スポーツ局

日テレの哲学を
守りながら
自分らしい中継を目指す

スポーツ中継ディレクター

濵本 勇士Yushi Hamamoto

2008年入社
経済学部 経済学科 卒

サッカー、ゴルフ、駅伝などさまざまなスポーツの中継を担当。ソチ五輪、サッカーW杯ブラジル大会・ラグビーW杯イングランド大会など世界の大舞台でのスポーツ中継も経験。

INTERVIEW MOVIE
ALL PEOPLE

その瞬間で最高の場面を選ぶ

私はスポーツ中継のディレクターとして、サッカー、ゴルフ、駅伝、ボクシング、レスリングなどを担当しています。中継ディレクターの仕事は多岐にわたりますが、試合当日は中継車の中でスイッチングという大事な作業に専念しています。たとえばサッカーの試合では8台のカメラが会場に設置されます。中継車のモニターに映し出された8個の映像から、どの場面をチョイスして視聴者に届けるのか。それを瞬間、瞬間で判断し、スポーツの試合を番組のかたちにしていく仕事がスイッチングです。現場の責任者としてプレッシャーもありますが、やりがいのある仕事です。

大切なのは準備とチームワーク

実は、スポーツ中継でもっとも大切なのは事前の準備です。選手やチームに取材して情報を集め、カメラや音声のスタッフとプランを練り、実況担当のアナウンサーや解説者とどんな情報を盛り込むのか入念な打ち合わせを重ねます。各セクションのプロたちが力を結集することで、初めて中継を成功させることができるのです。たとえば箱根駅伝の場合、およそ千人ものスタッフが中継に携わっています。東京・箱根間の往復200キロ、東京の大都会から風光明媚な箱根の山々まで、懸命にたすきを繋ぐ選手たち。我々スタッフも力を合わせ、映像と音声をたすきのように繋いで、選手たちの雄姿を視聴者の皆さんに届けています。

日本代表の一員として戦った試合

これまでに中継を担当した試合でいちばん印象に残っているのは、2013年6月、ラグビーの日本代表がウェールズ代表に勝利した歴史的な一戦です。学生時代にラグビーをしていた私にとって、それは特別な試合でした。出場した選手の中には、学生時代に戦ったことがある仲間もいました。卒業して、私はスポーツをプレーする側から、スポーツの魅力を伝える側に身を置きました。あの試合で、私自身は選手としてフィールドに立つことはできませんでしたが、中継ディレクターという立場で日本代表の選手と共に戦ったのです。忘れられぬ勝利でした。

日テレ流、スポーツ中継の哲学

日本テレビのスポーツ中継には、「競技をしっかり見せよう」という哲学があります。あたりまえのことのようですが、スポーツの現場にはさまざまな感情があふれているため、判断が鈍ることもしばしばあるのです。喜びや悔しさが選手や観客の顔にわかりやすく表れると、ディレクターとしては思わずそれをじっくり撮りたくなる。けれど、まずは競技をしっかり撮ることが大前提なのです。そうした哲学から、日テレがスポーツに対して持っているリスペクトを強く感じます。それは、この会社に入ってよかったなと思うことの一つですね。これからは、その哲学を守りながら、自分らしい中継ができるようになりたいと思っています。

MESSAGE

自分の中に「自信」を育てよう

自分に自信を持つことが大切です。私の場合は、学生時代にラグビーをやってきたおかげで、社会に出てからもやっていけるという自信を育めました。社会において、何事にもチャレンジする姿勢、進化を求める姿勢を持った人は、とても魅力的です。ですから、いま自分が取り組んでいることに自信を持って、しっかりとやり遂げてください。ちなみに学生時代の私自身には、「もっと勉強しろ」と言いたいです(笑)。あんなにたくさん時間があったのに、どうしてもっと外国語や経済の勉強をしてこなかったのか。もったいないことをしたと悔やんでいます。

わたしの
「見たい、が世界を変えていく。」

東京オリンピックを翌年に控えた2019年、日本でラグビーのW杯が開催されます。いま私は、それに向けた準備を着々と進めています。ディレクターの枠を飛び越えて、編成局や広告会社、新聞社など社内外のさまざまな方と一緒に、ラグビーW杯をどうやって盛り上げていこうかと考えています。そんな私が見たいのは、新国立競技場のこけら落としとなる試合です。その試合で中継を担当し、自分らしい映像を撮りたい。そして、ラグビーW杯を、東京オリンピックに向けて日本中が盛り上がる火付け役のような大会にしたい。そんな目標を持ち、日々の仕事に取り組んでいます。