放送内容

2016年6月29日 ON AIR

突然毒をもった貝の謎

1987年。カナダの東海岸にあるプリンスエドワード島。
ここで食中毒を起こしたのは我々も良く口にする貝だった。


それはムール貝。日本でもよく知られ、様々な料理に使われているポピュラーな食材。
しかし、この貝の食中毒で多くの患者に記憶喪失の症状がみられ3人が死亡した。


その驚くべき原因というのがドウモイ酸という毒物。
海中に生息する植物プランクトンのケイ藻の一部などが作りだす毒物で、
毒性は非常に弱く体内に入った場合、胃腸炎の症状を引き起こす事はあるが、
大量に摂取しない限り命を脅かす事は無い。


しかしプリンスエドワード島産のムール貝にはそれが大量に含まれていたのだ。
この事件をきっかけにカナダやアメリカ、EUではドウモイ酸に基準値が設けられ、
出荷前に検査されている。


では日本のムール貝は大丈夫なのか?
ドウモイ酸を研究する、北里大学の小瀧准教授によると、
日本で販売されているムール貝は何年間か調べて全く問題ない程度だったという。
日本では安全だそうです。

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