刑事鬼貫八郎(11)
『積木の塔』

<出演>
  <スタッフ>
鬼貫 八郎 大地 康雄 原  作 鮎川 哲也
由比 義則 永島 敏行 (『積木の塔』より)
長谷 鶴子 大竹 一重 脚  本 坂上かつえ
由比加奈子 床嶋 佳子 監  督 山田 大樹
和田塚 茂 野口 雅弘 チーフプロデューサー 佐藤  敦
碓井 刑事 羽場 裕一 プロデューサー 服部比佐夫
黒川 課長 天田 俊明 平松 弘至
石田 刑事 斎藤 晴彦 企  画 酒井 浩至
鬼貫 良子 左  時枝
真奈美 安田芽衣子    


<あらすじ>
 都内の喫茶店で青酸物を使った毒殺事件が発生した。殺されたのは和田塚茂(野口雅弘)というセールスマン。捜査当局は、殺された男の連れで一足先に帰った、手首に火傷の後のある女を犯人と断定。目撃証言から、女が“イナムラの奥さん”と呼ばれていたことが分かった。イナムラ姓の女を捜索するローラー作戦が始まった。鬼貫(大地康雄)は、偶然、長谷鶴子(大竹一重)というホステスの部屋にいた岐阜県警の刑事・石田(斎藤晴彦)と知り合った。石田は県内の新平湯で発生した殺人事件の捜査中。鶴子はこの事件の被害者で、石田は死体から消えていた高級腕時計について調べるため上京していたのだ。

 だが、鶴子の手首に火傷の跡があると知った鬼貫は、直感的に和田塚の事件との関連を察知。喫茶店のウエイトレスの証言などから、鶴子が和田塚殺しの犯人と判明した。  イナムラとは誰か、2つの殺人事件の関係は──。ますます謎が深まる中、捜査線上に由比義則(永島敏行)という大手商社の重役が浮上した。由比は、ホステスをしていた鶴子の金づるの1人で、例の腕時計をプレゼントした人物。鶴子の体にごく最近流産した痕跡があり、パトロンが事件に関与した可能性が高い。鶴子が“会社の重役と結婚する”と話していたことから、鬼貫は由比に重大な関心を抱いた。由比は海外の大学を卒業後に入社、トントン拍子で出世は時期副社長との呼び声が高い。妻の加奈子(床嶋佳子)は先代社長の遠縁にあたるらしかった。

 まもなく、和田塚の残した手紙から思わぬ事実が判明した。由比は、その昔、和田塚がマグロ船に乗っていた時の仲間で、当時の名字は母親の旧姓「稲村」。そして、航海中、肋膜を患ったため大学には進学していなかったのだ。

 和田塚の銀行口座に多額の入金があったと知った鬼貫は、由比が学歴査証をネタに和田塚に強請られていたと察知。将来を考えた由比が鶴子に和田塚を殺させ、。さらにその口を封じたとにらんだ。

 由比は、鶴子の死亡推定時刻の3時間後、自宅近くの薬局に行った、とアリバイを主張。実際、この時間内に新平湯から都内に戻るのは不可能であった。だが、石田と共に新平湯周辺を当たった鬼貫は、意外な人物が由比のアリバイ作りに絡んでいると知った──。