軽井ミステリー(6)
『巣立



北原 風子 * 高橋由美子
森崎木の葉 * 菊池麻衣子
北原 辰子 * 丘 みつ子
水木 涼子 * 紺野美沙子
田辺 亜希 * 大路 恵美
森山 俊彦 * 河相 我聞
田辺 裕治 * 池内 万作
田代 信一 * 河西 健司
手塚 慎吾 * 正名 僕蔵
寺本 広太 * 西沢 仁太
田辺 彩香 * 山内 奈々
石川 修作 * 竜  雷太
石川 和代 * 吉行 和子


企   画 * 酒井 浩至
脚   本 * 大石 哲也
監   督 * 森  雅弘
プロデューサー * 前田伸一郎
    * 荻野 哲弘
    * 赤羽根敏男
音   楽 * 糸川 玲子





 木の葉(菊池麻衣子)の夢だった出版社への就職が近づく中、風子(高橋由美子)は、実家の石川牧場に戻ってきた幼なじみの田辺亜希(大路恵美)と10年ぶりに再会した。亜希は、若手実業家の田辺裕治(池内万作)と結婚し、東京で玉の輿の生活を送っている。今回は、5歳になる一人娘・彩香(山内奈々)を連れての里帰りらしい。風子は、亜希の両親、石川修作(竜雷太)・和代(吉行和子)と従業員の森山俊彦(河相我聞)には、観光客向けの酪農体験ツアーでいつも世話になっていた。

 ところが、亜希の指には結婚指輪がなく、腕には殴られたようなアザ。そこに姿を見せた田辺と亜希の話を聞いた風子は、2人の間に夫婦喧嘩以上のものを感じる。そして、田辺と、以前からずっと亜希に好意を抱いているらしい森山の会話から、亜希が田辺に離婚届を突きつけていることが分かった。

 当時5歳の亜希を連れて故郷に戻り、酪農をやっている石川と再婚して、辛い仕事を続けてきた和代。そんな母に生き方にずっと反発していた亜希は、未だに石川や牧場になじめないらしい。さっそく和代と衝突した亜希は、田辺の泊まっているホテルにも戻れないことから、彩香を連れて風子の家に転がり込んだ。事件は、その翌日、発生した。  辰子(丘みつ子)ら警察関係者は、森の中の崖下で田辺の変死体が見つかった、との報告を受け、すぐさま捜査を開始した。死因は転落による後頭部の外傷だったが、体内から大量のアルコールが検出されており、遺留品は紫色の陶器の破片のみ。現場の状況から自殺、他殺、事故の全てが考えられた。

 田辺の会社が不渡りを出したとの報告を得た辰子らは、まず自殺の線を考えた。だが、田辺の後頭部に崖から転落した時についたもの以外の傷があることが判明、殺人事件として捜査を始めた。その結果、田辺に亜希を受取人とする1億円の保険が掛けられ、田辺の家庭内暴力が明らかになったことから、アリバイのない亜希、石川、和代、森山の4人に対する疑惑が深まった。

 そんな中、田辺が宿泊しているホテルの従業員に、屋上のカラスの巣の除去を頼まれた風子は、光りモノが好きなカラスが集めた物の中に、隅が欠けた亜希の陶器のブローチを発見。その欠けた部分を観察した風子は、事件現場に落ちていた陶器の破片とピッタリ符合することに気付いた。そして、事件当夜、田辺が宿泊したホテルの近くで、目撃証言があったと知った風子は、亜希への疑いを強めた。

 ところが、この事実を風子に突き付けられた亜希は、ブローチが自分のものと認めたものの、逆に反発する。まもなく、問題のブローチが小学校時代の母の日の作品だったことを思い出した風子は、その時、同じ物を全員2つずつ作った記憶を甦らせて―。