刑事鬼貫八郎(12)
『まだらの犬』

<出演>
   <スタッフ>
鬼貫 八郎 大地 康雄 企  画 酒井 浩至
若槻  俊 草薙 良一 原  作 鮎川 哲也
寺島扶美子 涼風 真世 『まだらの犬』より
大町英一郎 前田  吟 脚   本 坂上かつえ
斎藤 逸子 石井 苗子 監   督 山田 大樹
寺島 繁雄 山上 賢治 チーフプロデューサー 佐藤  敦
碓 井 刑 事 羽場 裕一 プロデューサー 服部比佐夫
黒 川 課 長 天田 俊明 平松 弘至
島 田 刑 事 十貫寺梅軒
田 代 刑 事 森本  浩
鬼貫 良子 左  時枝    
鬼貫真奈美 安田芽衣子    


<あらすじ>
 都内の公園で男の刺殺死体が発見された。殺されたのは半年前に倒産した菊田建設の新規事業開発部の担当役員だった若槻俊(草薙良一)。調査によると、この開発部は1年前、500万円の出資金提供を条件に、20人の幹部社員を採用。倒産後、若槻は集めた1億円を優良会社の株に換え、着服して失踪していた。

 鬼貫ら担当刑事らは、金を取られた上に倒産の憂き目にあった20人の中に容疑者がいると察知。だが、20人はそれぞれアリバイを主張、それが全て確認されてしまった。  そんな中、倒産直後、若槻の部下で開発部の経理担当だった寺島繁雄(山上賢治)が自殺していたことが判明。未亡人の扶美子(涼風真世)を訪ねた鬼貫は、寺島が若槻に騙されていたと知った。扶美子の話によると、若槻の失踪後、怒り狂う20人の出資者たちの矢面に立ったのは寺島一人。真面目一途で経理畑を歩いてきた寺島は罪悪感に苛まれ、ついに見ずからの命を断っていたのだ。

 捜査陣は、現場の近くに住む扶美子にアリバイがなかったことから、犯人とみて重点捜査を開始。事件の2週間前、凶器を持った扶美子が、若槻の愛人・斎藤逸子(石井苗子)が経営するバーの近辺をウロついていたことが分かった。事情聴取に対して殺意があったことをほのめかす扶美子。だが、鬼貫は刑事のカンから、扶美子がシロとみた。

 ところがしばらくして、立川署の刑事から思わぬ情報がもたらされた。立川市内で杉浦という男が長靴をはいた覆面男にいきなり襲われたのだが、この男が若槻の事件後、現場の公園を通り掛かっていたことが分かったのだ。

 出資者20人の中で、若槻と逸子の関係を知っているのは大町英一郎(前田吟)という元商社マンだけ。鬼貫は、事件当時、神奈川の真鶴で釣りをし、地元の寿司屋に入ったとアリバイを主張していたこの大町に着目し、周辺調査に乗り出した。

 警察の調べによると、血で汚れたような赤いまだらの犬が現場付近で目撃され、若槻の靴の片方をくわえていたことが確認されていた。この事実から推察すると、真鶴にいた大町の犯行は不可能。だが、赤いまだら犬の目撃情報をたどって調査を進めて行った鬼貫は神宮の森でホームレスの人たちが集まるテントを発見、そこで思わぬ事実を入手した──。