『京都沢かぐや姫殺人事件』



五代 凛子 * 賀来千香子
五代セツ子 * 菅井 きん
五代 善三 * 赤井 英和
大友 警部 * ケーシー高峰
鴨田 刑事 * 上杉 祥三
根岸 刑事 * 山西  惇
星野さやか * 友   近
照井 光介 * ぼんちおさむ
東野 輝之 * 布川 敏和
西川 静真 * 光石  研
東野 昇一 * 笑福亭松之助
照井 美月 * 有森 也実
照井 月代 * 中原ひとみ
照井 吉竹 * 江原真二郎


企   画 * 酒井 浩至
脚   本 * 武井  彩
監   督 * 齋藤 光正
プロデューサー * 前田伸一郎
    * 高橋 直治
音   楽 * 川村 英二





 凛子(賀来千香子)が、“かぐや姫”という菓子が評判の、京都・嵯峨野の小さな和菓子屋『月影堂』を取材することになった。この店で働いているのは、70歳になる主人の照井吉竹(江原真二郎)、妻の月代(中原ひとみ)、そして、娘の美月(有森也実)の3人。“かぐや姫”を作っているのは、この美月であった。

 取材の途中、美月に失踪中の光介(ぼんちおさむ)という兄がいることが判明。この光介に多額の金を貸している和菓子の卸問屋『大黒屋』の社長・西川静真(光石研)が、美月に結婚を迫っていることが分かった。美月には、心を通わせ合っている老舗和菓子屋『太陽堂』の若主人・東野輝之(布川敏和)がいたが、その父・昇一(笑福亭松之助)の意向で、京都の茶道宗家・橘会の令嬢との縁談が進んでいた。

 輝之を訪ねた凛子は、光介が親の金をせびるだけの遊び人だと知った。光介が失踪したのは、1年程前。輝之は、その頃、美月から一方的に、「もう会わない」と告げられたらしい。善三(赤井英和)やセツ子(菅井きん)の協力で調査を進めた凛子は、30年程前、『太陽堂』にも“かぐや姫”という菓子があり、それが食中毒騒ぎで販売中止になった揚句、作った職人が解雇されていたことを知った。

 まもなく、『月影堂』の裏の竹林で吉竹の他殺死体が見つかった。「死体がある」との匿名のファックスで現場に駆けつけた大友警部(ケーシー高峰)らは、そこにいた輝之を拘束するが、死体は死後半日ほど経過していた。取り調べに対し、輝之は、光介から呼び出しのメールを受け取り、現場にやって来て死体を発見したと供述する。この光介に関しては、1年も失踪しているにもかかわらず、吉竹ら家族から捜索願いが出されていなかった。

 光介の恋人だった小料理屋の女将・星野さやか(友近)の話から、光介と仲が良かった静真がその携帯電話を持っている可能性が浮上。さらに、輝之が橘会の令嬢との婚約を断わったとの話が伝わった。そんな折、凛子が『月影堂』に行って目撃したのは、竹林で静真が美月の薬指に指輪をはめている光景。凛子は、幸せは捨てたという美月が、光介の借金以外に、何か弱味を静真に握られている、とにらんだ。

 月代の話によると、美月の実の父親は、かつて昇一の謀略にはめられ、食中毒をでっち上げられて『太陽堂』を追い出された和菓子職人。その父と母を早くに亡くした美月は、照井夫婦に引き取られて成長、昨年、苦労の末“かぐや姫”を甦らせていたのだ。

 そんな中、光介の足取りを調べた善三は、実家に戻ったのを最後にぷっつり切れていることに着目。光介が、1年前に死亡しているのではないか、と言い出した。さっそく、『月影堂』が映ったビデオを検証した凛子と善三は、竹林の窪地に置かれていた白い野菊に目を止めて―。