第85回箱根駅伝ダイジェスト

1区

3区で注目の対決。
現役の箱根ランナーとして44年ぶりに五輪に出場した早稲田大学のエース竹沢健介が走る3区に、箱根史上初めての4年連続区間新記録を狙う東海大の佐藤裕基がエントリーしてきた。
佐藤は補欠としてエントリーしていたが、今朝7時にエントリー変更してきたもの。
故障も噂されている佐藤だが、学生陸上会のエース竹澤との直接対決となった。

午前8時に史上最多の23チームが一斉スタート。
日比谷通りに最初に飛び出したのは、早稲田の矢澤。1Km通過は、3分13秒とゆっくりしたペースとなり、この時点では山梨学院のキャプテン松村が集団の先頭。


解説者から「遅すぎますね」というコメントが出てくるほど、1km3分10秒を超えるペースが続き、23チームが一丸となってレースが進み5kmを通過。
5kmの通過タイムは手元の時計では16分16秒。
遅すぎるペースにしびれを切らしたのか、山梨学院の松村が集団からやや飛び出す。その松村に専修大学、神奈川大学が続く。
集団がややタテに長くなってきた。
5km通過を合図にレースに動きが出てきたようだ。


5km過ぎに一度、帝京大学の西村が仕掛ける場面が見られたが、相変わらず23チームは、山梨学院の松村を先頭に集団となっている。
10kmの通過タイムは31分32秒。
10km地点の通過を合図のように、また帝京の西村が集団の前に出たが、すぐに集団に吸収される。
1号車に乗っている解説の瀬古さんは「15km過ぎるまで誰も仕掛けられないでしょうね」


1kmのスプリットタイムが3分程度まで上がってきた。
10kmを過ぎてペースを上げ下げしながらの揺さぶりも始まった。
15kmの通過タイムは、46分22秒。
また15km通過、最初の給水ポイントを過ぎたところで帝京の西村が仕掛けて前に出る。
集団がややタテに伸びたものの各校は、このスパートに反応している。
ただ明らかにレースは動き始めている。
その中で、優勝候補の早稲田と駒澤は集団の中からジックリとレースの動きを見ている。


16km過ぎに大きな動きが出た。
国士舘の小島がロングスパートをかけ始めた。
1km2分54秒までペースが上がる。
先頭集団が9チームになった。早稲田、神奈川、城西、大東文化、日体大、東洋などが含まれている。
集団から、日大、青山学院、がまず遅れ始めて次々とこぼれ始めている。


鶴見中継所まで3Kmを切った六郷橋を渡ったところで早稲田の矢澤が前に出る。元々1500mを得意としているスピードのあるランナーだけにラストのスプリントには自信があるのか。
後方では、順天堂が足を押さえながら走っている。
最下位に転落。
残り、2kmを切ると早稲田の1年生矢澤がさらにスピードをあげて後方を振り切りにかかった。


早稲田の矢澤は表情は苦しそうになったがペースは衰えず。
2位集団も国士舘、明治、神奈川を中心に追いかけたが1区を制したのは、早稲田の矢澤。
2位神奈川、3位明治、4位山梨学院、優勝候補の駒沢が19位と出遅れ。
初出場の上武大学は17位、33年ぶりの青山学院は21位。
最下位は順天堂でトップから2分16秒差。

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2区

2区の2km手前で先頭が変わる。
4位でタスキリレーした山梨学院のメクボ・モグスが早稲田の尾崎を一気に抜いてットップに立つ。
3位でスタートした明治の石川も早稲田のすぐ後ろに迫っている。
モグスは最初の2kmを5分40秒で通過。
このペースも瀬古さんは「モグスにしては早くないですね」とコメント。
早稲田・尾崎も明治・石川も無理にモグスを追いかけない。


各校のエースが集う花の2区。レースが動いている。
山梨学院のモグスは先頭を快走。
その後方では5km過ぎに、中央学院の木原が早稲田、明治を抜いて2位にあがる。
中央学院は鶴見中継所では11位だったので9人抜き。
22位でタスキを受け取った日大のギタウ・ダニエルも順位を上げているようだ。


日大のギタウ・ダニエルがごぼう抜きを演じている。
8km手前で早くも7人抜きで15位まで順位を上げる。
優勝候補の駒澤も鶴見では19位と大きく出遅れたが、エース宇賀地も6人抜いて13位で横浜駅前を通過。


日大のギタウ・ダニエルが驚異的なペースで順位をあげる。
9.5km手前で13位に。これで9人抜き。
しかし、駒澤の宇賀地もエースの意地でダニエルにピタリとつけて離されない。
ダニエルは昨年の大会では15人抜きを演じている。
2区は、まだ残り半分あり、後半には難所の権太坂、戸塚中継所までの最後の3kmは激しいアップダウンが控えているのでまだまだ分からない。


西横浜の駅前で駒澤の宇賀地はダニエルを追いかけるのをやめた。
ダニエルはさらに加速して12km過ぎに帝京を抜いて14人抜きとなって8位に浮上。
昨年、自らが樹立したごぼう抜きランキング1位まで、あと1人。
一方、先頭のモグスは安定したペースで落ち着いて走っている。
10km過ぎには運営管理車の上田監督から、昨年の「区間新記録時より10秒早いペース。そのまま。」と声がかかる。
今日は沿道のどこかで、ケニアから来日した母が応援しているそうだ。


15km地点で2位の中央学院・木原が後ろから来た集団に追いつかれる。
追いかけてきたのは、東京農大、中央、明治、早稲田の4校。
少し離れて日体大、その50m後方には日大のダニエルがいる。
東京農大の外丸(とまる)は2位にあがれば12人抜きとなる。
外丸は権太坂の計測ポイントを区間3位のタイムで通過している。


先頭から700m後方、18km手前で日大のダニエルが見せ場を作った明治、早稲田を抜いて17人抜き。順位も5位まで浮上。
先頭のモグスは相変わらず区間新記録ペースの快走を続けている。
本人が上りは得意だが下りが下手と言っているので、新記録達成は戸塚中継所手前のアップダウン次第。


日大のダニエルが20km手前では、2位の中央学院の木原まで抜いて20人抜き。
22位から2位まで順位が上がっている。
先頭の山梨学院・モグスは区間記録ペースを保っていて運営管理車の上田監督から「モグス、頼む!モグス、頼む!」と声がかかる。


山梨学院の上田監督からモグスに「いい感じだ。身体は動いているぞ。そのまま、そのまま、ヨシ、ヨシ、ヨシ」と声がかかる。残り1kmを切っても区間記録ペース。前人未到の1時間5分台の新記録も可能。


山梨学院のメクボ・モグスが2区の区間新記録。
手元の時計では、1時間06分04秒と昨年の自らの記録を19秒上回った。
2位は日大のダニエルで、2分39秒遅れ。
ダニエルは結局20人抜きで、こちらも自らが持つごぼう抜き記録の15人を5人も更新した。
3位の中央学院・木原はデッドヒートを繰り返した末にダニエルに最後かわされてしまったが、11位から3位まで順位を押し上げる8人抜き。
優勝候補の早稲田は、トップから3分7秒差の6位、駒澤は4分9秒差の8位でそれぞれタスキリレー。駒澤・宇賀地は11人抜きだった。
早稲田は3区を北京五輪代表の竹澤が走る。

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3区

3区の5km過ぎ。
史上初の4年連続区間新記録を狙う東海大の佐藤が、戸塚中継所の18位から5人抜いて13位まで順位を上げている。
3区の湘南地区は東海大の地元のため、沿道には母校のスクールカラーであるブルーののぼり旗が多数はためいている。


3区8.2kmの藤沢のチェックポイントでは、首位は山梨学院で、2分24秒差で早稲田の竹澤が続いている。
この時点で竹澤は個人記録トップのペース。
3位集団は中央、東京農大、中央学院、日大の4校。
この時点で、東海大の佐藤は竹澤に次ぐ2位のペース。


レースは藤沢から茅ヶ崎の海岸線へ。
早稲田の竹澤は、区間記録を30秒程度上回るペースで首位の山梨学院を追いかけている。
戸塚中継所で3分26秒あった差が、約1分40秒まで縮まっている。
3区はまだ残り半分あるので、このペースだと首位交代が見られるかもしれない。
東海大の佐藤は、竹澤よりも17秒遅いだけのペースなので、後半の踏ん張り次第では4年連続の区間新記録の可能性はまだある。


優勝候補の駒澤に異変か。
14km手前で16位まで順位を下げている。
1区で19位と出遅れ、2区では8位まで順位を上げていた。
3区を走る渡邉の額に大量の汗が浮かんでいる。
8.2kmの藤沢チェックポイントでは9位だったので明らかなペースダウン。


3区もいよいよ終盤に入ってきた。
先頭の山梨学院・宮城は1kmを3分を超えるペースになってきた。
追いかける早稲田の竹澤に、渡辺康之駅伝監督から「区間記録は当たり前だ。このまま行けば30秒差まで縮められるぞ」と声がかかる。
五輪経験のある竹澤は「箱根は五輪とも別物。学生ランナーにとって特別なもの」と言っている。


平塚中継所まで残り1km。
早稲田の竹澤が首位の山梨学院をついに視界にとらえた。
その差は約100m。
竹澤は3区の区間記録ペース。


山梨学院がトップで平塚中継所を通過。
2位早稲田・竹澤は16秒差でタスキリレー。
竹澤は東海大・佐藤が持つ記録を破る1時間01分40秒の区間新記録を樹立。
その東海大・佐藤は中継所の手前1km地点を15人抜きの3位で通過。
個人記録は竹澤に38秒遅れ、4年連続の区間新記録ならず。

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4区

4区の1.5km過ぎで2位の早稲田が山梨学院をとらえてトップに並ぶ。その後は両校が併走している。
2kmの通過タイムは早稲田の三田が5分46秒。
一方、その頃平塚中継所では、連覇を狙う駒澤大学がトップから6分31秒遅れの17位でタスキリレー。
そして順天堂がトップから8分56秒遅れの最下位。


レースは4区の9km手前まで進んだが、早稲田と山梨学院の併走が続いている。
早稲田の三田は、区間新記録ペースを15秒上回るペースを維持している。
その後方では、3位集団が8人にふくらんだ中では10位でタスキを受けた明治の松本が7人抜いて集団の先頭を引っ張っているのが目立つ。


10km過ぎに早稲田の三田が、山梨学院の後藤の前に出た。
後藤はついて行けずに徐々にその差が広がる。12km地点では100m以上離されてしまった。
15kmでは、区間記録を15秒上回るペースで2位の山梨学院の姿は振り返っても見えないくらいになった。
また3位集団にも動きが出てきた。8人の集団から飛び出したのは明治の松本。
くっついて前に出ることが出来たのは日体大・久保岡と中央学院・大谷。
そして帝京・馬場が区間記録を上回るハイペースで追いかけているとの情報。


帝京・馬場が激しく追い上げ。平塚中継所は11位でタスキを受け取ったが15km過ぎには5位まで浮上。
現在、早稲田・三田、明治・松本、帝京・馬場の3人が区間新記録ペースでレースを進めている。


小田原中継所、早稲田がトップでタスキリレー。
4区を任された1年生の三田は、55分04秒で区間新記録達成。
早稲田は1区で1年生の矢澤が区間賞、2区の尾崎が堅実に走り、3区の竹澤が区間新記録、そして4区でも区間新で5区山登りの4年生三輪にトップでタスキをつないだ。2位の山梨学院は48秒差。さらに3位には松本が7人抜いた明治が続く。
松本も55分28秒とこれまでの区間記録は破ったが早稲田・三田のタイムには24秒及ばなかった。

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5区

連覇を目指す優勝候補の一角、駒澤大学のペースが上がらない。
18位で小田原中継所を通過。
トップの早稲田とは8分59秒の差が開いている。
そして、昨年5区でリタイアとなった順天堂大学は最下位の23位でキャプテンの小野にタスキを渡した。
小野は史上初めて、リタイアした同じ区間を翌年も走る。


5区の5km地点で2位の山梨学院が、手元の時計の計測では、トップの早稲田との差を10秒詰めている。
このままのペースなら、計算上は芦ノ湖のFINISH地点前で追いつくことになるが、、、、まだ本格的な登りは始まっていない。


早稲田・三輪は首位で大平台のヘアピンカーブを登っている。
ここは5区の9.5km地点。給水を受ける。
渡辺駅伝監督からは「5km過ぎからの本格的な登りが勝負だ」と言われていたとのこと。
2位の山梨学院は21秒差まで追い上げている。


東洋大学の1年生ランナー柏原が積極的にレースを展開している。
「今井さんの持つ区間記録に挑戦したい」と話していた通り、大平台のヘアピンカーブでは29分27秒と山の神と言われた今井正人の同地点の通過タイム30分04秒を上回るハイペースだ。


11.6km地点で山梨学院の高瀬が、早稲田の三輪に追いついた。
三輪もピッタリとくっついて、2人で宮下の温泉街を登っていく。
昨年は、首位を走る山梨学院を早稲田が5区で逆転して往路優勝を飾っている。


首位交代と思われた矢先、早稲田の三輪が宮下の急勾配を登りきった所で山梨学院の高瀬を突き放しにかかる。
その差は、見る見る開いていく。高瀬が一度、わき腹を押さえたのが気にかかる。
その後方では、東洋大学の柏原が3位まで順位を上げてきた。


小桶園前にランナーがやってきた。
首位は臙脂にWのユニフォーム早稲田大学。
15秒遅れてプルシアンブルーのユニフォーム山梨学院。
一旦は早稲田に追いついたものの離されてしまった・・・・が、小田原中継所で48秒あった差は縮まっている。
そして3位に東洋大学の柏原が1分19秒差で続いている。
柏原はこの時点で、今井正人の区間記録を37秒上回っている。
芦ノ湖のゴールまで残り9.2km。


16.5km過ぎに東洋大学の1年生ランナー柏原が、ついに山梨学院をとらえて2位に。
小田原中継所では、4分10秒あった差を逆転した。
そして柏原が狙うのは、トップの早稲田で、その差は距離にして100m程度になっている。
早稲田の渡辺康之駅伝監督は、「後ろから柏原が来ているが往路優勝目指すぞ」と声がかかっている。


山梨学院が4位に順位を下げる。
日体大が17.5kmで3位に上がった。
東洋大学の柏原が最高点通過時点で、早稲田・三輪に80mに迫っている。
ここから下って、上って、最後に芦ノ湖まで下りになる。
三輪が下りに入ってギアを切り替えたようだ。


19.2km地点で東洋大の柏原が、早稲田の三輪を遂に抜いた。
4分58秒差を逆転しての首位交代だ。
東洋大学のこれまでの往路最高順位は4位。
東洋大学・佐藤監督代行が、山登りをさせるために自らスカウトした1年生の柏原が大学の歴史を塗り替えそうだ。


最後の下りに入って、早稲田の三輪がペースアップ。
東洋大学の柏原との差を明らかに詰めている。
芦ノ湖のゴール地点まで残り3kmを切った。
柏原の顎が上がっている。
4年生の三輪が21km手前で、1年生の柏原に並んだ。
ルーキーの勢いが勝つか、4年生の意地が勝つのか。


芦ノ湖のゴールまで残り2kmを切った。
東洋・柏原、早稲田・三輪のつばぜり合いが続くが、山を下りきった所で柏原が前に出た。
東洋大学が先頭で、箱根の大鳥居をくぐった。


東洋大学・柏原が残り1kmを切った。
相変わらず、区間新記録ペースだ。
運営管理車に乗った佐藤監督代行からは盛んに「区間新記録だ」の声がかかる。
東洋大学は往路、復路、総合、まだ一度も優勝を味わっていない。


東洋大学が往路優勝達成。
5区の1年生ランナー柏原が圧巻だった。
手元の計測で1時間17分17秒の見事な区間新記録。
小田原中継所で4分58秒あった差をひっくり返し、8人抜きでの大逆転だ。東洋大学は往路初優勝。
2位には22秒差で早稲田が入った。
5区途中で一度は首位に立った山梨学院は、後半にペースを落として5位フィニッシュ。

【往路最終順位】
東洋大学
早稲田大学
日本体育大学
中央学院大学
山梨学院大学
国士舘大学
明治大学
日本大学
大東文化大学
帝京大学
中央大学
東京農業大学
関東学連選抜
専修大学
駒澤大学
神奈川大学
拓殖大学
順天堂大学
亜細亜大学
上武大学
東海大学
青山学院大学
城西大学

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