プレスリリース

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2008年04月15日

社団法人日本映画テレビ技術協会 2007年度技術開発賞および映像技術賞 受賞決定!!

 「2007年度技術開発賞および映像技術賞」(社団法人 日本映画テレビ技術協会主催)が決定し、日本テレビでは、技術開発賞および映像技術賞、そして映像技術奨励賞において次の4点が受賞することが決まりました。各賞は6月に行われる総会で表彰されます。
 今度も良質なコンテンツを送り続けていくために、さらなる映像技術の向上と新たな技術 開発に積極的に取り組んでまいります。

第61回技術開発賞 地上デジタル放送用ギャップフィラー装置チャンネル
イレーサー 「凸凹くん」の開発
同    賞 MPEG-2におけるHD素材伝送用超低遅延コーデックの開発
第7回映像技術賞 その薬、ください!!ノーモアドラッグラグ
第7回映像技術奨励賞 デジタルの根性

■ 技術開発賞 『地上デジタル放送用ギャップフィラー装置チャンネルイレーサー「凸凹くん」の開発』
420-1.jpg 本装置は、地デジの電波が届かない場所に、効率的かつ低コストで再送信するものです。これにより、非常災害時の情報源として貴重となる地デジのワンセグサービスが、地下街などでも受信可能となり、ワンセグの全国普及化とエリア拡大に大きく貢献できます。
■ 技術開発賞 『MPEG-2におけるHD素材伝送用超低遅延コーデックの開発』
 本装置は、HD番組制作において現場から中継伝送を行うときの圧縮、伸長にともなう遅延時間をたったの0.01秒とするものです。通常、FPUなどの伝送装置においては0.2~0.3秒の遅延時間があるため、現場とスタジオで「掛け合い」をした場合に会話がスムーズにならない場合や、ゴルフ中継のワイヤレスカメラとワイヤー接続のカメラで映像が繋がらず切り替えができないといった問題が生じていました。遅延時間がわずか0.01秒という本装置は画期的な技術で今後のHD番組制作において活躍が期待されます。

■ 映像技術賞 『その薬、ください!!ノーモア ドラッグラグ』
420-2.jpg (2007年10月13日(土)14:55~15:55)
 この番組は、報道局のカメラマンが2004年から3年がかりで取材・撮影を続けてきた「ムコ多糖症」という小児難病に関するドキュメンタリーです。海外で開発された新薬が日本で使えるようになるまで長い時間がかかってしまうという問題は「ドラッグラグ」と呼ばれています。取材者は、ムコ多糖症の新薬承認問題を例として取り上げ、「ドラッグラグ」の現実を浮き彫りにすべく映像記録を積み重ね、コツコツと報 道活動を続けてきました。その成果のひとつとして、昨年10月、ムコ多糖症の治療薬の一つが異例の早さで承認されることになりました。さらに厚生労働大臣は、「現行平均4年かかっている海外新薬の承認を、5年以内に1年半にまで短縮する」と公約。当該番組をはじめ多数の特集を放送したことにより、映像の力で行政を動かし、公益に資する結果をもたらしたことが評価されました。


■ 映像技術奨励賞 『デジタルの根性』
 「デジタルの根性(毎週水曜日放送)」は、インターネット上の3次元仮想世界「Second Life」内において撮影・収録を行う世界初の地上波レギュラー番組です。この番組は通常のスタジオセットなどを一切使わず、Second Life内に仮想的に構築したスタジオセットのみを使用し、カメラや出演者、一般の視聴者全てがそれぞれPCからログイン、自分にそっくりなアバター(分身)を出演者自身が操作するというテレビ業界初の番組制作方式を採用しています。映像はカメラマンのアバター目線でそのPC画面を収録、音声は出演者の会話を収録しSecond Life内でも聞こえるようにしています。再撮用モニタに表示される静止画やVTRはすべて上記独自の制御技術により実現させています。もちろん一般の視聴者もSecond Life内で番組観覧が可能です。



日本テレビ放送網株式会社 秘書室 総合広報部