1. HOME
  2. 番組向上への取り組み
  3. 放送番組審議会

番組向上への取り組み

放送番組審議会

2016年10月番組審議会概要

第502回日本テレビ放送番組審議会は『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』に関しての合評を行いました。
(リポート提出3名)
合評に先立って、2016年4月~9月までの番組種別時間の報告がありました。

このドラマは、おしゃれが大好きでファッション誌の編集者を目指して出版社に入社した主人公が、自分の希望ではない「校閲部」に配属されたものの、そこで頑張るというお話です。

A委員:
出版の仕事に携わる者からすると、「これはあり得ない」と思うことは多かったが、全ての仕事系ドラマはそういう感想を持つものだと思うので、スルー出来た。また、出てくる本の装丁がダサすぎるのではないかと思ったので、その辺をもう少し考えてもらえば、より“本”という商品のリアリティが出るという気がした。
B委員:
普通のドラマは場面が違っても同じ服を着ている人が多いが、今回はファッションが細かく変わっていて、気も使っているし、お金もかかっていると思った。
C委員:
腹にためておくことができないタイプの主人公を守る存在である人たちが、彼女を段々理解していくシーンが欲しいと思った。そうすれば、主人公が本当に持っている力が出て、いいなと思えるようになると思った。
D委員:
映像を止めたり、活字でたくさん説明しているところは、漫画世代に対応したドラマの作り方だと思ったが、何となく先が読めてしまって、面白くないところがあると思った。
E委員:
画面に勢いがあって、作り手の熱が感じられた。石原さとみさんが、不満げにまくしたてる演技をするのは結構スレスレだと思ったが、なぜか彼女がやると説得力が生まれる役者だと思った。
F委員:
部屋のセット、衣装、小道具、テロップなどがとても面白くて惹き付けられたが、本を読まない主人公が初めて本を校閲したときに出てきた問題を見たかった気がした。
G委員:
地味な部門はどの会社にもあるが、主人公が粘り強くチャレンジして、仕事を良くしようとする努力に同調出来るし、応援したいという気持ちになった。
H委員:
校閲という特殊な仕事を媒介にして、どんな興味深い物語が出来るのかという実験のようなドラマで、原作の設定やプロットをテレビ向きに入念にアレンジしていて、石原さとみさんのコメディエンヌとしての魅力が光っていると思った。
I委員:
苦言を呈するベテランの女性部員には職人的なプロフェッショナリズムと存在感を感じた。主人公がミスをしたときの「この仕事でミスを出したことのない人はいない」「個人のミスではなく、出版社のミスになる」といった校閲部員たちの言葉が印象的だった。
J委員:
今回のテーマは確かに地味だが、主人公が天衣無縫さぶりを発揮するコミックばりの作品だった。画面の中に文字が多いが、時には煩わしく感じるので、程々にしてもらいたいと思った。

この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。

番組担当者
「いただいたご意見を参考にして、今後につなげていきたい」