第86回箱根駅伝ダイジェスト

第1区:大手町~鶴見

大手町のスタート地点は、比較的おだやかなコンディション。
大東大と2年ぶりの総合優勝を狙う駒澤大が1区のエントリー変更をした。
混戦が予想される今大会は、1~3区に各校のエース級が集結し、最初の3区間が勝負を大きく左右するため、積極的な順位争いが予想される。
そのため、1区での出遅れは避けたいところ。大学名がコールされ、20人の選手たちがスタートラインについた。
まもなく第86回箱根駅伝の幕が開ける。

午前8時、20チームが一斉スタート。
学連選抜の森本が前に出た。早稲田大の矢澤が続く。
比較的ゆったりとしたスタートに。
1km通過タイム2分53秒は、昨年よりも早いペースでレースが進む。
この時点の先頭は変わらず学連選抜・森本。
続いて、早稲田大・矢澤と続く。

学連選抜・森本を先頭に速いペースながら、まとまった展開が続く。
増上寺前も集団のまま通過。
速いペースながら、ゆったりと走っている印象を受けるところから、選手たちのコンディションの良さが伺える。
5km地点を前に、先頭集団が楕円形に変わる。
5km地点の通過タイムは、14分35秒と速いペース。
速いペースのため、やや後方で遅れをとり始めるランナーも。

集団がバラけ始め、亜細亜大・折田が目立って遅れを取り始めた。
先頭集団との差は12~15秒。
先頭集団は7km地点の通過タイムが20分30秒と速いペース。
ハイペースの先頭集団から駒澤大・後藤田、東海大・刀祢が遅れを取り始めた。
徐々にふるい落とされるランナーが出始め、1区に動きが。
集団を引っ張るのは依然、学連選抜の森本。
9kmを過ぎた時点で、早稲田大の矢澤がペースを上げ始め、先頭に立った。
10km地点を通過し、レースは徐々に縦長の展開に。

10kmの通過タイムが29分07秒とハイペースな1区。
先頭集団を引っ張る早稲田大の矢澤に、専修大学・五ヶ谷が食らいつく。
先頭集団の7人はいずれも軽快な走りをみせている。
その後方にも集団ができ、先頭集団を追いかける。
15kmを通過し、給水地点を迎える。
先頭集団の7人全員が水をとり、15.5km地点となる京急の踏切に差し掛かる。
ここで止まってしまうと、リズムを乱されるが、今回は全員止まることなく、無事通過。

先頭集団のペースが落ち、横に広がり始めた。
ラストに備え、各選手ペースを抑えて、様子を見る形に。
六郷橋を迎え明治大・北條がペースを上げて先頭に。
坂道で仕掛け、意表をついた形になったが、早稲田大・矢澤が続く。
ラストに向けて、先頭集団に動きが出始めた。

一気に飛び出した明治大・北條に、必死についていく早稲田大・矢澤。
ラストスパートをかける北條、追う矢澤も苦しそう。
徐々にその差が出始めた。
そのまま北條が矢澤を引き離し、明治大が49年ぶりに鶴見中継所にトップでタスキをつないだ。
続いて、早稲田大、専修大、学連選抜、東洋大がタスキをつなぐ。

第2区:鶴見~戸塚

花の2区が幕を開けた。
明治大がトップ、12秒遅れて早稲田大、19秒遅れて専修大学がつけている。
昨年、20人抜きを成し遂げたダニエルを擁する日大は13位でスタート。
記録更新に期待がかかる。
3km地点を過ぎ、いまだダニエルは抑え気味の模様。
東海大のスーパールーキー村澤は現在14位。
4kmを過ぎ、ローペースながらダニエルが一人を抜いた。
後半の上りに備えて、体力を温存している様子。
依然、先頭を走るのは明治大・石川。
5kmの通過タイムは14分23秒。

2位を走る早稲田大・尾崎の5km通過タイムは14分29秒。
この時点でのトップとの差は6秒。
5km地点を過ぎ、日大・ダニエルがペースを上げ始めた。
ここまで4人を抜き、9位に浮上。
明治大・石川が横浜駅前を先頭で通過。
21秒遅れて早稲田大・尾崎が続く。
鶴見中継所に比べ、少しその差がひらいた。

横浜駅前を最後尾で通過したのは、亜細亜大。
トップとの差は、4分21秒。
明治大・石川が先頭のまま、10km地点を通過。
10kmの通過タイムは29分07秒。
スタート時と変わらないフォームで快走を続ける。
続く早稲田大・尾崎は10km地点で27秒ほど遅れている。
少しわき腹を気にするしぐさが気になる。

2位の早稲田大・尾崎が先頭との距離を少しずつ詰める。
3位集団もじりじりとその距離を詰めている。
さらに後ろには、7位まで順位を上げてきた日大のダニエルが見える。
先頭の明治大・石川が14km付近の難所・権太坂に入った。
2区最初の山場を迎え、上りということもあり、ややフォームが崩れてきたか。
権太坂に入り、日大・ダニエルは学連選抜・伊藤と東洋大・大津を抜き去り、5位に浮上。
15km地点の給水ポイントを迎え、早稲田大・尾崎が苦しそう。
山梨学院・高瀬と城西大・高橋に抜かれ、早稲田大は4位に。
その後ろには、日大・ダニエルが迫る。

権太坂を過ぎ、さらに日大・ダニエルのペースが上がってきた。
先頭から400m後方では、早稲田大・尾崎が下りで息を吹きかえし、3位に。
後ろには、ダニエルが迫る。
先頭は依然として明治大・石川、2位は山梨学院・高瀬が走る。
17km地点を過ぎ、日大・ダニエルが早稲田大・尾崎をとらえ、3位に浮上。
さらに、19km付近には、ペースを上げ、2位の山梨学院・高瀬を抜き去り、先頭の明治大・石川を追う。

東海大のスーパールーキー村澤が鶴見中継所の14位から6位に浮上。
先頭を守り続ける明治大・石川が戸塚中継所まで残り3km地点を通過し、2区最大の見せ場とされる上り坂に入った。石川は難所に入り、表情がやや歪み始めた。
22km付近では、早稲田大・尾崎が後続集団に飲み込まれ、大幅に順位を落とした。尾崎はかなり苦しそうな表情。
4位となった東海大・村澤は10人抜きを達成。
戸塚中継所では、明治大が61年ぶりにトップでタスキをつなぎ、11人抜きを達成した日大・ダニエルが2位でタスキをつないだ。

第3区:戸塚~平塚

エース区間を終え、フレッシュな顔ぶれがそろった3区がスタート。
明治大がトップ、続いて、日大、山梨学院、東海大が追いかける。
山梨学院はエースのコスマスが箱根駅伝デビュー。
前回の覇者である東洋大は7位からのスタート。
5km地点を前に、山梨学院・コスマスが日大・堂本をかわして、2位に浮上。
4位は、東海大、早稲田大、東農大、青山学院の4校が集団となって熾烈な争いを繰り広げている。
依然、先頭を走るのは明治大・鎧坂。

8.2km地点の藤沢では、先頭の明治大・鎧坂と2位を走る山梨学院大・コスマスの差が、3区スタート時の55秒から17秒にまで縮まった。
ゆるやかな下りが続く序盤での体力温存も重要なポイントとなる3区。
先頭の鎧坂のペースは決して遅くないが、コスマスが猛烈な追い上げをみせている。

20位の亜細亜大・濱崎は、8.2km地点の藤沢を先頭から7分30秒遅れて通過。
一方、先頭を走る明治大・鎧坂は10km地点を通過。
10km過ぎで、鎧坂は水を要求。日差しが強くなり、徐々に気温が高まってきたようだ。 12km地点を過ぎ、コースは茅ヶ崎の海岸線へ。
2位につけるのは、コスマス。
茅ヶ崎のポイントでは先頭との差は27秒と、やや開いた。

平塚中継所まで残り7kmとなった茅ヶ崎のポイントでは、3位が日大、4位を早稲田大と東海大、東農大が争っている。
7位には青山学院がつけている。昨年の覇者・東洋大は現在10位。
16位の上武大・長谷川が少し苦しそう。腿の裏が気になる様子。
最後尾となったのは亜細亜大。
明治大・鎧坂が依然先頭のまま、平塚中継所まで残り3kmの湘南大橋を渡り始めた。
いよいよ3区が終盤を迎える。

3区も佳境を迎え、先頭の明治大・鎧坂はややフォームが横ブレし始め、ペースが落ちてきた。
早稲田大・平賀は日大・堂本をかわして、3位に浮上。
5位は東農大・松原と東海大・早川が争っている。
平塚中継所まで残り2kmとなり、明治大・鎧坂はフォームを持ち直し、ペースも戻ってきた。3区はこのまま明治大が逃げ切りそうだ。
5区を走る柏原に良い位置でタスキをつなぎたい東洋大は現在、中央大との9位争いを繰り広げている。
平塚中継所では、明治大が2区に続き、トップでタスキをつなぎ、52秒遅れて山梨学院大が2位となった。

第4区:平塚~小田原

先頭の明治大から52秒遅れて、山梨学院大が2位。
早稲田大が3位、日体大が4位、学生3大駅伝制覇のかかる日大が5位でスタートした4区。
4区は、前半は平たんながら、後半には国府津駅付近まで細かいアップダウンが続く。終盤は、箱根の山から吹きつける風にも注意したいところ。
1km地点では、トップの明治大・安田がやや速めのペースで通過。

5km地点を前に、日体大・久保岡が早稲田大・大串をかわし、3位に浮上。
5区に「新・山の神」柏原が控える東洋大は現在、先頭から遅れること約3分、中央大と9位を争っている。
8km地点では、5区に向けて、その差を広げたいという思惑通り、明治大・安田は非常に良いペースで快走を続けている。
4区に入り、箱根方面からの冷たい風が強くなってきた。
4区の中盤以降、そして5区に影響を及ぼしそうだ。

向かい風が吹き、やや走りにくくなってきた。
9km地点を前に、日体大の久保岡が山梨学院・後藤をかわし、2位に浮上。
9km地点では、3位に山梨学院、4位に日大、5位に早稲田大と続く。
依然、中央大と9位を争っている東洋大は先頭との差4分20秒。
先頭を走る明治大・安田は厳しい向かい風に、前のめりになりながら、11km地点を通過。
明治大の往路優勝には、この4区でいかに後続との差を広げられるかがポイントとなる。
2位を走る久保岡も風にあおられながらも快走を続けている。

9km地点を20位で通過したのは、大東大。
先頭との差は、11分32秒。
区間新記録を狙って、明治大・安田は快走を続ける。
13kmを過ぎ、中央大・佐々木と東洋大・世古が併走したまま順位を上げ、7位を争う形に。
小田原中継所まで残り3km地点の酒匂橋で、先頭の明治大・安田と2位の日体大・久保岡の差は、2分25秒。
3位には日大・佐藤がつけている。

小田原中継所まで残り1km。
依然、明治大・安田がトップで通過。
そのまま小田原中継所でもトップでタスキをつないだ。
明治大が往路優勝に向けて、4区でもトップを守り続けた。
4区をトップで通過するのは、61年ぶり。
2位には、日体大・久保岡がタスキをつなぐ。
トップとの差は、2分39秒。
3位は東農大が入った。

第5区:小田原~箱根・芦ノ湖

最長区間となる5区を先頭でスタートしたのは、明治大。
2分39秒遅れて日体大が続いている。
3位には東農大。4位には学生3大駅伝制覇のかかった日大がつけている。
注目の「新・山の神」柏原が5区を走る東洋大は7位。
スタート時点での先頭との差は4分26秒。
昨年、4分58秒差をひっくり返しただけに、トップの明治大も安心はできない。

4kmを通過し、東洋大・柏原が早稲田大・八木と山梨学院・大谷を抜き、4位となった。
3位との距離も確実に詰めている。
先頭の明治大・久國は5kmを過ぎ、上りに入った。
早くも、ややペースが落ちてきた。
東洋大・柏原は東農大・貝塚をかわし、3位に浮上。
傾斜が強くなるにつれて、ペースが上がっていく。
6km地点での2位・日体大・長尾と明治大・久國との差は2分8秒。
差を詰めてきている。

左右にカーブする急こう配の坂が続く難関の5区。
10kmを前に、先頭を行く明治大・久國はペースがやや心配。
その表情も少し苦しそう。
少しペースの遅い先頭の久國を2位の日体大・長尾が追い、差を詰める。
しかし、3位の東洋大・柏原もその差をどんどん詰め、2位に浮上。
柏原は険しい表情ながら、昨年どおり、そのまま押し切るのか。

5区でのロスもある程度考えているという明治大だが、久國は1km4分を超える遅いペース。
11km地点では、後方に東洋大・柏原の姿が見えてきた。
柏原と先頭を走る明治大・久國との差は約25秒。
その差をかなり詰めてきた。
13km地点の手前で、柏原がついに久國を抜き去った。
柏原は一気に突き放し、独走体勢に入る。
13km地点では、昨年の自らのペースを上回った。
区間新記録にも期待がかかる。

昨年よりも速いペースでトップを走る東洋大・柏原。
このままいくと、区間記録を塗り替える可能性が高い。
14.3km地点を2位で通過したのは明治大・久國。
トップとの差は55秒。
3位は日体大・長尾が1分32秒差で通過した。
4位には山梨学院、5位には中央大、6位は東農大、7位に早稲田大が続いた。
中央大の大石は柏原に継ぐ、ハイペースで走っている。

16km過ぎ、日体大・長尾が、明治大・久國をかわし、2位に浮上。
5区のスタートまでトップを走り続けていた明治大は、ここにきて3位に転落。
久國はどこまで食らいつくことができるのか。
先頭を走る東洋大・柏原が、国道1号線の最高点874mに到達。
山上りが続いた5区も、ここから往路のゴールまでの残り4kmは一転して下りが続く。また芦ノ湖方面から吹く風との戦いも始まる。
厳しい表情ながら、自身の記録の更新を目指し、柏原は快走を続けている。

18km過ぎでは、山梨学院・大谷が日体大・長尾を抜いて、2位に浮上。
東洋大・柏原は区間記録を狙えるペースで残り3kmに入った。
往路のフィニッシュに向けて、自分自身との戦いも続く。
往路をトップでゴールしたのは、東洋大・柏原。
昨年、自ら打ち立てた区間記録を更新する1時間17分8秒。
2位には、山梨学院・大谷がゴール。
5位から2位まで一気に押し上げた。トップの東洋大との差は3分36秒。
3位には日体大・長尾、4位には中央大・大石が続いた。

東農大が5位。
5区スタートまでトップを守った明治大は6位。
2年連続2位の早稲田大は7位。
2年ぶりの優勝を目指す駒沢大が8位。
9位は青学大、10位は城西大と続いた。
11位には学連選抜。
12位の東海大以下は、トップとの差が10分を越えたため、復路は繰り上げ一斉スタートとなる。
学生3大駅伝制覇のかかった日大は13位にゴール。
23km地点、19位を走る亜細亜大のキャプテン山中は、意識が朦朧としているのか、蛇行した苦しい走りが目立った。
しかし、何とか力を振り絞り、キャプテンとして最後となる箱根駅伝を走りきった。

【往路最終順位】
1位  東洋大
2位  山梨学院
3位  日体大
4位  中央大
5位  東京農大
6位  明治大
7位  早稲田大
8位  駒澤大
9位  青学大
10位 城西大
11位 学連選抜
12位 東海大
13位 日大
14位 上武大
15位 帝京大
16位 中央学院
17位 専修大
18位 法政大
19位 亜細亜大
20位 大東大


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