『事記者・三上太』



三上 雄太 * 水谷  豊
日高 康作 * 蟹江 敬三
徳丸 悦郎 * 金田 明夫
一ノ瀬礼子 * 山本 未來
堀内 新平 * 山下 徹大
二宮 律子 * 斉藤 陽子
遠山 尚人 * 国広 富之
今岡 雅美 * 芦川よしみ
今岡 真司 * 山西 道広
野木 昭太 * 伊瀬 知悠
野木 浅子 * 未來 貴子
野木 昭夫 * 風間 杜夫


企   画 * 酒井 浩至
脚   本 * 峯尾 基三
監   督 * 吉川 一義
チーフプロデューサー * 梅原  幹
プロデューサー * 服部比佐夫
    * 金田 和樹
    * 田中 浩三
    * 齋藤 立太
音   楽 * 福井  峻





 長野県の山中で雪崩による遭難事故が発生、東都大学山岳部のパーティー9名の他、単独登山者1名が行方不明になった。懸命の捜索が行われたが、山岳部の9名は全員遺体で発見され、残る単独登山者の遺体は発見されないまま、捜索は終了した――。

 それから1年。雑誌『毎朝ジャーナル』の記者で、東都大山岳部OBの三上雄太(水谷豊)は、偶然目にした後輩の遺品の写真に、行方不明となった単独登山者の野木昭夫(風間杜夫)が写っていたと知り、その家族を訪ねてみる気になった。専門学校の職員をしていた野木の遺族は、妻の浅子(未來貴子)と小学生の息子・昭太(伊瀬知悠)の2人。浅子の話によると、野木の遺体はその後も見つからなかったらしい。

 そんな折、三上は、普通の失踪の死亡認定が7年掛かるのに対し、戦争や山岳海難事故などの特別失踪では、1年で死亡が認定されると知った。野木の幼なじみで、死亡の事務処理を買って出た行政書士の遠山尚人(国広富之)は、入山記録、山小屋の宿泊カード、家族に宛てた携帯メールなどで、家裁が野木の死亡を認定したという。その結果、浅子は、夫が行方不明後わずか1年で、3000万円を超える生命保険金を受け取っていた。

 まもなく、三上は、仲良くなった昭太が描いた野木の絵に興味を抱いた。その絵は、この大晦日から元旦に掛けて浅子と行った奥多摩での年越し登山の後に描かれたもので、絵の中の野木は無精ヒゲを生やしているのだ。三上は、ひょっとすると野木が生きていて、浅子と昭太が密会したのではないかと推理。さっそく、奥多摩の山小屋を調べた結果、野木の生存が確実となった。編集長・日高(蟹江敬三)の指示で、仲間の徳丸悦郎(金田明夫)、一ノ瀬礼子(山本未來)、堀内新平(山下徹大)と特別取材班を結成した三上は、野木の周辺を調査。野木が山仲間の内装工務店主・今岡真司(山西道広)の連帯保証人になり多額の借金を被っていたことを確認した。

 ところが、その今岡が他殺体で発見されたことから、事件は新たな段階に突入した。三上らは、野木に今岡を殺害する動機があったことから、浅子の尾行を強化する。そして、三上らは、ついに野木を捕らえることに成功し、直接話を聴く機会を持った。
 三上の質問に対し、野木は山の雪洞で学生たちの遭難を知り、死亡したことにして保険金を受け取る計画を立てたと告白。その後は今岡に協力を求め、名古屋で潜伏生活をしていたと話した。そして、野木は、金が欲しい今岡に強請られたのが原因で、鉄パイプで殴りつけたと殺人についても自供した。

 まもなく、凶器の鉄パイプから野木の指紋を検出した警察は野木を殺人容疑で逮捕。物証、自供など全てが揃い、野木の有罪は確実との空気の中で、公判が始まった。
 だが、検察側の冒頭陳述を聴いた三上は、野木が今岡を鉄パイプで撲った時の状況にふと疑問を抱いて――。