2005年冬期『テレビ番組視聴満足度調査』結果のまとめ

(05.02.28)
1.調査概要

1.調査全般
□ 調査名『テレビ番組視聴満足度調査』
□ 調査方法  郵送留置法(アンケート調査)
□ 調査回数  年4回実施(4,7,10,1月期)
□ 主な質問は、次の項目で構成されています。
  質問1.視聴頻度
  質問2.満足度・好感度
 ・『テレビ番組視聴満足度』は、このうち質問2の選択肢である「とても面白い/とても好き」
  と回答した人の割合を番組の好感度として集計しています。
 ・表記については、調査サンプル数を基に「とても面白い/とても好き」と回答した割合を
  記号に置き換え、「特A」・「A」・「B」・「無印(B未満)」の4段階で示しています。


2.今回の調査
□ 調査名『2005年冬期テレビ番組視聴満足度調査』
□ 調査期間  2005年2月1日〜2月13日
□ 調査対象   1都3県(東京・神奈川・千葉・埼玉)
6〜12歳(小学生)の男女
12(中学生)〜19歳・20〜34歳・35〜49歳・50〜69歳の男女
□ 有効回答一般:5346名 小学生:713名



2.今回の特徴的な調査結果

(1)“超”高視聴率番組はQレートも“非常に”高い傾向になる。
 例)「ごくせん」(土曜日21時)→
  男性はC、T層、30、40、50代、女性はC層から50代まで全て「特A」を獲得。
  その他、全ての層でも、「A」を獲得していました。

(2)長期に渡って視聴率の高い番組は全層的にQレートも高い傾向がある。
 例)「世界まる見え!テレビ特捜部」(月曜日20時)
    「伊東家の食卓」(火曜日19時)
    「踊る!さんま御殿!!」(火曜日20時)
    「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」(水曜日19時)
    「エンタの神様」(土曜日22時)
    「ザ!鉄腕!DASH!!」(日曜日19時)
    「行列のできる法律相談所」(日曜日21時)
  →
   全層的にB以上の評価を獲得しており、
   複数以上の各層で「特A」を獲得している番組もありました。

(3)新番組でまだ視聴率がそれほど高くないが、Qレートが既に高いものがある。
 例)「世界一受けたい授業」(土曜日20時)→
  まだ始まって間もない番組ですが男性の30代、40代で「特A」を獲得。
  その他、全層で支持されていました。
  この傾向は、かつて「エンタの神様」でも見られ、
  Qレートを追従する形で視聴率も上がっていきました。

(4)深夜番組で、ゴールデン帯に比べれば視聴率が低いものでもQレートが高いものがある。
 例)「サルヂエ」(月曜日23時40分)→
  「サルヂエ」は前回もQレートが高かったのですが、今回更に上昇しており、
  男性は30代、女性はT層、30、40代、他1層で「特A」を獲得。
  深夜番組ですが、若年層だけでなく幅広い層で一定の評価を受けていました。
  また、先に編成された期末期首特番でも
  2005/1/4 19時「新春サルヂエ大決戦!芸能界なぞなぞNo.1」 14.9%
  と、健闘しており、Qレートの高い番組は異なる枠環境に編成されても
  打たれ強いことを証明しました。

(5)限られたカテゴリーでQレートが高いが、全層的には必ずしも高くないものもある。
 例)「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで」(日曜日22時56分)→
     T層、男性20代で「特A」を獲得している。
    「中井正広のブラックバラエティ」(日曜日22時30分)→
     女性のT層では「特A」を獲得している。

等、視聴率とは違った側面も結果として表れています。(注:「特A」は最高評価)


3.年代の刻みに関して

本調査は約6,000人以上のサンプルを対象に行っているため、ビデオリサーチ社のカテゴリーにとらわれず(ビデオリサーチ社の個人視聴率は2,000人弱を対象としています)、10代刻みといったもっと細かいセグメントで調査結果を見ることを可能にしています。
(但し、20代以下に関しては、10代刻みではなく、あえて小学生・中学生以上で区切っているため、本調査もC層(6〜12才)、T層(13〜19才)というカテゴリーにしています)

10代刻みにすることによって、いわゆるF1層はもとより、M、F3層をよりシャープに分析することができます。
→従来のビデオリサーチの8属性のカテゴリーではM、F3層が50才以上で一括りとされていましたが、50代と60代とではテレビ視聴の嗜好がかなり異なることが本調査ではわかりました。


4.調査結果の公表に関して

調査結果の詳細に関しましては、主な特徴のみ公表させて頂きます。
 その理由としましては、
 1)あくまで、日本テレビの番組の質的向上に役立てる為の日本テレビ独自の調査です。
   : この調査は、他局、ビデオリサーチ等他社の了承を得て
     行っている共同調査ではありません。
 2)調査結果の公表に関しても他局の了解・了承を得ているものではありません。
 3)本調査における調査会社との契約上、公表をしないという取決めがあります。


日本テレビでは今後もこの調査結果をいかして、より視聴者の皆様に満足して頂ける番組を制作していく為に有効に利用にしていきたいと考えております。


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テレビ番組視聴満足度調査とは…

2003年の視聴率操作問題をきっかけに発足した「新しい番組評価基準を考える会」の
答申を受けて、日本テレビは本年6月10日、以下の対応策をまとめました。

1.「テレビ番組視聴満足度調査」
2.「あなたが見たい番組、なんですか?視聴者番組企画会議」
3.制作者評価としての報奨・顕彰制度の充実
4.放送による企画意図(マニフェスト)の表明

このうちの1つ、『テレビ番組視聴満足度調査』2005年冬期版がまとまりました。
これは従来から日本テレビで独自に行っていた『テレビ番組Qレート調査』を基本に拡充・発展(サンプル数を2倍、調査回数を年2回から4回)させたものです。



『テレビ番組視聴満足度調査(Qレート調査)』の意義

「Qレート(Quality Rating)」とは?

「Qレート」調査は、量を把握する視聴率調査に対し、テレビ番組の質的評価を行なう指標として位置付けられます。
「Qレート」を継続的に測定することで、視聴率だけではわからない番組のパワー(ソフト力)を把握できます。
例えば、視聴率が低くても、質的評価(好感度)が高い番組について、今後の視聴率上昇を期待した番組継続、放送時間変更が検討可能となるなど、番組の改編を判断する基準として有用です。
⇒視聴率とともに番組のソフト力を測る指標で、視聴率を補完する意義もあります。

なぜ、満足度・好感度(Qレート)なのか?

質的評価を行なう指標は、細かくいえば、「役に立つ」、「共感できる」、「感動した」など多々考えられますが、リモコン一つでチャンネルスイッチできる視聴環境において、番組選択は、「面白いか、面白くないか」、「好きか、好きでないか」という、ごく単純なものと考えられます。そうした観点から、番組選択につながる満足度・好感度(Qレート)を代表指標とすることとしました。



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