弁護士朝日岳之助 (17)
『開かずの



朝日 岳之助 * 小林 桂樹
朝日 周平 * 林  泰文
山野 容子 * 有森 也実
佐伯 総一郎 * 河原 さぶ
山野 邦夫 * 井川 比佐志
江口 礼子 * 山村 美智
坂本  崇 * 有薗 芳記
及川 啓介 * 菊池 隆則
根   来 * 木村  栄
吉   松 * 小倉  馨
兵藤 圭太郎 * 榎木 孝明


企   画 * 酒井 浩至
原   作 * 姉小路 祐
脚   本 * 峯尾 基三
監   督 * 田中  登
チーフプロデューサー * 増田 一穂
プロデューサー * 服部 比佐夫
    * 平松 弘至
音   楽 * 糸川 玲子





 痴漢容疑で捕まった男・坂本(有薗芳記)の濡れ衣を晴らした朝日(小林桂樹)は、冤罪の怖さを思い知ったというその坂本に思わぬ事実を告白された。坂本は15年前、ある殺人事件を扱った法廷で偽証し、被告を有罪にしてしまったというのだ。
 事件というのは、当時、吉松(小倉馨)という男が自宅で絞殺され金を奪われたというもの。坂本が、事件直後に吉松宅から出てきた、と証言したことから、山野邦夫(井川比佐志)という電気工が13年6ヵ月の実刑判決を受けていた。坂本が事件直後、実際に目撃したのは、山野の雇い主の電気工務店主・佐伯総一郎(河原さぶ)。坂本は同郷の佐伯に大金を握らされて偽証をしてしまったらしい。

 刑期を終え社会復帰を果たした山野は町工場で働く一人娘・容子(有森也実)と暮らしていた。兵藤(榎木孝明)から話を聞いた容子は、恋人の及川(菊池隆則)と共に、ぜひ無罪を勝ち取りたいと意気込む。山野が服役中、母を亡くした容子は夢をあきらめ、就職などでもさまざまな差別を受けてきた。それに対し、回転寿司チェーンで当てた佐伯は、今や名士にのし上がっていたのだ。
 ところが、山野は朝日と兵藤が懸命に説得したにもかかわらずなぜか再審請求を完全拒否した。再審請求の原告は冤罪被害者本人と決まっていたことから、朝日らは頭を抱える。容子の思いを考えた朝日は、容子を原告、佐伯を被告として民事で損害賠償請求訴訟を起こすことを決めた。

 東京地裁民事法廷での第一回口頭弁論が始まって程なく、痴漢容疑で捕まった坂本が佐伯と接触していた事実が浮上。さらに佐伯側の弁護士・江口礼子(山村美智)から、意外な事実を聞き、朝日と兵藤は驚愕した。
 山野は、佐伯に殺人の罪をなすりつけられたにもかかわらず、その事実を隠す為に、じっと耐え忍んでいたのだ。
 そして、初めて吉松殺しが冤罪だったと明言した。
 坂本の証言以外に物証が欲しい朝日らは、山野の協力の元、犯行現場となった吉松宅を調査。事件の少し前、吉松宅と佐伯邸で行なわれた電気工事に、殺人に直結する証拠が隠されているとにらんだ。