小京都ミステリー(27)
「奥州三代嫁姑殺人事件」

<出演>
  <スタッフ>
柏木 尚子 片平なぎさ 脚  本 秦 建日子
山本 克也 船越英一郎 監  督 野村  孝
桜木 和枝 池内 淳子 チーフプロデューサー 佐藤  敦
桜木 一郎 神田 正輝 プロデューサー 前田伸一郎
桜木由紀子 酒井和歌子   野木小四郎
桜木 浩哉 林家いっ平 音  楽 丸谷 晴彦
桜木 知美 及川 麻衣 企  画 酒井 浩至
島本 宏一 鈴木ヒロミツ    
島本 文子 音無美紀子    
島本 恒子 三條 美紀    


<あらすじ>
 尚子と克也が今回取材で訪れた小京都は、岩手県内にある平泉と水沢であった。伝統工芸品の卸をしている島本の案内で平泉市内を回った2人は、水沢に行き18代も続く南部鉄器の老舗『桜木鉄器』を訪ねた。

 島本が激賞する桜木鉄器の現在の当主は、先代の跡を継いだ妻の和枝。手伝っているのが嫁の由紀子と、そのまた嫁の知美。由紀子と知美には、それぞれ一郎(神田正輝)と浩哉(林家いっ平)という夫がいるのだが別の志しをもっているため、嫁姑三代が文字通り鉄器作りに汗を流しているのだ。島本の桜木鉄器への惚れ込みようは大変なもので、ぜひ大きく記事にしてほしい、と尚子らに熱弁をふるった。

 このあと、尚子らは、島本の妻・文子(音無美紀子)の案内で花巻を取材、島本の家がある遠野にまで足を延ばす。事件は、そんな中で発生した。

 平泉市内で開かれていた伝統工芸展の会場に展示されていた黄金の鳳凰像2体が盗まれ、責任者の島本が行方不明になった。そして、桜木家に追加取材に行った尚子らは、その庭で島本の他殺死体を発見したのだ。

 検視の結果、凶器はそばに落ちていた桜木鉄器製の鉄瓶で、かなり使い込んだその底には、刻まれた19本の線があった。和枝の話から、島本ら代金身払いがあったことが分かり、金銭トラブルによる犯行との見方が強まった。

 島本の家族は、文子と入院中の母・恒子(三條美紀)の3人。夫婦には子供がなく、事件当日が結婚記念日だったこともあり、文子は悲しみを募らせる。

 そんな中、島本が高利の街金に手を出し、由紀子が連帯保証人になっていた事実が判明。警察は、凶器の鉄瓶から由紀子の指紋を検出、さらに桜木家の工房内に隠されていた黄金の鉄瓶を発見したことから、由紀子を2つの事件の真犯人と見た。

 警察の取り調べに対し、由紀子は、独断で島本と販路の拡大を図るうち苦境に陥ったと証言。島本が盗んだ黄金の鳳凰像を盗品と知りつつも、和枝と由紀子が鉄瓶に加工していたことが明らかになった。だが、2人は島本殺しに関しては一切否認した。

 尚子らは、凶器となった使い古しの鉄瓶になぜ由紀子の指紋しかなかったのか首をひねった。まもなく、入院中の島本の母・恒子を見舞った尚子は、その話から、島本と文子の悲しい心のすれ違いに気付いて──。