監医 室生亜季子(35)
 『墜転落



室生亜季子 * 浜 木綿子
浜田 警部 * 左 とん平
伊藤 菜々 * 藤田 朋子
伊藤 信二 * 生田 斗真
大西 正夫 * 羽場 裕一
丸岡  貢 * デビット伊東
中島 早苗 * 豊川 栄順
永井 道子 * 清水ミチコ
川口 刑事 * 大場  順
八木助教授 * 筒井  巧
井上 助手 * 森 みつえ


企   画 * 酒井 浩至
原作・脚本 * 宮川 一郎
監   督 * 鷹森 立一
プロデューサー * 服部比佐夫
    * 荻野 哲弘
    * 桑原 秀郎
    * 島田  薫
音   楽 * 大谷 和夫





 川越市内で大西正夫(羽場裕一)という元信用金庫職員が、アパートの自室から転落死する事件が発生。亜季子(浜木綿子)によって行われた司法解剖の結果、直接の死因は頭蓋骨骨折だと判明。体内から大量のアルコールが検出され、さらに胃がんだったことも明らかになった。

 浜田警部(左とん平)らが自殺と他殺の両面から捜査を始める中、大西の報告書を見た亜季子は、室生医院に心房細動による不整脈で入院中の伊藤菜々(藤田朋子)のことを思い浮かべた。信用金庫に勤めていた3年前、大西は横領騒ぎを起こしたのだが、菜々はその共犯だったのだ。大西が自分の家を売却して横領分を弁済したため刑事事件にはならなかったが、大西も菜々も会社を辞めるはめになったらしい。

 信金時代の同僚の話によると、当時、横領した金は、大西がのめり込んでいたギャンブルに使われたと思われていた。だが、その金の行き先は、大西が猛烈に片思いしていた菜々の所。実は、菜々は、医大に合格した唯一の家族である弟・信二(生田斗真)の入学のため、コツコツ貯めた預金と自分の退職金を当てるつもりだった。ところが、それでも足りないと知った菜々は、大西に相談。手持ちの金がなかった大西は、つい信用金庫の金に手をつけてしまったらしいのだ。

 大西の部屋で菜々の指紋を検出した浜田警部は、菜々が酔った大西をベランダから突き落とした可能性があると見て事情聴取。これに対し、菜々は、大西に無理心中を迫られたことは明かしながらも、殺害は否認。そして、菜々に頼まれて様子を見に行ったという信二は、大西が自分を突き飛ばしてベランダから飛び降りた、と証言した。

 まもなく、菜々が若い男にストカーされていたことが判明。捜査の結果、それが大西の遠縁にあたる丸岡貢(デビット伊東)だと分かった。大西は、最初、丸岡の面倒を見ていたが、丸岡が菜々に熱を上げ、さらにタチが悪かったこともあり縁を切っていたらしい。

 ところが、丸岡が自宅の湯船で変死体で見つかったことから、謎はさらに深まった。解剖をした亜季子の所見によると、丸岡は、大西の死より早い時期に頭を殴られて死亡。2つあったキズの大きい方が致命傷になっていた。このキズの角度が違っていたことから、亜希子は大西が2人の人物に撲られた可能性があるとにらむ。丸岡のワル仲間から話を聞いた浜田警部は、丸岡が菜々から金を脅し取ろうとしていた事実を確認。事件の少し前、丸岡の家に女と男が時間をおいて入っていったとの目撃証言を得た浜田は、その女が菜々だとにらんで―。