監察医 室生亜季子(29)
『不完全な心中』

<出演>
   <スタッフ>
室生亜季子 浜 木綿子 原作・脚本 宮川 一郎
浜田 警部 左 とん平 監  督 鷹森 立一
高木 美加 大島さと子 チーフプロデューサー 佐藤  敦
中島 裕介 山下 規介 プロデューサー 長富 忠裕
松下 泰子 小川 範子 桑原 秀郎
松下 史子 藤井佳代子 島田  薫
相葉 保夫 田嶋 基吉 音  楽 大谷 和夫
小山 朋子 山田まりや 企  画 酒井 浩至
川口 刑事 大場  順
八木助教授 筒井  巧
井上 助手 森 みつえ  
中島 光子 樫山 文枝    


<あらすじ>
 市内のマンションで心中と思しき事件が発生した。心中を図ったのは、中島裕介と松下史子という同棲中の2人。薬物を飲んで発見された中島は、病院に担ぎ込まれたが、意識不明の重体。台所の柳刃包丁を使った史子の方は、出血多量で死亡していた。  現場には、2人で話し合って決めた、との内容の母・光子あてに中島の遺書があり、また、中島がサラ金から300万円程の借金をしていたことから、覚悟の上の心中と思われた。だが、史子の妹・松下泰子は、中島が1カ月位前から史子も別れたがっていた、と心中説に首をひねる。

 浜田(左とん平)らの要請で司法解剖を行った亜季子(浜木綿子)は、史子の腹部裏側の貫通刺創と思われていた傷が、実は背後から刺されたものと断定。史子の死が他殺、つまり偽装心中の可能性が高いと結論付けた。これを受けた浜田は、中島が意識を回復したことから、事情聴取の準備に入った。

 ところが、そこに光子が依頼した高木美加という弁護士が現れたことから、中島の取り調べが面倒になった。高木の言葉巧みな攻勢に、浜田ら捜査陣は防戦一方。亜季子の解剖所見に関しても、高木は“絶対はない”と強引に否定した。確かに、中島が史子を殺したとする確証はなく、浜田は苦虫を噛みつぶすばかりであった。

 そんな中、亜季子は、中島が史子を殺してから遺書を書き、毒を飲んだと推理。借金の他に史子と仲たがいする理由があったのではないかと考えた。泰子の話によると、中島はかなりのマザコン。また、普通以上に親しく言葉を交わす高木と中島母子の関係にも、何か秘密があるらしかった。

 まもなく、亜季子は、自分の推理の裏付けを取るため訪れた横浜で、偶然、見知らぬ男と会っている中島を目撃した。さっそく浜田が調べた結果、男は売春女子高生の元締めをしている相葉保夫と判明、相葉が売春で儲けるほか、客の写真を撮って威していることも分かった。

 中島の預金残高が半年前から定期的に減っていると知った浜田は、それに相葉が関係していると察知。相葉を取り調べた結果、中島と付き合った女子高生が援助交際を親に知られて自殺、そのことが強請りのネタになっていたことが分かった。

 高木と中島が異母姉弟と判明する中、亜季子と浜田は中島への追及を強めて──。