犯』



三橋 杏子 * 高島 礼子
高木 良介 * 石黒  賢
辻  警部 * 益岡  徹
高木 理恵 * 床嶋 佳子
蓮見 慎太郎 * 平泉  成
三橋 志律子 * 内田 春菊
藤原 みのり * 水野 久美
城   野 * 阿知波 悟美


企   画 * 酒井 浩至
脚   本 * 宇山 圭子
監   督 * 松島 哲也
チーフプロデューサー * 増田 一穂
プロデューサー * 佐光 千尋
    * 安倍 夏彦





 著名料理研究家の元から独立し、新しい料理番組に出演することになった三橋杏子(高島礼子)に、思わぬ人物から呼び出しの電話が入った。蓮見慎太郎(平泉成)―その昔、杏子の死んだ母親・志津子(内田春菊)が愛人をしていた男。かつて通産官僚だった蓮見は、奇しくも杏子の初の出演番組を提供する会社に天下りし、専務になっていたのだ。

 伊豆の別荘に来るよう指示された杏子は、蓮見が母親と同じように自分を愛人にしようとしていると気付き、愕然。新番組への出演を強引に押したと迫る蓮見を、そばにあったナイフで突き刺した。そして、指紋を消すなど証拠隠滅を図った杏子は、誰にも見られることなく逃走した。

 ところが程なく、別荘での殺人を見た、という電話が入り、杏子に1000万円の口止め料を要求してきた。だが、次にその強請り男から、一転助けて欲しいとの連絡。指定の公園に行った杏子は、チンピラに殴られて記憶喪失になっている男を発見した。
 男が電話で「証拠がある」と言っていたことを思い出した杏子は、それを取り戻すため、子供のように素直な男を自分の部屋に連れ込み、行動を開始した。男は高木良介(石黒賢)というカメラマン。高木が言った“証拠”は、盗撮写真に違いなかった。

 杏子の調査によると、高木には理恵(床嶋佳子)という妻と6歳になる息子がいたが、現在別居中。杏子は高木が持っていた鍵で理恵の部屋に侵入するが、“証拠”を見つけることができない。だが、理恵の話から、別に借りている仕事部屋に入った杏子は、ついに高木が蓮見殺しの現場を撮影したネガを発見、直ちに焼却した。

 そんな中、杏子は高木の携帯に送られてきた妻・理恵のメールから、警察が高木を蓮見殺しの真犯人とみて追っていると気付いた。
 高木は、以前、通産官僚の収賄現場の撮影に成功したが、その写真をネガごと盗まれた。すぐに警察に訴えたが相手にされずに、それが原因で荒れた生活に転落。チンピラを相手に傷害事件を起こし、まともなカメラの世界から抹殺されていた。

 高木のような記憶喪失は数ヶ月で記憶が戻る可能性が高いと知った杏子は、最近、本人が1人で警察に行くと言い出したこともあり、その口封じを考えた。高木が“自殺”してくれれば全て上手くいくと考えた杏子は、一緒に海に向かうが―。