放送内容

2018年6月26日 ON AIR

男を自分のモノにしたい女の詐欺事件

今年5月7日、熊本刑務所・京町拘置支所。
仰天スタッフは、ある女と接見した。


それは日本中を騒がせた事件を起こした女。
その後、仰天ニュース宛に数回にわたり手紙をもらい
女の心に潜む恐ろしいモノが分かってきた。


女は、「姫御殿」と呼ばれる1億円もする豪邸に住んでいた。
しかし実情は、闇金に手を出し30万円が返済できないほど金に困っていた。


何かを売っては借金を返していたが、やがて金目のモノは無くなった。
そして女が起こした衝撃の事件。その全貌とは!?


男の心を弄ぶ女の生い立ちとは


この金に苦しむ女は、
1955年3月3日、熊本県益城町に一人娘として生まれた。


両親は、娘に贅沢させ、可愛がった。
誰よりも目立ちたい。そんな虚栄心が女を支配していった。


そして、幼いときから笑顔の練習をするなど人の視線を意識していた。
この女こそ、のちに日本中を騒がせたあの山辺節子受刑者だった。


山辺は中学になるとみんなに注目されたという意識が強くなった。
ウソを付いてでもクラスメートに注目されたい。
優越感に浸るためにどんな手でも使っていた。


そして、あるテクニックを磨いていく。
この頃には男性の心をくすぐる表情や仕草も出来るようになっていったという。


先生に叱られている時も、瞬きせず先生の目をジッと見つめ、一粒の涙。
これで男の教師は、大体許してくれた。


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こんな行動ばかりの山辺には女友達は1人もいなかった。
本人曰く、母でさえ自分の事を嫌っていたという。


高校を卒業すると、婿養子となってくれる人をさがし19歳で結婚した。
そして長男、長女と2人の子どもを授かった。


しかし夫は、大手自動車メーカーで働く真面目な人。
それが、山辺にとっては地味すぎた。


家でおとなしくしている事など出来ず、夜な夜な遊び回る。
当然、夫とはうまく行かず30歳を過ぎた頃に離婚した。


男を虜にして、派手な生活を謳歌


独り身となった山辺は、次々と男をくいものにしていく。
金になりそうな男性とゴルフ練習場で...上品に、甘えた声で振る舞い、
相手の目を見て小首をかしげにっこり笑顔。


そして金を貢いでもらうために、男性を細かく分析した。
仕草や化粧の仕方、髪型、服装などを変え好みの女を演じる。
こうして金がある男を見つけては、派手な格好で気を引き男をその気にさせていった。


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33歳になると、男性からの援助で2つの飲食店を手に入れる。
心から人を好きになったことは一度もなかったという彼女。
好きなのは、自分のステイタスを上げるための金だけだった。


彼女の生活はドンドン派手になっていく。
山辺にはまり、人生を台無しにする男性もいた。


そんな山辺だが、30代後半のとき屈辱的な事が起こる。
当時金を貢いでくれた男性が自分をさけているような感じがした。


山辺はその男性を尾行した。
そして、他に女がいる事をつきとめる。
その女は質素なアパート暮らしをしていた。
ステイタスの低い女性に取られた事が許せなかった。


そして、男性を取り戻すためにとんでもないことを考える。
写歌集というジャンルでペンネーム「原 菜つ子」として歌人デビューをしたのだ。


もちろん他の男性から金を援助してもらってのデビュー。
そこで、男性への思いを歌にしたのだ。


この歌人デビューで...まんまと男性は山辺の元に戻って来た。
ところが山辺は、夜の華やかな生活にも飽き始めると店を高値で売り、
次のシナリオを実行し始める。


それは、会社の社長になる事。
夜の仕事から一転、小・中学生の塾の経営など複数の事業を行ったのだ。
山辺も自ら国語の講師を務め人気だったという。


もちろんその間も男を繋ぎ金を援助してもらっていた。
そして47歳の時、総工費1億円の「姫御殿」が援助の金によって建てられた。


誰かが必ず援助してくれる。
金は無限...本気でそう思っていた。


金満生活に綻び...ついに自己破産へ


しかし、山辺が50歳をすぎた頃...そんな金満生活も崩壊する。
その始まりは、知り合った女性社長からのある依頼だった。


それは「手形の裏書きをお願いしたい」というもの。
いわば借金の連帯保証人になってほしい、という依頼だった。
山辺は知り合いの社長だし大丈夫だろうと、引き受けた。
その後も、何度か手形の裏書きを頼まれた。


ところが...しばらくして女性社長の会社が突然の倒産。彼女も姿を消した。
このとき、山辺が連帯保証人になった金額は、2000万円にもなっていた。


贅沢三昧の生活で、カードの支払いも合わせると借金は1億円近くにのぼっていた。
とはいえ、この時山辺は仮に10億円借金しても、10人の男を捕まえれば、
1人1億円ずつで簡単に返せると思っていたという。


しかし、50歳を過ぎた山辺に男たちは援助してくれなくなっていた。
やむを得ず弁護士と相談し、そして自己破産となった。


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幸い、姫御殿は家族名義だったので残ったが、突然の質素な生活。
しかし、これまで贅沢三昧の生活に慣れていた山辺にこの生活はムリだった。


そこで、闇金から金を借り、優雅な生活を維持しようとした。
だが、それも時間の問題。闇金業者から取り立てが来るようになった。


こうして、30万円の返済ができない程追い詰められた山辺。
ついに、人として大切なものを失っても自分のプライドだけは守りたいと、
犯罪に手を染めていく。


インチキの投資話で破滅の道へ


2010年11月。
知り合いの投資経験者の女性に話を持ちかけた。


山辺が考えたのは、つなぎ融資をする会社への投資だった。
その会社は存在しないものだった。


つなぎ融資とは、数か月後に入金の予定があるが、
それまでの間どうしても資金が必要な人に、一時的にお金を貸すこと。
それは、通常の融資と比べて、比較的高い金利となるのが一般的。


山辺は、つなぎ融資をしている会社の紹介役だと言い
この会社に投資すれば、高い配当がもらえると言った。


30万円投資してもらった場合20%の配当がつくので、6万円もうかるというもの。
ただし返金は10回に分けて、毎月決められた日に3万6000円ずつ支払う、とした。


大豪邸に住み、身なりも毎日きちんとしている山辺。
話し方や仕草も上品だったため、疑われる事はなく数日後、彼女から30万円の振り込みが。
山辺はその金ですぐに闇金に返済した。


一方、投資してくれた女性への配当金は払えない。
結局また闇金に借りた。


そこで山辺は新たな方法を考えた。
仮にAさんが、100万円投資する人を5人集めてくると山辺に500万円が入る。
その中から、Aさんに紹介料として、1人あたり出した金の20%である
20万円を5人分、合計100万円支払うというもの。


これが当たって、Aさんのような窓口になる人物が増えていき
大きな組織となり山辺の元に次々金が集まってきたのだ。


もちろん全ての人に高配当などあり得る訳がなく、
いずれ破綻することが分かっていたが、彼女はとにかく金を集めた。


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次第に山辺のウソは規模が大きくなっていく。


それでも贅沢をやめられない


一般的に、ダマしている側は自宅などはあまり見せないものだが、
山辺はあえて投資希望者を姫御殿に招き入れた。
そして相手の趣味趣向を徹底的に調べて、もてなす。


投資希望者を招き入れると優雅な暮らしぶりを見せ、投資で儲かっていると思わせる。
招き入れるのは、1人だけではなくあえて複数人呼び、他にも社長クラスの人たちが
この投資に興味がある事を見せ信用させた。


そして、他の投資者に配当を渡すところを見せる事でより信頼させていく。
こうして集めた大量の金で山辺はフィリピン・マニラに超高級マンションを借り、
豪遊し始めた。


なぜなら、フィリピンのホストクラブにつとめる若い男性が気にいったから。
やがて彼の人生を買って独り占めしたいと思うようになっていった。


そして山辺はこの男性を独り占めするために信じられない契約を結ぶ。
その内容とは月180万円を渡すかわりに、ホストをやめ、全ての女と別れ、
今後一切、他に女を作らないというものだった。


一方で、私が新しい恋人を作っても責める権利はない。
約束を破ったら、私が与えた金品全てを即刻、返却する事。
この時、山辺59歳。まだ若いホストは、この契約を結んだ。


その一方で、一人になると若い彼に自分がどう映っているのか不安になり
美容整形にも金をつぎ込むようになった。
ヒアルロン酸を、目尻、目の下、口元、さらに胸も。


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ウソの投資話を始めて5年。
当然だが配当金を払うため、必死で投資者を探し、ギリギリ回している状態に。
時には、配当分をさらに投資に回せば配当率が30%になるなど、
ウソをつき先延ばしにしていた。


それでも山辺は日本とフィリピンを行き来する贅沢な暮らしをやめず、
ついに手元に全く金がなくなった。


2015年9月24日。支払い前日。
熊本からの逃亡を決意した山辺は、車を売って逃走資金にした。
ここから1年6か月に及ぶ逃走の日々が始まる。


逃亡の日々...そして逮捕へ


しばらく、東京のホテルで過ごしたが、
支払い予定の人から電話やメールが途切れず入ってくる。


そのストレスを発散するためなのか・・山辺は銀座で爆買いした。


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一方、支払いが止まった被害者たちは、山辺を訴え、警察の捜査が始まった。


そして1年半がたち、2017年3月30日。
彼女はフィリピンではなく、タイで発見され身柄を拘束された。


あきれたことに、この1年半の間に彼女は、
タイでも若い男を見つけ24歳もサバをよんで、結婚まで約束していたのだ。
そして、恋人と暮らすための新居も建てられていた。


2018年4月19日。
山辺は懲役7年の判決が下された。
タイへの入国はもうできない。山辺は、控訴せず素直に刑を受け入れた。


実は仰天スタッフへの手紙の最後にはこんな事が書いてあった。
「恥の上ぬりをするかのようにお話したのには、大きな深い理由があります。出所後にでもお話します」と。


そんなことより出所後にはまず、被害者の方々にきちんと償いをしてほしい。

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