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19世紀のフランス絵画は基本的には2本立てであった。美術学校で教える伝統的で手堅い技術によったアカデミックな絵と、印象派に代表される革新的な絵画、あるいは“旧派”と“新派”がそれである。フラマンは“旧派”を代表する一人で、肖像画や歴史画も手がけているが、得意としたのはここにあるような風俗画的な作品である。フランス革命以前の、ポンパドゥール夫人、マリー・アントワネットの時代、いわゆるアンシャン・レジーム(旧体制)、あるいはロココ時代の貴族的で優雅で洗練された趣味と生活を懐かしみ、その再現を夢見た、いわゆる“ネオ・ロココ”の絵である。宮殿の庭あるいは公園で水浴びする女官たちを描いているが、水浴といっても“混浴”ではなく、着衣にしろ、裸婦にしろ、登場するのは女性のみである。画面ほぼ中央の王女らしき女性を囲んで女官たちが寛いでいるが、ロココ時代の優雅なファッションを再現することにも画家は注意を払っている。 |