の医者山治郎(5)
親』



神山 治郎 * 高橋 英樹
大橋 辰子 * 岡本  麗
安藤 響子 * 小林 綾子
井上 由華 * 日下部 新
青木恵美子 * 藤 真利子
岡部 聡美 * 藤田 朋子
岡    部 * 宮川一朗太
青木 広三 * 森塚  敏
青木 康平 * 松原 飛郎
青木 哲哉 * 井上 倫宏
柳井 英恵 * 奈良岡朋子


企   画 * 酒井 浩至
原   案 * 宮川 一郎
脚   本 * 難波江由紀子
監   督 * 岡屋 龍一
チーフプロデューサー * 梅原  幹
プロデューサー * 服部比佐夫
    * 桑原 秀郎
    * 島田  薫
音   楽 * 丸谷 晴彦





 住宅街の坂道で、神山(高橋英樹)と辰子(岡本麗)の前をベビーカーが走り落ちる騒ぎがあった。幸いにも坂の下にいた園芸店の従業員で、神山らも知っている青木恵美子(藤真利子)が身を挺してベビーカーを止め、乗っていた赤ちゃんは無事。
恵美子も、手首の剥離骨折程度のケガで事なきをえた。ベビーカーを押していたのは、証券会社勤務の夫・岡部(宮川一朗太)と暮らす主婦の聡美(藤田朋子)。誤ってベビーカーから手を離したという聡美は、病院での子供の精密検査が終わった後、恵美子に礼も言わずに帰ってしまった。

 まもなく、神山らは、医院にやってきた刑事の話から、何者かが警察に“聡美がベビーカーを突き放した”と通報したと知った。
刑事の話は、噂が噂を呼んで、聡美が住む団地内に広まる。だが、子供を抱いたまま、今にも飛び降りそうな様子で非常階段から下を見ていた聡美が神山に見つけられたことから、事態は思わぬ方向に動き始めた。なんと聡美が、ベビーカーのことで恵美子に脅されたと夫や神山らに明かし、怒った岡部は一人住まいの恵美子のアパートに怒鳴り込んだのだ。

 この騒ぎで、神山は警察に呼ばれ、意見を求められる。そんな神山に、刑事から、恵美子の思わぬ過去が明かされた。実は、恵美子は、8年前、交通事故で女性を死なせ、罪は償ったものの、遺族から多額の損害賠償を請求されていたのだ。
聡美の自殺未遂以来、恵美子はバッタリと姿を見せなくなった。手首の骨折を治療する中、恵美子に脳腫瘍らしき兆候があったことに気付いていた神山と響子は心配を募らせた。

 神山の指示で、恵美子の故郷・長野県の松本に行った響子は、弟・青木哲哉(井上倫宏)の話で、8年前の事故の様子を知った。
若い頃、母親を亡くした恵美子は、ずっと父・広三(森塚敏)と哲哉の世話をしてきた。そのために婚期を逸して焦った恵美子は、年下の男と駆け落ちをしたものの、あっさり捨てられ、出来た子供を一人で育てることになった。
その時、恵美子が始めたのが宅配便のドライバー。だが、子育ての疲れもあって居眠り運転をした恵美子は、子供を乗せたベビーカーを押していた母親を死なせてしまった。そして、交通刑務所に入ったのを境に、恵美子はさらに自らを罰するため、わが子と一緒に暮らすことを止め、その子供は広三によって育てられていたのだ。

 聡美が育児ノイローゼだと知った神山は、警察への通報を始め一連の騒ぎが全て聡美が仕組んだことだと察知。岡部と聡美に協力を求めた神山は、恵美子がいるらしい安曇野へと向かった。