放送内容

2019年4月30日 ON AIR

日本が震えた衝撃の毒物事件の真実

番組に寄せられた視聴者からの投稿。
それは日本中を騒然とさせたある事件に関するモノだった。


それは平成20年(2008年)...数ある大事件の中で、10大ニュースの1位にもなった事件。
この事件に巻き込まれたのは...沖縄でラジオパーソナリティをしている又吉未乃さん。
いったい彼女に何があったのか?


平成20年(2008年)1月末。
当時高校1年生だった彼女、学校のあと塾に通っていたので、帰宅はいつも遅かった。
すでにみんなは食べ終わっているので、1人で食べることが多かった。


ところがこの日は...食べ終わると胸がムカムカする。
でも、そんなに気になる程ではなかったのでちょっと早めに寝た。


しかし深夜2時...激しい腹痛が彼女を襲う!!
それは、胃をまるで雑巾のように絞られている感覚だった!
痛みが強過ぎて、まともに歩けないほど。


なんとかトイレへたどり着き、用を足し・・
「もう大丈夫」と思っても再び腹痛が!トイレから出られたのは...1時間後。


痛みはおさまらない。


気が付くと朝になり、痛みはマシになっていた。
ちょうどテレビを見ていた母に昨夜のことを話すと、母はテレビを指さしこう言った。


母「あんた、夕べのご飯コレだったよ!」


何のコトかとテレビを見ると...
当時日本が大騒ぎしたあの「毒入り餃子事件」のニュースを報じていた!!


日本で発生した「毒餃子パニック」


その事件は、平成20年(2008年)1月22日。
関東地方のある家庭が、冷凍ギョーザを家族5人で食べ...30分ほどで、子どもが嘔吐。
その後次々と、嘔吐・下痢の症状が全員にみられた。


ただちに病院に搬送された家族。
毒物混入事件の可能性もあり、警察も出動。


すると信じられない事がわかってきた。
なんと同じ月の1月5日には、関西地方でもやはり冷凍餃子を食べたことで
3人が中毒症状に。


さらに前の年の12月にも関東地方で同様の事例が起きていたことが判明。
家族が食べた冷凍ギョーザは、すべて中国の同じ工場で製造され輸入されたモノだった!


そして1月30日、輸入元の会社が会見。
驚愕の事実が明かされた!!


なんと餃子から検出されたのは「メタミドホス」という、
毒性の高い殺虫剤の成分だったのだ!
すぐに同じ工場で生産された商品は、回収されることになった。


沖縄の未乃さんが夕食に食べていたギョーザも...まさに問題の中国の工場製だった。
しかし運よく彼女は、朝には具合がよくなっていたので、学校へも行き、
その後症状も出なかった。


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発覚後、連日連夜報道されたこの事件。
日本は「毒餃子パニック」に!


幸いなことに死者は出なかったが、一体どうして餃子に殺虫剤が入ってしまったのか?
日本側の調査では、毒物は餃子が製造され、輸出されるまでの間に中国で混入した可能性が
高いとされた。


呆れるような犯人の動機とは


しかし中国側は、日本に輸入後、流通過程のどこかで毒物が混入したと主張。
中国の工場側は、日本のメディアにも内部を公開。
自分たちが、いかに製品の安全に配慮しているか...厳重なチェックぶりをアピールして、
工場内での混入を否定した。


日本側、中国側の主張は平行線をたどり、真相はウヤムヤのまま迷宮入りするかと思われた。


だが2年後の、2010年3月のこと。
突如中国側が「容疑者拘束」を発表した!


犯人の名は呂月庭。
餃子を製造していた食品会社の元従業員だった。
その後の裁判で、呆れるような事件の動機が明かされた。


男は工場に15年、勤務していた。
仕事は食堂の炊事係。実は会社に大きな不満があった。


それは待遇への不満。
男はずっと臨時職員で、ボーナスはたった100元(約1600円)。
正社員の70分の1だった。


何度も正社員登用を訴えたが...取り合ってもくれなかった。


そして2007年10月。
冷凍倉庫に現れた男の手には...注射器が。
その中は...清掃部門の倉庫から盗み出した、メタミドホスが主成分の殺虫剤。


狙ったのは、出荷前の冷凍ギョーザ。
製品で事故が起き、騒ぎになれば会社も待遇改善を考えるかもしれない。
こんな浅はかな考えが...何の罪もない日本の人々の命を危険にさらすことになった。


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事件後、ギョーザを製造していた中国の会社は倒産。
男は「危険物質投入罪」で無期懲役となった。

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