから。」
現在は野菜や卵を調理する息子と、カツを揚げる幹男さんが
絶妙なタイミングでカツ丼を完成させます。
「やっぱりタイミングが狂っちゃう時はダメですよね。
煮詰まっちゃったり、辛くなっちゃったりしますからね。
いつも同じようなものを作るっていうのは、なかなか難しい。」
100年以上前から愛されるカツ丼を作る、小島さんが共感する言葉…

「千古不易」

価値が長年にわたり変化しないという意味の四字熟語。

「今、新しい料理っていうのがたくさん出てくる中で、
こんなクラシックなカツ丼をやっているなんてのが、
またいいんじゃないかなと思います。」