刑事 鬼貫八郎(13)
『誰の屍体か』

<出演>
   <スタッフ>
鬼貫 八郎 大地 康雄 企  画 酒井 浩至
宇井和歌子 藤 真利子 原  作 鮎川 哲也
高山 君江 渡辺  梓 脚  本 坂上かつえ
芥川  篤 金田 明夫 監  督 田中  登
倉本 良治 吉見 一豊 チーフプロデューサー 増田 一穂
田辺 衿子 水木  薫 プロデューサー 服部比佐夫
岡部 真吾 平井 真軌 平松 弘至
中西 功治 永野 典勝 音   楽 吉川 清之
碓 氷 刑 事 羽場 裕一
黒 川 課 長 天田 俊明
安 田 刑 事 池内 万作
鬼貫 良子 左  時枝
鬼貫真奈美 安田芽衣子


<あらすじ>
 東中野署管内の廃ビルで男の銃殺死体が発見された。被害者の顔と両掌が硫酸で焼かれ指紋が消されていたため、その身許は不明。ただ、被害者の着衣の内ポケットにはS.Oとイニシャルのある万年筆が残っていた。現場で発見した弾丸を分析した捜査陣は思わぬ事実に気付いた。実は死体発見の1週間程前、芥川篤(金田明夫)という演劇評論家が、自分の名前で3人の知り合いに、硫酸、ロープ、拳銃が郵送された、と警察に調査依頼をしていた。今回の事件で使用された凶器は、この時に提出された拳銃だったのだ。

 芥川の知り合いの3人とは、拳銃を郵送された舞台女優の宇井和歌子(藤真利子)、ロープを送られた演出家・倉本良治(吉見一豊)、そして、硫酸の翻訳家・田辺衿子(水木薫)。鬼貫(大地康雄)が例の万年筆を3人に見せたところ、すぐにその持ち主が分かった。岡部真吾(平井真軌)─1年前まで和歌子と同棲していた売れない作家だ。調査によると、岡部は和歌子と別れたあと渡米したが、2週間前、日本に戻ってきていた。鬼貫は、さっそく、和歌子、倉本らに遺体の確認を依頼。だが、死体は、岡部とは別人のようであった。

 そんな折、和歌子の家に岡部の婚約者を名乗る高山君江(渡辺梓)が現れ、岡部の行方を聞いた。君江は京都にある旅館の一人娘で、近々、岡部は入り婿となって家業を継ぐことになっていたという。ところが、日本に到着後、関西空港に向かう予定だった岡部は、途中でどこかに消えてしまったらしい。鬼貫らの要請で死体を見た君江は、岡部に違いないと断言した。だが、程なく、死体の歯の治療跡から、被害者が、以前、君江の実家の旅館で板前として働いていた中西功治(永野典勝)と確認された。

 捜査陣は、君江にゾッコンだった中西が結婚を決めた岡部を恨んでいたと知り、岡部を全国に指名手配。同時に、死体を見て嘘の証言をした君江のマークを始めた。ところが、鬼貫らの捜査から、中西が和歌子に接触し、何かのネタでゆすっていたらしいことが分かった。鬼貫はそれが和歌子による岡部殺しだとにらむが、拳銃を郵送した際の消印などから、和歌子には完璧とも思えるアリバイがあった。だが、現場付近で聞き込みを行った鬼貫らは、死体が発見された廃ビルで、意外な情報を入手した。