■ 警察の仕事
警察の役割は、警察法の第二条に定められています。
「警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当たることをもってその責務とする」

■ 警視庁の仕組み
(1)なぜ東京都は、東京都警察でなく「警視庁」なのか。
警察は、全国46都道府県、それぞれの組織で、神奈川県であれば「神奈川県警察本部」、大阪府であれば「大阪府警察本部」、北海道であれば「北海道警察本部」である。普通に考えれば、東京都も「東京都警察本部」となるはずだが、東京都だけは、「警視庁」、これは法律にも定められている。
警察法の第47条が以下の規定している。
「都警察の本部として警視庁を、道府県警察の本部として道府県警察本部を置く」だからと言って、国家警察というような特殊な地位にあるわけではなく、他の道府県の警察と同様に、東京都という地方自治体の警察組織であることにはかわりはない。

(2)「警視庁」の名前の由来
明治維新後で成立した新政府は、近代化を進めるなか、新たな警察組織を発足させた。明治7年、東京警視庁が創設された。その後、西南戦争の際に、東京警視庁は廃止されるが、そのまま「警視庁」という名称は残った。第二次世界対戦の敗戦で、警察も現在の形の都道府県の自治体警察に生まれ変わったが、東京都だけは、この警視庁という名前を残した。

(3)警視庁の組織(2003年4月1日現在)
警察官42、101人
事務及び技術職員2861人
警察署101署
駐在所251か所
交番941か所
パトカー1、103台
白バイ951台

警視総監、副総監、の下に9つの部と警察学校がある。
9の部は、総務部、警務部、交通部、警備部、地域部、公安部、刑事部、生活安全部、組織犯罪対策部。
そして、都を地域別を9つに分け、第一方面本部から第九方面本部があり、それぞれの下に、あわせて101の警察署を置いている。
各警察署にはそれぞれ、警務課、交通課、警務課、地域課、刑事課、生活安全課、組織犯罪対策課がある。その地域課の下に、各交番や駐在所がある。



■ 警視総監とは
警視庁のトップ。ただし、警視庁の職員ではなく、警察庁のキャリア官僚が就任する。
警察官僚の格付けとしては、警察庁長官に、次ぐ、NO2の役職である。他の都府県警察の本部長よりランクは、一つ上である。


■ 捜査一課とは
警視庁刑事部には、捜査一課(殺人や強盗、誘拐の凶悪犯罪や医療過誤や航空機事故などの重大な過失の捜査を担当)、捜査二課(汚職や背任、選挙違反などの知能犯罪が担当)、捜査三課(窃盗の捜査を担当)、捜査共助課(他の道府県警との連絡調整を担当)、鑑識課(現場に残された証拠の採取、分析を担当)、科学捜査研究所(高度な専門的科学捜査を担当)、機動捜査隊(事件発生直後の初動捜査を担当)、刑事総務課(刑事部の事務担当)がある。
警視庁捜査一課は、日本最大かつ最高の、凶悪犯罪捜査部門と言われる。
いわゆるプロフェッショナルなデカ(刑事)達の集まり。
首都東京で発生する、様々な、凶悪かつ難事件を解決してきた歴史を持つ。

課長を筆頭に、理事官が2人、管理官が10人〜12人がいて、彼らがいわゆる捜査一課の幹部である。その下に、それぞれの事件を、各々に担当する係長がいる。
係長の名前をもじって、○○班などと言われ、係長の下に8人〜10人程度の刑事がいて、実際の捜査に当たっている。ある事件が発生すると、「○○係長の係」が担当、ということになる。


■ 捜査一課長とは
捜査一課は総勢355人(2003年4月1日現在)、そのトップである。
ノンキャリアの警察官が就任する。
警視庁のなかでも、刑事部や公安部の部長、そして、主要捜査部門の捜査二課や公安部外事課などの課長は、警察庁のキャリア官僚が就任する。しかし、捜査一課長は、キャリア官僚が就任することはない。個性派揃いの刑事を束ねる課長は、キャリア官僚ではつとまらない、たたき上げの刑事でなければ仕切れない、という理由からである。非常に過酷な職務のため、在任期間は通常1年、長くても2年である。


■ 捜査一課、理事官、とは
警視庁刑事部捜査一課のNO2で、2名いる。
殺人や強盗事件を担当する理事官、立てこもりや誘拐事件・航空機などの重大事故を担当する理事官に分かれる。課長がすべての事件を統括するが、その腹心として、事件の指揮・監督に当たる。


■ 捜査一課、管理官、とは
警視庁刑事部捜査一課のNO3の立場、10人前後いる。
それぞれに担当が分かれている。
第一強行犯捜査(変死体が発見された時や事件が発生した初動段階で、殺人事件の疑いがあるか否か、捜査本部を設置するか否かを判断する。課長の下で、連絡調整役にあたる捜査一課の庶務担当。 殺人と傷害、その他の生命身体に係わる事件を担当する管理官は4人。第二強行犯捜査、第三強行犯捜査、第四強行犯捜査、第五強行犯捜査で、それぞれが2〜3の事件を管轄する。
強盗や性犯罪を担当するのが、第六強行犯捜査。
放火事件を担当するのが、第七強行犯捜査。
以上を、一人の理事官が束ねる。
ドラマに登場する、山田正治理事官は、この理事官である。

そして、もう一人の理事官が束ねるのが、以下の種類の事件である。
第一特殊犯捜査、誘拐・立てこもり・恐喝・恐喝事件が担当。
第二特殊犯捜査、重要な未解決事件の継続捜査や特殊な犯罪を担当。
さらに、科学捜査、ハイテク捜査(これは昨今増えている、ネット犯罪などを担当する)を担当する管理官がいる。

事件が発生すると、捜査本部が設置される。
この時、○○管理官と○○係長が担当、という割り振りが行われる。
係長以下の刑事達が現場で捜査を行い、その捜査を、一義的に指揮・監督するのが管理官である。


■ 警察と検察庁の関係は?
警察と検察は、犯罪捜査の上で密接な関係にあります。
警察は、防犯的な観点から、主に犯罪を認知すると、犯人を突き止め、逮捕するために捜査することを主眼に置いています。
一方の検察は、主に警察が逮捕した被疑者が、本当に犯罪を犯したのかどうかを、警察官が集めた証拠の上から判断します。検察が、犯罪者であると判断した場合、裁判所に起訴します。また検察は、起訴したあとは法廷で裁判官に対し、被告人が有罪であることを証明しなければなりません。
そこで事件捜査、特に重大な事件、難事件の場合は、警察と検察は密に連絡を取り合い、時には顔を突き合わせて話し合いながら捜査の手法を考えます。
複数の罪を犯している可能性がある者を、まず何の罪で逮捕すべきか、どこまで証拠を集めれば良いのか、などを話し合います。
時には、両者の間で意見が食い違うときもあります。
警察は防犯の任務を負っていますので、事件を未然に防ぐためにも、犯罪を認知すれば、できるだけ早く逮捕しようと考えます。
しかし、検察は法廷で有罪を証明する任務があるので、警察に対して、十分に証拠を集めることを要求します。証拠というのは、物的証拠もありますし、本人及び周辺関係者の証言も含まれます。
こうして、警察と検察は、それぞれ担う役割は違いますが、事件を解決するという方向性は、同じです。1つのヤマ(事件)を二人三脚で解決すると、刑事と検事の間に、信頼関係が生まれ、「戦友」「盟友」と呼ぶ間柄になることもあるのです。


■ 東京地方検察庁の検事とは?
検事は、最高検察庁(東京のみ)や、高等検察庁(全国で8か所)、地方検察庁(各都道府県)に配置されています。
最難関といわれる国家試験=司法試験合格者が選択する職業、裁判官、弁護士、検事のうちの1つです。検事は、資格を持つ国家公務員です。
東京地方検察庁は、地検の中でも、もっとも扱う事件数が多く、警視庁が逮捕した被疑者を、東京地方裁判所に起訴するかどうかを判断します。
これを担当するのが刑事部の検事です。東京地検の場合、刑事部長、刑事部副部長(5人)、「ヒラ検事」とよばれる検事(約40人)で構成されています。
刑事部で起訴された被疑者について、今度は公判部の検事が、法廷で被疑者の犯した罪を裁判官に対して立証します。
ちなみに検察庁の中で、唯一捜査だけを目的とした部署が、特捜部です。東京、大阪、名古屋の各地検に置かれ、主に政界・官界・財界の汚職事件や脱税事件などを捜査しています。東京地検特捜部には、優秀な検事が集まることが多いため、「花形」の部署と呼ぶ人もいます。