警部補佃次郎(16)
の賭け』



佃  次郎 * 西郷 輝彦
加納 和子 * 床嶋 佳子
柴  竜太 * 大鶴 義丹
中村 優美子 * 熊谷 真実
町田 雄一 * 石丸 謙二郎
川久保 肇 * 布川 敏和
柴  真琴 * 持田 真樹
加納 浩介 * 鐘築 健二
早田 公平 * 六平 直政
石堂  寛 * ベ ン ガ ル
前沢 純一 * 大河内 浩


企   画 * 酒井 浩至
原   作 * 五十嵐 均
脚   本 * 佐藤  茂
監   督 * 広瀬  襄
チーフプロデューサー * 増田 一穂
プロデューサー * 前田 伸一郎
    * 小橋 智子
    * 篠原  茂
音   楽 * 丸谷 晴彦





 都内の住宅で旅行代理店に勤務する町田雄一(石丸謙二郎)という男が殺害された。町田は4年前に離婚した後、ずっと一人住まい。捜査陣は、遺体第一発見者で、町田と親密な関係にあった医療事務員・中村優美子(熊谷真実)の周辺を中心に聞き込みを始めた。

 会社関係を当たった佃(西郷輝彦)は、町田が柴竜太(大鶴義丹)という元部下の近況をしきりに気にしていたと知り、興味を抱いた。柴は、1年程前、佃が偶然にも目撃した交通死亡事故で交通刑務所に収監された人物。この柴が刑務所を出所した次の日に町田が殺されたのだ。佃の尋問に、柴は妹のアパートにいたと供述したがアリバイはなかった。

 佃は、優美子の周辺を調べていた石堂(ベンガル)らから、町田が最近、加納和子(床嶋佳子)という女と付き合っていると知り、ア然となった。和子は、1年前、柴が轢き殺した貸しビル業者・加納浩介(鐘築健二)の未亡人だったからだ。和子の話によると、町田には加納の葬儀で親切にしてもらって以来、いろいろと相談に乗ってもらっていたという。聞き込みによると、刑務所内の柴に1度だけ面会に行った和子は、刑務官が眉をひそめるほど、「一生恨んでやる、ずっと呪う」と詰っていたらしい。

 まもなく、町田が和子を金ヅルと言っていた事実が浮上。町田の銀行口座に2度にわたって多額の現金が振り込まれていることが明らかになった。この振込人が、夫の死で多額の遺産を手に入れた和子だと見た佃は、和子、柴、町田の3人に何か秘密が隠されており、事件の起点が1年前の事故にあるとにらんだ。
 和子周辺の話を聞いた佃は、和子が加納からひどい家庭内暴力を受けていたと知った。だが、北海道の実家に病気の母を抱えていた和子は、その入院費を加納に頼っていたことから離婚はできなかったらしい。

 そんな中、町田の机の中から『北斗星で行く北海道の旅』という3年前のツアーの名簿を見つけた佃は、その中身を見て、ア然となった。旅行参加者の中に加納和子の名前があったのだが、ツアーの添乗員はなんと柴だったのだ。
 加納の事故の前から、和子が柴と面識があったと気付いた佃は、刑務官の前では「恨んでいる、呪ってやる」と言っていた和子が、実は柴と愛し合っていたのではないか、と考えてみた。そして、北海道に行って捜査を進めた佃は、和子と柴の思わぬ出逢いを知って――。