放送内容

2019年10月 8日 ON AIR

なめこおろしでまさかの苦しみ!

2013年、奈良県に住む実和さん。
栽培キットを使って、自宅で様々なキノコの栽培を楽しんでいた。


この栽培キットは、菌が植え付けられていて、キノコが育つための環境が整っている。
これに水をやると、次第にキノコが育つというもの。


実和さんも1年前からしいたけやエリンギ、えのきなどの栽培に成功。
今回はおみそ汁の具としても人気の、なめこに挑戦していた。


1か月程でなめこもうまく育ち...早速、母と2人で食べることに。
水で軽く洗い、電子レンジで加熱。
そこに大根おろし、醤油を加えたなめこおろしで食べてみると...なかなかの美味!


だが、しばらくたって...猛烈な吐き気と腹痛が実和さんを襲った!
急にどうしたんだろう...と思っていた時。
なんと母親も同じ症状に!その時、実和さんは思った。


さっき食べたなめこおろし...なめこの食感がちょっとだけいつもと違っていた。
あのなめこにあたった...!そう確信したが、なんとか耐えられそうだったので病院には行かず、病状が治まるのをじっと待った。


翌日...朝には症状が治まり、2人とも大事には至らなかった。
なめこで大変な目にあった原因...それは加熱不足だった。


そもそもきのこの育つ環境は、カビや細菌が繁殖しやすいため、高い湿度環境を好むなめこにも、無数の微生物や細菌が付着しやすくなっている。


その中には、黄色ブドウ球菌などの食中毒菌がいる場合も。
そのため、なめこは加熱が必要。75度以上、1分以上の加熱で安全に食べることができる。


実和さんたちは、普段はなめこをちゃんと茹でていたが...この時は電子レンジを使用。
その加熱時間が短かったのか、この時は菌を殺せなかったと考えられる。


そこで番組では、実際になめこを電子レンジで加熱して、菌の状態を確かめた!
あらかじめ食中毒菌を加えたなめこ100gを、500Wで30秒程度の加熱。
その結果...なめこに付着しているすべての菌を死滅させることはできなかった。
これは加熱ムラが起きたため。
一方、お湯で茹でれば全体に熱が通るので死滅するとされている。


ところで、よく見かける市販の袋詰めのなめこ。
実はこれ、茹でてあるように見えるが、水洗いされているだけで茹でたものではない。


市販のなめこの多くは、栄養分を含んだおが粉を瓶に詰め、約120度の水蒸気で長時間蒸し上げ、微生物や細菌をほぼ完全に死滅させる。


その後、なめこの菌を植え付ける。そして、2か月ほど培養することで収穫となる。
この十分に殺菌されたなめこでも袋には「必ず加熱をするように」と注意書きがされているものもある。


とにかく、ほとんどのきのこを食べる時は加熱が必要!

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