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日テレ RECRUIT

SPECIAL TALK スポーツ局座談会 スポーツ局の4人のディレクターが語る

TALK LIST

野球、ゴルフ、駅伝、五輪...。その魅力の本質を伝えるために、
それぞれの仕事に取り組むプロフェッショナルたちがスポーツ局にいます。
競技への愛と選手へのリスペクトを胸に、現場から現場へ!
多忙な日々の合間を縫って、スポーツ局の仕事について語ってもらいました。

MEMBER

  • スポーツ中継ディレクター

    Yasushi Takahashi

    2010年入社/法学部 政治学科卒

    主な担当番組:箱根駅伝中継、野球中継、レスリング中継

  • スポーツ中継ディレクター

    Ryosuke Tsubaki

    2007年入社/文学部 社会学科卒

    主な担当番組:箱根駅伝中継、ゴルフ中継、体操中継、ボクシング中継

  • 番組ディレクター、総合演出

    Hidetoshi Yanagisawa

    2006年入社/工学部 応用化学科卒

    主な担当番組:『Going! Sports&News』『NEWS ZERO』『くりぃむしちゅーの! THE☆レジェンド』

  • 箱根駅伝総合ディレクター、
    野球中継チーフディレクター

    Fumitaka Tsuruta

    1998年入社/政治経済学部 経済学科卒

    主な担当番組:野球中継、箱根駅伝中継、ソチ五輪(2014年)

01

スポーツ局の仕事を教えて!

鶴田

スポーツ局の仕事は「中継」と「番組」に大きく分けられるけど、この座談会を読む学生さんには、その違いが分かりづらいかもしれないね。

髙橋

ざっくり言うと「中継」は野球やサッカー、箱根駅伝などのいわゆるスポーツ中継。「番組」は『Going!』や『NEWS ZERO』といったニュース番組などのスポーツコーナーをイメージしてもらえればいいんじゃないでしょうか。

柳沢

ここに集まったメンバーで、いま「番組」を担当しているのは僕だけですね。鶴田さんはキャリアが長いから両方経験しているけど、椿と高橋はずっと「中継」がメインでしょ?

椿

そうですね。現在、鶴田さんと高橋は主に野球中継。僕は主にゴルフ中継を担当しています。

柳沢

種目によって、中継ディレクターの仕事も変わるんだよね。

椿

ゴルフと野球の違いは、動いているボールの数ですね。野球は1つだけ。つまり1つのプレーを追うことが中心ですが、ゴルフは複数のホールで何人もの選手が同時にプレーしていて、数十台のカメラが追っているので、その瞬間にどのプレーを視聴者に届けるのか判断を迫られます。

鶴田

それを言うなら野球も同じだよ。プロ野球の場合、15〜20台くらいのカメラが様々な角度から選手をとらえているからね。三振した時、悔しがるバッターとガッツポーズをするピッチャーのどちらを映すかで、視聴者の抱く印象は大きく異なるもの。現場で行われているスポーツの本質を、出来るだけ忠実に過不足なく視聴者へ届けるのが、僕らの仕事だね。

髙橋

複数の映像からどれを選んで放送するかは、すべて中継ディレクターの腕にかかっていますよね。僕はまだ中継の経験が少ないのでそうしたスイッチングを行える機会は少ないですが、中継時はディレクターのそばで技術を学ぶようにしています。

椿

競技にもよりますが、スイッチャーさんに指示するのではなく、中継ディレクターが直接スイッチング(映像の切り替え)を行うのが、日テレのスポーツ中継の特徴ですね。どの映像を生で見せるのか、生で見せられなかった場面のVTRやCMをどのタイミングで挟み込むのか。限られた時間と戦いながらパズルを解くような作業だけど、やりがいのある面白い仕事だと思うね。

柳沢

生放送のスポーツ中継も面白いと思うけど、番組でスポーツを扱うことも同じくらい面白いですね。ニュースの場合、本質を伝えているだけでは足りないんです。裏番組との競争もありますからね。本質にプラスしてその番組ならではのオリジナリティーを加え、日テレの番組でしか観られないものを作ることが重要なんです。

鶴田

中継とは違って、ある意味、試合が終わってからが仕事だよね。

柳沢

本当にそうなんです。今終わった試合を、どうすれば視聴者に一番美味しく味わってもらえるのかを考えるのが、僕ら番組担当の仕事です。ニュースの場合はスポーツファンだけが見るわけではありません。だから僕は、そんな人たちがスポーツを面白く感じてもらえるような番組を作りたいと思っているんです。

02

スポーツ局の舞台裏

鶴田

入社9年目の時に初めて地上波のプロ野球中継でディレクターを任されて、その試合をよく覚えているんだけど...。そのシーズンではかなり注目された試合に当たり、いろいろイメージして臨んだんだけど、思うように表現できなかったんだよね。自分の中では、反省だらけ...やり直したいんだけど当然そんなこともできない。悔いばかり残る中継ということもあったね。

髙橋

今はチーフディレクターを務める鶴田さんにも、そんな時代があったんですね...。どうやって腕を磨いていったんですか?

鶴田

それは、先輩の仕事を見て覚えるしかない。何台ものカメラから、どの映像を選べば良いかなんて言葉では教えられないよ。仕事の場数をたくさん踏んで覚えていくしかないだろうね。一つ心に留めておいてほしいのは、僕が先輩から聞いたこの言葉。「何かを撮るということは、何かを撮らないということ」。常に自分の意思を持って仕事に取り組めってことだね。

椿

他局も含めて、仕事目線でスポーツ中継を観ることはよくありますよね。「この画は良いなあ」「ここはこっちが見たい!」とみんなで意見を言いながら、そこで感じたことを僕は自分の引き出しに溜めています。

柳沢

番組作りで僕が心掛けているのは、どうやったら面白くなるかを放送の1秒前まで追求することです。もっと言えば本番中でも諦めずに、面白くする方法を考えています。最後まで粘った人と、途中で諦めた人では、その面白さに大きな違いが表れるはずでしょ?

椿

それは中継にも通じる話ですね。カメラやマイクの位置など、技術のスタッフとぎりぎりまで打ち合わせを重ねることはしょっちゅうあります。そのおかげで良い映像や音声が撮れる。妥協しては絶対にだめですよね。

髙橋

僕はまだ、正直、目の前の仕事を一生懸命やることに精一杯ですが、先輩には「背伸びして仕事をしろ」とよく言われます。だから自分の仕事をただこなすだけでなく、次のステップを意識して何事にも取り組むようにしています。

鶴田

そうそう。失敗を恐れずに、どんどんチャレンジするべきだね。

髙橋

これまでで一番大きな失敗は、デジカメで録画しながら行っていたインタビューで、ふと気がついたら録画されていなかったことです。相手の方に謝って、もう一度同じ話をしていただきました...。先輩たちも、そんな失敗の経験はありますか?

柳沢

僕の大失敗は入社2年目、わざわざ海外まで追いかけていった石川遼選手のインタビューを撮り逃したことかな。何のために海外に行かせてもらったのかと反省し、帰国した成田空港ですぐに自ら坊主にしました(笑)。けれど、その後も石川選手をずっと追いかけ続けたおかげで、後に取材記(『石川遼、20歳』)を出版できたのは良い思い出です。

椿

僕は1年目の失敗が忘れられません。北海道ロケに持って行くテープの種類を間違えてしまい、現地で撮影出来なくなったんです。結局、北海道のテレビ局でテープを借りることになりました。確認不足が原因だったけど、要するに自分の知識が足りないのだと気付き、それをきっかけに機材や技術のことをきちんと学ぶようになりました。

03

箱根駅伝に思いを託して...

鶴田

スポーツ局の大仕事と言えば箱根駅伝! およそ1000人のスタッフが関わる、正月の風物詩だね。2016年は、僕が総合ディレクター、椿が湘南エリアディレクター、高橋が1号車ディレクターを務め...

柳沢

そして僕は、その結果をニュースや特別番組で追いかけることになるでしょう!

椿

僕はもともと箱根駅伝の中継に携わりたくて入社したから、この仕事が楽しみなんです。

髙橋

僕は学生時代に、選手として箱根を走っていました。入社後に、技術スタッフと一緒に荷物を背負って、どしゃぶりの箱根の山の中へ電波テストに行ったのですが、その時の寒くて辛かったこと。裏ではこんなに大変な思いをして中継を行っていたのだと、選手時代には分からなかった苦労を知りました。

鶴田

毎年中継しているといっても、状況は変わり続けるからね。極端な話、ビルが一棟、いや木が1本伸びただけで中継に支障が出ることもある。出場校や選手の顔ぶれも毎年変わるし、気象条件も様々。過去と同じレースになるわけがない。だから中継も、毎年新たな勝負になる。

椿

一方で、積み重ねてきた伝統もあるんですよね。レースを撮る位置は変えることも出来るけれど、観ている方が毎年それを楽しみにしているので、あえて変えないところもある。それに先輩たちが築いてきたカメラワークは、何年前の映像を観ても参考になるんです。そうした伝統を受け継ぎながらも、自分なりのカメラワークや表現方法を探り、さらに良いものを作っていかなければと考えています。

髙橋

選手時代に感じたのは、日テレの中継は選手を大事にしているということです。その思いは、たすきリレーに表れていると思います。たすきリレーを必ず撮ることができれば、約200人の選手全員をほんの一瞬でも映すことができます。それが選手にとって、その後の人生の大きな財産になるんですよね。

柳沢

仮にたすきを繋げなかった選手がいたとしても、その事実を伝えて終わるようなニュースにはしたくないですね。それまでにその選手が積み重ねてきた努力や、チームメートとの関係まできちんと見せることが"箱根イズム"です。そんなふうに箱根駅伝を伝えていく方法は、番組制作の中でも受け継がれています。

鶴田

そういえば大先輩たちからも、「いいか、箱根駅伝っていうのはだな...」とよくアドバイスされるなあ。

柳沢

箱根に携わった人は、みんな自分の思いを持っていますからね。要するに、みんな箱根が大好きなんですよ(笑)

鶴田

もちろんスタッフや選手だけじゃなく、地元の人や視聴者が毎年のレースを楽しみにしてくれている。そんな番組を、みんなで作れることを誇りに思うね。

04

私の「見たい、が世界を変えていく。」

鶴田

これから「見たい」もの? そりゃあ、2020年に開催される東京五輪の名場面でしょう! 野球が競技として採用されれば、東京ドームで試合が行われるかも。そうなれば、日テレのホーム!東京ドームを知り尽くしている我々に中継させてもらえたら、きっといい放送をお届けできるんじゃないかなと思いますね。

髙橋

僕は東京五輪を入社10年目で迎えます。そのときはやはり、マラソンの国際映像を作りたいですね。自分が撮った映像を、何十億もの人に届けられのはすごいことだと思います。そして、箱根駅伝の100回大会でセンターディレクターを務めるのが今の目標です。

柳沢

僕も東京五輪を楽しみにしていますが、その先にある2024年の五輪が見たいです。東京五輪をきっかけに、日本人のスポーツに対する価値観や見方が大きく変わると思うんです。マイナー競技や他国の選手、パラリンピックへの注目度も高まるでしょう。東京五輪で目の肥えた人たちが見る2024年の五輪が、本当に楽しみです。そんなふうに変わっていてほしいし、そうなるように変えていきたいと思っています。

椿

スポーツ中継のディレクターとしては、誰も見たことのない映像を世界へ届けたいですね。「これ、どこから撮ってるの?」とか「こんな角度で見たかった!」と、視聴者が驚いてくれるような映像表現を追求していきたい。それは一朝一夕には実現できないので、日々の仕事で実践していくしかないですね。

柳沢

いま就活中の学生の皆さんは、入社2年目で東京五輪を迎えることになるんですよね。いくつになっても、誰の意見であっても良いと思えることは素直に受け入れられる、そんな柔軟な感性を持ち続けてほしいですね。

鶴田

僕が学生のみんなに伝えたいのは、この仕事は「チーム力」だということ。アナウンサーや技術スタッフに自分の考えを伝え、みんなの意見をきちんと聞く。番組はそうやってみんなで作り上げるもの。そのための「コミュニケーション力」を、きちんと身に付けてほしい。

椿

へこたれないことも大事です。落ち込むことがあっても、すぐに切り替えられること。反省して、次の仕事に繋げていくことが、あなたを成長させます!

髙橋

そしてスポーツ局を希望するなら、選手をリスペクト出来る人でいてください。この選手のここが好きで、そのことをたくさんの人に伝えたい...という気持ちを持って仕事に取り組んでほしいですね。