『京都金沢一寸法師殺人事件』



五代 凛子 * 賀来 千香子
五代セツ子 * 菅井 きん
五代 善三 * 赤井 英和
東山 修平 * 長門 裕之
神谷 玲子 * 野川 由美子
神谷 正也 * 原田 龍二
東山由香里 * 中江 有里
東山  豊 * 美木 良介
東山 弘子 * 杉田 かおる
斉藤 武男 * ミッキーカーチス
大 友 警 部 * ケーシー高峰
鴨 田 刑 事 * 上杉 祥三


企   画 * 酒井 浩至
脚   本 * 佐山 泰三
監   督 * 下村  優
チーフプロデューサー * 増田 一穂
プロデューサー * 前田 伸一郎
音   楽 * 川村 栄二





凛子(賀来千香子)がセツ子(菅井きん)の大切にしている雛人形“儀エ門平安雛”を破損したことから、京人形の老舗『東山人形店』の職人たちと顔見知りになった。京人形は分業制で作られるが、東山人形店は、その最終工程“着付”を行う元締め的な店。現在の主・東山修平(長門裕之)は優秀な着付師でありながらも儀エ門平安雛の十六代目を継がず、普及版の東山雛を創作して店を大きくしていた。

店の主な着付師は、修平の他、修平の長女・弘子(杉田かおる)の夫・豊(美木良介)と、次女・由香里(中江有里)の2人。東山家は、人形作りでのもう一つの重要な部分・頭を作る頭師の神谷家とは、以前は良好な関係にあったが、修平が東山雛に力を注いだため、両家の関係はギクシャクしていた。東山家の中で、修平以上に人形の大量生産を考えていたのが豊で、京人形卸売業の斉藤(ミッキーカーチス)と親しい。だが、豊の、東山雛に“儀エ門平安雛”というブランド名を付けたいという考えには、修平自身が強く反対していた。

東山家と神谷家の対立関係の中での唯一の救いは、『神谷』店主で頭師の神谷玲子(野川由美子)の跡を継ぐ息子の正也(原田龍二)と由香里との恋。2人が宝積寺の境内で仲良く一寸法師の人形劇をしているのを見た凛子は何かほっとする思いだった。

そんなある日、鴨川の河原で修平が他殺死体で見つかった。捜査を担当した大友警部(ケーシー高峰)は、死体のそばにあった一寸法師人形の持ち主・正也の取り調べを始める。正也には、由香里との付き合いを修平に厳しく咎められていた、という動機もあったのだ。
凛子は、事件直前、修平の携帯から電話があった時、東山家の人達が全て家にいたのを目撃。正也の他にアリバイがないのは、修平と最後に別れた斉藤だけ。事件前後に現場近くにいたとの目撃証言を得た警察は、正也を拘束して取り調べを強化した。

ところが、まもなく斉藤が『修平を殺した』との遺書を残し、首吊り自殺した状態で発見された。修平殺しに使用したとみられる金鎚が現場で見つかり、警察は斉藤が修平を殺し、罪の意識から自殺した、との方向に傾く。だが、凛子が撮った斉藤の死体発見時のビデオを見た善三は、現場の畳に付いていた尿のシミ跡から、斉藤の自殺が実は他殺だったと見破った。

連続殺人の犯人は、関係者のうちの誰か。大友警部から、斉藤が札束に巻かれている帯封の一部を握りしめていた、との情報を得た凛子は、ある人物に疑いの目を向けて――。