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番組向上への取り組み

放送番組審議会

2018年10月番組審議会概要

第522回日本テレビ放送番組審議会は、2018年度上期の番組種別の放送時間についての報告と、10月4日に放送された『出川哲朗のアイ・アム・スタディー 新聞記事総面積ランキングベスト50大公開スペシャル』の番組合評を行いました。
この番組は、出川哲朗さんが一生懸命学ぶ姿を通して、世の中の関心事を紹介していく“アカデミックバラエティー”。
今回は新聞記事の面積ランキングを切り口に、“アンダー出川”と呼ばれるタレント達が番組独自の目線で学びました。
(リポート2名)

A委員:
元々“おバカ”な人たちを出す番組はあまり好きではないし、そういう人を出すのは非常に難しいと思っている。馬鹿な人の言っていることが、我々より凄くて面白いという風になっていないし、全体的に“ちょっとおバカなアンダー出川”たちの扱い方が見ていて辛かったと思う。
B委員:
新聞記事の面積で比較するということで、一般紙3紙とスポーツ紙3紙では、スポーツ紙に引っ張られている印象がある。もう少し一般のニュースが入るような新聞の選び方をしてもよかったのではと思ったが、新聞離れ、テレビ離れの今、このようにタッグを組むのは凄く面白い企画だったと思う。
C委員:
少しだけ深く学ぶことの面白さに視点を置いたというが、モリカケ問題はコメントが全くない。情報を分析して教えていくという視点が、欠けているんじゃないかと思った。
D委員:
「こんなことも知らないの?」みたいなザリッとした気持ちと、誰かを見たときに、自分より上か下かを瞬間的に判断しようという自分にうんざりする。自分にとっては、悪魔のような番組だった。
E委員:
“アンダー出川”の人たちを見て面白がるというより、途中から「彼らも辛いだろうな。知っていても、知らないふりをしなければならないのではなかろうか?」という感じが漂っていた気がする。
F委員:
IR法案は賛否両論がある中で、貴闘力さんと蛭子さんがギャンブルを肯定しているようなトーンだった。バランス的には貴闘力さんに「自分は凄く失敗してしまって、大変な人生になってしまった」という部分を、もう少し詳しく色々と聞いたほうが良かったのではないかと思った。
G委員:
一つ一つのニュースのポイントを改めて思い出させてくれていたし、このニュースで新しいことを知らせたいというのも伝わってきた。映像の強い力を上手く使ったものもあり、最後まで楽しく見た。
H委員:
「何と壮大な無駄をやっているのか」というのが第一印象だったが、ニュースがこれだけ多いということを視覚に訴えるという点では効果があったと思う。出川さんの出番が少なくて影が薄い感じもしたが、時々いい発言をして場を繋いでいる。初めはおバカキャラでスタートしたかもしれないが、スター性を持った人だと感心した。
I委員:
一般紙とスポーツ紙を同じ土俵に乗せるのは疑問を抱いた。今年は日本人の活躍や、スポーツ界の不祥事などスポーツの話題が多かったのは事実だが、全体的にスポーツが多すぎた。一般紙だけに限定していたら、ランキングもかなり変わっていたのではないかと思った。
J委員:
“おバカ”というのは、何をもって判断するのか、謎だと思う。東京五輪のためのサマータイム導入案に対しての出川さんのコメントなどは、的を射た発言で、決しておバカではなかった。むしろアンダー出川組の「知らない」度を際立たせようとした番組の作りのほうが気になった。

この御意見を受けて、日本テレビ側は次のように答えました。

「得られる知識の量は多くないかもしれないが、学ぶことの面白さを少しでも伝えられたらと制作したが、もう少し工夫出来たところもあったと思う。いただいたご意見を今後の番組づくりに生かしていきたい」